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発達障害部門 第1位

「発達障害 三つ組だけでは語れないもの」のシリーズの、冒頭は「共感的感性・態度の乏しさ」という特性のグループについて、考えを深めています。そして今日は、「共感的感性」を、後天的な環境次第で伸ばせる可能性について、お話をさせていただきます。


【先天的な共感性の弱さを放置することで、特性として残るのか?】
さて、このグループの特性に対する問題解決はというと、
「共感的感性・態度の乏しさ」は、
発達障害の先天的な感受性の薄さがあるとはいえ、
後天的な環境次第で、その弱さを
補填できるのではないかと、僕は感じています。

実際、僕が関わらせていただいた成人当事者さん達を見ても、
仲間を大切にする意識も強い方々ですし、
みんなで互いの思いを共有し、共に寄り添う仲間たち
なのです。

彼らのなかには、社会では友達が持てない人も居ます。
それが、このように振舞えるのには、
支援団体の中という、彼らに適した、
特殊な環境が寄与しているのかも知れませんね。

自分たちが肯定される環境だからこそ、
彼らも他人を尊重し、仲間として、
意識を共有しあえる
のかもしれません。
安心して関わることができるからこそ、
共感的な振る舞いも豊かに出てくる
のかもしれません。

逆に言うと、発達障害は、確かに
先天性の共感的感性の弱さを持っているのでしょうが、
そこに、家庭や学校近所の環境など、
周囲の関わりから、苦手が放置されたり、
共感性が育まれることなく過ごしてしまうことで、
この力が弱いままに年齢を重ねてしまう部分が
あるのかもしれない
と感じるのです。

また、もうひとつの面としては、
発達障害児が、「共感性の弱さ」から見せる行動を、
単に「情緒的に問題がある」と周囲が受け取ってしまい、
その行動を、「悪いものだから、直さなければいけない」
という関わりをすることで、
本人の心を余計にかたくなにしてしまう
という、
過ちもあるように感じます。

【大人になっても、まだまだ可能性は十分ある】
こういうと、子どもの頃の環境の有無が、
将来を決定するかのようですが、
例え既に、大人になった当事者さんであっても、
本人の意識と周囲の環境次第では、
本来の自分を取り戻して、
共感性を育んでいけるのでは
と、僕は考えています。

実際、「共感的感性・態度」は、発達障害があると、
すべての人が全く出来ないわけではなく、
また、大人になっても、このことを原因とした
対人関係の問題を抱えていたけど、年齢を重ねると共に、
やがて、周囲との関わり方を改善していき、
段々良好な関わりをもてるようになった

という話をを、僕は何人もからお聞きしています。

そして、別のケースでは、これまで周囲に、
余りにも否定的に関わられてきたがゆえに、
周囲に対して、すっかり不信感を強めている人が、
自らの力だけで、ここを改善していくことは中々難しいとも感じます。

やはり、人は「自分が信頼してもらえる環境」の中で、
「自らも心を開いて関わって行ってもいいのだ」と思えるのでしょうし、
また、「情緒的な関わり」を持つ喜びも感じ、
そのことへの感度も高まっていく
ように思うのです。

つまり、発達障害児(もしくは者)は、
元来「共感性」の弱さがあるだけに、
余計に、周囲のあたたかい関わりが大切であり、
周囲次第で、その人の共感性を伸ばしもするし、
また、育たずに摘み取られもするように
感じるのです。

僕がこうしたことを感じるところでは、
長男と次男の育ちの経験から思うところが、実は強いのです。


次回は、我が子の周囲環境をご紹介する中で、
発達障害者にとっての「共感性の育み」について、
考えを深めてみたいと思います。





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