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昨日は、子どもの発達障害で「気持ちの共有」が出来にくい事について記事にしました。今日はその成長ペースについて考えてみたいと思います。

子どもの場合、親子の注意喚起や、友達との遊びの中で、気持ちの共有の苦手が及ぼす影響について、昨日は書いてみました。これだけが原因ではないでしょうが、発達障害児が他者との関わりの薄さを持つところに、大きな関わりがある特性なのだと僕は思っています。また、この特性があったとしても、幼児期の成長の中で、「他人」という概念が遅れながらも芽生えてきて、「対象」への認識もやがてはされていくことから、定型発達のこと同じ成長ペースではなくとも、いずれは獲得できるとも書きました。
 
では、こうした獲得は、誰しもが順調に獲得できるのかと言うと、
「どうもそうではなさそう・・・」と言う実感を僕は持っています。

すでに小学校中学年の子であっても、
ここの弱さを抱えたままの子も居るし、
それが中学生・高校生であっても、
そうした方も居ると感じます。
或いは成人であっても。

これらの差を生む原因のひとつに、
その子、その人それぞれの「自閉度の重さ」の関与
も感じます。
要は、生まれ持っての弱さの度合いの違いを感じるわけです。
きっと、この要因がまずは強いのだと思っています。

そして、次に後天的な要素もあると感じます。
つまり、周囲の関わりによって、
弱さを持った子なりの成長が、
さらに遅れてしまう場合
を感じるのです。

次に書くことは、決して特定の親子や、
固有の親子関係を否定するものではないし、
「育て方が悪かったんだ」などという
単純な話でないと僕は思っています。
当然、母親だけの責任でもないし、
両親だけの責任でもない。
今の社会全体が抱える問題だと思って読んでくださいね。

まずは、こうした弱さを持つ子が、
そこを「放置されたまま育つ」場合に、
成長が遅れると感じます。
つまり、こんなもんだろうと、あまり気にも掛けられず、
手を掛けられないことが強化する状態
です。

気持ちの共有の弱さを持つ子は、
どうしても素っ気なかったり、
自分ペースが強いとわがままに映ったり、
周囲に誤解を受けがちです。
それで、良い印象をもたれずに、放置されてしまうと、
そのまま弱いままに年齢を重ねてしまうと考えます。

内の長男や次男が、
当初、弱さを持っていても、そこが伸びてきたのは、
家内が比較的彼らの個性を穏やかに受け止めたことと、
保育園での環境が大きかったと感じます。
まるで兄弟のように沢山の子に囲まれ、
しかも先生が必要なときに仲介したり、盾になったり、
適切に関わってくださったことで、
弱さはカバーされ、成長してきた
と感じます。

さて、放置のほかに、もっと成長が遅れる関わりがあります。
それは「子どもの存在自体の否定」です。
ただ、これをしてしまう大人たちは、
大抵、自分のしている事が「否定」であるとは気付かないようです。
躾や指導のつもりで関わっている事が、
子どもの特性を無視して叱っている為に、
本人の自己否定を積み重ねたり、
「自分はダメな子なんだ」と思い込みを作ってしまいます。

こうして「気持ちの共有」の成長を阻害する「自己否定」を抱えた子は、
かなり大きな年齢・・・あるいは成人しても、
この部分に弱さを持ったままになるケースを見かけます。

大人の行為である「放置」と「否定」は、
発達障害に暗い影を落とします


ただ、「逆必ずしも真ならず」。
これは肝に銘じていただきたいとも思います。
もうすっかり成人や後思春期になったお子さんが、
「気持ちの共有」に弱さを持っているからと言って、
親や周囲の関わりだけが悪かったと考えるのは、
早計だと僕は思っています。

「放置」と「否定」は、成長の遅れを引き起こしますが、
成長が遅れている子は、必ずしも「放置」と「否定」されたとは、
短絡的判断をしないほうがいいと感じます。

そこはお気をつけいただきたいと思っています。

元々に、人それぞれの自閉傾向の軽重があり、
そこに環境要素が加味されて、
当事者さんの今の姿があるのは事実だとおもいます。
だからといって、全ての責任を家庭や、
或いは母親だけに押し付けるのはどうかと思うからです。

このことで、誰かが誰かを責めたとしたら、
それはもっと悲劇を生むだけだとも思うからです。

今日は、「気持ちの共有」の成長遅れを生む原因として、大人たちの関わりの「放置」と「否定」について記事にしてみました。

次回は、長男や次男が、保育園などでどのように成長を伸ばしていってもらえたかについて、記事にしてみたいと思います。


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