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発達障害部門 第5位

 多くの当事者さんのお話をお聞きする中で、対人関係に悩みを抱える方が多いことは、痛感させられます。これまでの経験で、中々友達を作れなかったり、集団から阻害される経験をしてきたことで、自分は人から嫌われてしまう性質なのだと、自己否定を積み重ねてしまっている当事者さんの苦悩には、掛ける言葉もないような思いを僕も抱いています。しかし今日は、こうした方々に対して、「共感性の乏しさ」の視点で、自分らしさを取り戻していただくために、記事を書いてみたいと思います。

さて、これまで「共感的感覚・態度の乏しさ」について、この特性により、本人には自分が周囲にどのような振る舞いをしていたり、どんな雰囲気を見せているのかわかりづらいということを書いてきました。そして、特性からくる態度や雰囲気が、本人の知らないところで周囲に影響を与えていると述べてきました。

こうしたことを改めて知った当事者さんの中には、「自分にはそんな面があったのか」と、かえって対人関係に自信を失う方も居たかもしれません。しかし、僕はそんなことのために、こうした記事を書いてきたわけではありません。むしろ、当事者さんに自信を取り戻すきっかけになれないかという思いなのです。

そのためのカギは、この特性の性質を整理したうえで、むしろ自分が自分に対して抱いている誤解をいかに解くかだと僕は考えています。言い換えれば、自分らしさをいかに取り戻すかだと思うのです。今日はそこを掘り下げていきたいと思います。

【ここで一度、おさらいから・・・】
さて、少し間が開きましたのでここでこの特性についておさらいをしてみたいと思います。

さて「共感的感性と態度の乏しさ」は、人間関係の二つのことに主に関与してる居ると僕は考えています。

ひとつは、「まだ関係が浅い時期の初対面の印象」、もうひとつは、「家族・友人・恋人・配偶者などの 継続的な長い関係を、継続していく大切な要素」です。

そして、この特性の影響によって、 周囲は当事者さんのことを、なんとなく「ひと見知りしそう」「閉鎖的な印象」「ひと嫌いな感じ」もしくは、「なんだか、気持ちが通わない」「ココロが通じ合わない」「ノリが悪い」などと周囲に誤解を産むと述べてきました。

こうした特性の傾向は、周囲には目に付きやすく、当人には自分の振る舞いや雰囲気はわかりづらい為、本人には自分の何が集団を阻害される原因となっているのか中々わかりづらい特徴があるようです。

発達障害者の対人関係を難しくしている大きな原因が、この自分ではわかりにくい振る舞いに、特性が強く現れることにあるわけですが、僕は、この問題も、自らが自分をも誤解していることを考え直すことろに、解決の糸口があるのではと思っているのです。

【誤解しているのは周囲だけではなく、本人自身もまたそうである】
「共感的感性・態度の乏しさ」により、
当事者さんは本来の性格に関係なく、
周囲から、「関わりにくい」とか
「心が通じ合わない」と誤解を受けています。

ただ、この問題をこじらせているのは、周囲の誤解より、むしろ本人の誤解ではないかと、僕は考えているのです。

自分にはわからない原因で、
あまりに周囲との関わりが上手くいかなかったり、
友人が中々出来なかったり、
集団から阻害されてしまうため、
本人は、「自分はどこに行っても嫌われてしまうのだ」とか、
「周囲はみな、自分と関わりたくないのだ」などと、
考えてしまいがちに思うのです。

いわゆる自己否定の積み重ねによる二次障害の状態ですね。

そして、こうした当事者さんの思いは、
本人をいろいろな禁止令で縛っていくように感じるのです。

「自分は、感情を表に出してはいけない」
「素直な気持ちを言葉にすると、自分は嫌われるのだ」
などと考えた挙句、
「自分は友人を求めてはいけない」
とまで考えてしまうことも、少なくないように思うのです。

結果、二次障害を抱えた当事者さんは、
益々、周囲に心を開くことが出来なくなり、
余計に周囲としては関わりにくい態度や行動を、
自らしてしまうことも少なくないようです。。


【解決の糸口は、本人の誤解を解いていくこと】
さて、ではこの問題を解決していくには、
当事者さん本人が、本来の自分を取り戻し、
自らの行動を、周囲が関わりやすいような、
開放的で、朗らかで、明るい態度にしていければよい訳ですが、
それが容易に出来れば、だれもそもそも悩みなど抱えませんよね。

長年、受け続けた周囲の関わりが原因での、
さんざん積み重ねた自己否定感ですから、
そう簡単に取り除けるものではないかもしれません。

ではこの問題をどう解決していくかというところですが、
このことについては、次回の記事に場を移したいと思います。

今日は二次障害を抱える当事者さんの対人関係の問題を、
「共感性の乏しさ」という視点で考えてみました。





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