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発達障害部門 第7位

この11月にペアレントメンター研修に参加してきました。ペアレントメンターというのは、自閉症の子を持つ親が、悩みを抱える同じ境遇の親御さんのお話を伺い、その悩みを受け止める役割として、日本自閉症協会が啓蒙と普及を図っている事業です。今日はこの活動の状況と、研修から感じた事の記事です。

さて、この研修会ですが、兵庫県発達支援センターである「クローバー」(http://homepage3.nifty.com/auc-clover/)が企画運営し、兵庫県と兵庫県自閉症協会が共催して、開催されています。参加してみての感想ですが、支援センタークローバーと5ブランチ(芦屋・加西・豊岡・宝塚・上郡の支所のようなもの)のスタッフさんの、熱心であたたかげな態度と、親の会の参加者さんたちともフレンドリーに交流される姿に、ちょっと感動しましたね。草の根の活動を支え、広げ、根付かせようという思いがとっても伝わってくるいい研修会でした。

【ペアレントメンターとは】
さて、ペアレントメンターのことはもう皆さんご存知だとは思うのですが、一応ご説明しておくと日本自閉症協会ではこのように定義しています。

「ペアレント・メンターは支部機能を活用し、自閉症児を持つ親が一人で悩まなくてもすむように、地域での当事者同士の支え合いを推進することを目的としています。メンター(mentor)とは『信頼のおける相談相手』という意味です。既に欧米でも親自身が診断を受けたばかりの子どもの親や、さまざまな子育ての疑問を持つ親に対して話を聞き、情報提供を行うペアレントメンターの活動が行なわれています。」

【研修の内容】
次に研修の内容ですが、講義と実技と兵庫県下の市町職員さんとの交流の3つで進行していきました。

初日は、
1.「ペアレントメンター ガイドライン」
2.「相談の技術とその基礎知識」
の2つの講義を受けた後、実技講習です。
3.「面接相談」と4.「電話相談」をそれぞれ実習します。
参加者同士で、相談役とメンター役を順番に交代し、
メンター体験をしていくのです。
実演したあとは、参加者同士で感想を伝え合ったり、
職員さんからのアドバイスをもらったり。

結構、実践的で身のある講習となっています。

2日目は、講義中心の進行です。
5.「サポートブックについて」
6.「サポートファイルについて」
7.「市町で取り組む引継ぎシステムとサポートファイル」
8.「市町で取り組む家庭療育支援講座」
9.「行政説明 障害福祉課、教育委員会、健康増進課他)」
10.「親の会の取り組みより (兵庫県LD親の会 たつの子)」
と非常に盛りだくさんで、大切な情報が伝達されていきます。

最後は11.「親の会と市町で共に歩むために~協働を考える」と題して、メンター研修参加者と市町職員(保健所や福祉課勤務の職員さん)達が意見交換する場も提供されます。

大きな流れとしては、相談の技術について講義を受けたあと、実践練習で実技を学びます。またその際伝えられるのが、メンターとしての限界を自覚し、そこを超えた方は専門家へ引き継いでいく事です。そして2日目は、その引継ぎを円滑に行うために、兵庫県下で、専門家がどういう体制と事業の支援があるのかという情報が、丁寧に伝えられているわけです。

【市町の支援体制や事業状況から感じた事】
支援体制や支援事業の状況というところでは、少ない予算と人的体制で、支援を受けられずに困っている多くの人たちにどう対応していくかに苦慮する姿も感じました。また、意外にも求めている事業があるのに、その情報が必要な人に、すんなり伝わらない現状も感じたりしました。また、縦割り行政という枠組みの中でも、部署間の連携と模索し、支援を受けたい人たちを効果的に次の部課に繋いでいくことに、兵庫県では力を入れておられるのがよくわかりました。ここで得た支援情報などについては、また別の機会に、こちらのブログでも紹介していきたいと思います。

【非常にに有意義だった2日間】
さて、今日の記事ではとても紹介しきれませんでしたが、
非常に得るものの大きい研修でした。
特に、兵庫県下にお住まいの困っておられる方々を、
どのように市町の支援に繋いでいけばよいか
というところについての情報は、
今後の「こころぴあ」の支援活動にも、大いに役立てそうです。

支援センターやブランチの職員さんたちとも、
いい交流の時間をすごさせていただき、
面識ができた事も、非常に有益な時間でした。

兵庫県にはこうした6施設があり、相談体制を整えてらっしゃるとは言うものの、全県下の相談者を10数名の職員で対応しておられるのが現状で、ニーズに対しては、まったく不足していて、職員さんは苦慮されているそうです。ペアレントメンターとは、そんな相談の中でも、精神的なつらさや心理的な重荷を、同じ境遇の経験者として、一緒に抱える事で、親の立場として出来る支援を担う大切な役割なのだなぁと、実感しました。

また、もうひとつの役割も感じました。記事の中で、「意外にも求めている事業があるのに、その情報が、必要な人にすんなり伝わらない現状を感じた」と書きましたが、ペアレントメンターというのは、支援情報を豊富に持っていて、困っている方々が一番求めているものを掘り起こし、専門家へうまくつなげていく役割というところでも、重要な役割を担っているのだなぁと思ったところです。

私自身も、折角貴重なお時間を頂いて、職員さん達に労を取っていただいて研修を受けさせていただけましたので、またクローバーさんや、各地域ブランチさんからの協力依頼があった折には、ぜひご協力させていただきたいと思いました。その際は、「こころぴあビレッジ」という立場を離れて、親のひとりとして、ボランティア活動に携わりたいと思って言います。

さて、今日のところは、さわりだけの記事となりましたが、
また、次の機会にここでもお伝えしていきたいと思います。


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発達障害者支援団体 こころぴあビレッジ 行事ご予約はこちらから】
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発達障害者支援団体 こころぴあビレッジ 行事ご案内】
発達障害を共に考える会
当事者・家族・支援者のいずれもが参加出来て、
共に互いの思いを感じ、理解を深める為のワークです。
事前に「テーマ」を定めてスピーチつきのグループワークと、
スピーチ無しの「ノンテーマ・フリートーク」の2通りで開催。
今回は、午前に勉強会を開催し、午後はグループワークです。
発達障害の家族や支援に関する悩みなどについて、
参加者の方々の思いを、共に語り、聴き、感じるワークです。

2011.12.10(土) 10:00~16:45(開場9:50)
テーマ「発達障害 特性理解の為の1日ワークショップ」
定員20名(要予約)


発達障害 家族限定グループワーク
日頃の生活を離れ、ゆったりと過ごすお時間はいかがでしょうか
同じ境遇を持つもの同士、悩みを語ったり、
わからにことを質問してみたり、
互いの経験を交換し合って、
問題を一つ一つほどいていく・・・
そんなグループを目指して、開催しています。

2011.1.13(金)10:00~14:00
大阪市 北区・中央区の貸し会議室にて開催!
少人数制(10人程度) 要予約

フェルデンクライス・ボディーワーク教室
ゆったりとした時間の中で、
ココロとカラダの調和を取り戻していく教室です。
無理な姿勢や激しい運動は一切ないので、
お気軽に御参加いただけます。

お時間はいずれも18:30~20:30
2011.12.07(水)
2011.12.20(火)
大阪市北区・中央区の貸し部屋にて開催!
少人数制(6~8人) 要予約