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発達障害部門 第8位

今日は、「共感的感性・態度の乏しさ」が影響を及ぼす、もうひとつの対人関係について考えていきます。それは、身近で長い人間関係、つまり家族・友人・恋人・配偶者などとの関係に及ぼす影響です。

【身近な人にも誤解を生んでいく共感性】
さて、昨日の記事で、「共感的感性・態度の乏しさ」は、
対人関係の一番表面に当たる部分に関与する特性があると書きました。
その人が、周囲に与える雰囲気とか印象に関係が深いわけです。

ですから、初対面やまだ関係が浅いところに、影響が深いと書きました。

その一方で、この特性は、身近で大切な関係、
つまり親子・兄弟・友人・恋人・配偶者との間にも、
また別の影響を与えている
ように感じます。

その影響とは
「当事者さんの真意ではないのに、
その思いを誤解させ、
絆や信頼関係にヒビをいれ、
感情のもつれに発展しやすい」
という影響です。

a)他者の気持ちとの共感性に乏しい
b)意図や意識を、他人と共有できない
c)自分のペースで主導したがる
・・・といった行動が、こうした関係にも影をさすようなのです。

周囲の受け取る側の視点で具体的に言うなら、
「どうも、気持ちが通わない」「ココロが通じ合わない」
という周囲の印象です。

【心が通じ合わないと感じさせてしまう原因】
人間関係の中で、「共感性」は、瞬間的な印象の他に、
互いの必要度を確認しあったり、信頼関係を深めたり、
絆を深めるところにも関与している
と、僕は感じています。

相手が示してくれた「気遣い」や「好意」に対して、
その意図を感じ取り、自分にも同じ思いがある事を返していくことで、
人は、互いに信頼関係と絆を深めていくように、思うのです。

発達障害があると「想像性の障害」のところで、
相手の意図を感じる苦手もあるのですが、
感じていても、その思いを相手に上手く伝えられないことは、
この「共感的感性・態度の乏しさ」に原因がある
と、
僕は思っています。
そして、この特性は、身近で大切な人との間に、
感情のもつれを生じさせ、その関係にヒビを入れるようなのです。

発達障害者には、苦手なことを抱えているので、
母親や配偶者は、支援的な関わりが出てきますが、
身近な人の気遣いや配慮に対して、
余りにあっさりとした態度でいるがために、
相手には、「やってもらえる事が当然のように受け取っている」
と感じさせてしまうことがある
ように思うのです。

支えようとしている支援者にすら、
「この人は感謝が薄く、配慮を当然のように受け取るばかりで、
一向に、自ら問題を解決する気が見えない」
と思われてしまうところに、この障害の難しさを感じます。

僕は、当事者さんがこういわれてしまう原因のひとつにも、
「共感的感性・態度の乏しさ」が関係しているように感じます。
つまり、感謝を感じていないわけではないのだけれど、
その気持ちが態度でわかりやすく現れてこないのも、
ひとつの障害特性
なのだ
と思うわけです。
また、当事者さんの側も、二次障害があると、家族に対して、こじれた感情を抱いていることもありますから、事態は複雑です。

そして、このことは、昨日の事例と共に、
当事者さん本人には、
「周囲の受け取り方が判りにくい」と感じます。
また、自分のどんな行動が、
周囲の気持ちを離れさせる原因になっているのか、
そこを掴みにくいがために、
問題解決が中々進まない
面もある
ように感じます。

障害ゆえに、誤解を生んで、
障害ゆえにその状況を正しく認識しきれない。
つくづく難しいと思うところです。

【後天的環境で「共感的感性・態度」は育んでいける!?】
さて、このグループの特性に対する問題解決はというと、
「共感的感性・態度の乏しさ」は、
発達障害の先天的な感受性の薄さがあるとはいえ、
後天的な環境でその弱さを強化できる
のではないかと、僕は感じています。

次回はこの点について、踏み込んでいきたいと思います。





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