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さて、今日はある女性当事者さんが、視覚過敏を克服したエピソードをご紹介します。そのきっかけは、自らの成長と自分の意思だったといいます。ご本人の許可をいただけたので、ご紹介したいと思います。

福祉就労体験の中から・・・】
さて、この当事者さん、現在30代前半の方なのですが、
いつも、室内でも大型のサングラスをかけてらっしゃいました。
それが、先日お会いしたら、もう掛けていなかったので、
どうしたのだろうと思っていたのです。

お話を聞いてみると、「視覚過敏が薄れたのだ」といいます。
「どうしたんですか?」と聞くと、
きっかけがあったというのです。

この方は、今、福祉就労で、
6ヶ月限定の就労体験をしているのです。
長い間、病気を克服する日々があり、
また体力も落ちているので、
皆勤は出来ないけれど、
それでも出勤すれば仕事はこなされるということで、
職場でもあてにされているとか。
「頑張っておられるんだなぁ」とおはなしを聞いていたんです。

【感覚過敏を薄れさせたものは・・・】
そしてその職場できっかけは起こったそうなのです。
人と接する機会が増えるうちに、
「周囲ともっと仲良くなりたい」
という気持ちが湧いてきたといいます。

この方、非常に愛らしい方で、真面目そうながらも、
人当たりは決して悪くない人なのですが、
これまで職場などでは、中々、周囲と仲良くなれなかったとか。

というよりも、この方いわく、
そもそも、自分は30歳になるまで、
 人への関心すら余り無かったかもしれない

とおっしゃるのです。そればかりか、
幼稚園のときなどは、クラスメイトを
 『人間』だとすら思えていなかったかも知れない

とおっしゃるのです。

これはきっと、この方独特の言い回しで、
決して、薄情だったというのではなく、
発達障害の特性として、他人との気持ちの共有が弱く、
周囲とも親近感や親密性を自らは感じなかった
と、
そういうことを言われているのだと僕は思いました。

そして、人と少しでも仲良くなろうと思ったときに、
少しでも相手の表情を見れるようになりたい、
自分の表情も、周囲に伝わって欲しい
と感じ始め、
ちょっとしたおしゃべりの時だけはサングラスを外そうとか、
それが出来るようになったら、
次はお昼休みは外そうとか。
そんなことをしている内に、
不思議と、視覚過敏が気にならなくなり始め、
とうとうサングラスなしでも生活できるようになったとか。

【不思議なこともありますよね・・・】
感覚過敏は慣れで克服など、中々出来ないといわれます。

でもそのきっかけが、自らの望みであれば、
徐々に超えていけるのかもしれませんね。
また、スモールステップの姿勢もよかったのかもしれません。
また、僕は思うのですが、
この方自身が職場に適応していく中で、
精神的にもどんどん安定度を増していったのも、
きっとあったのだろう
と感じるのです。

感覚過敏などの根本的特性を緩和するのは、
一番は、本人の精神安定ではないかとも思うのです。

そのことは、自覚として薄く、
だから、「いつの間にか薄れた」
と感じられているのかもしれません。

【発達障害者のゆるやかな成長の先に見えてくるもの】
さて、話は戻りますが、
自分は30歳になるまで、
 人への関心すら余り無かったかもしれない

というのも非常に興味深いお話です。
定型ならこんなことは起こらないかもしれません。
また、こうした変化が起こっても、
ここまで自覚しないかもしれませんね。

逆に言うと、はっきり自覚するほどの気持ちの変化が、
当事者さんには必要
なのかもしれません。

そこに発達障害としての
特性があるのかもしれない
と、僕は思いました。

さて、発達障害者の人としての成長が、
非常にゆるやかであるエピソードとしても、
面白い話しだなぁとお持って記事にしてみました。

いくつになっても、成長していける。
乗り越えられないと思っていたような困難が、
ふとしたきっかけで、克服できる。

でもね、僕はこれは「単に気持ちの問題」などという、
そんな定型発達的な解釈の次元ではない
と思うんです。
感覚過敏は、自らの意思で
簡単に消せるようなものではないようです。
でも、それすら、精神安定と人間成長の先に、
変えていけるというお話
なのだと思うのです。

そんなお話を今日は記事にさせていただきました。


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