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発達障害部門 第8位

さて、今日から「発達障害 三つ組の困難だけで語れないもの」シリーズが、本論に突入です。今日はまず最初に、「なぜ、発達障害の当事者さんは、理解してもらえず生きづらさを感じるのか」の一端について考えてみたいと思います。今日はそんな記事です。

【このシリーズで掘り下げていくものとは・・・】
さて、第1回目の記事で、発達障害を、「障害特性による原因別分類法」で区分していくと、「社会的行動と判断の特性」「認知と思考の基礎能力」の二つに大きく分けることが出来ると書きました。

そして、このシリーズでは、大きな流れとして、それぞれに2つのアプローチをしていきます。

一つ目は、従来の「三つ組の特性」として挙げられている障害特性からくる行動を、「原因別分類法」で区分して、見直していくこと。

二つ目は、「三つ組の特性」で余り語られることが少ない特性に目を向け、「認知と思考の基礎能力」として、その詳細に踏み込んでいくことです。

そして今日は、それぞれに入っていく前に、この二つが障害の特性としてどんな特徴を持っているかについて、考えてみたいと思っています。

【生きづらさの元に、内外の認識ギャップ差がある!?】
さて当事者さんは、生きづらさを感じるといわれます。
「どんなところがですか?」とお聞ききすると、
「自分たちの障害は見かけにわからず、
 なんでもないように思われるが、
 実は、困難を沢山抱えているからです」
とおっしゃいます。

確かに、ぼくもその通りだと思うのですが、
最近、このことについて掘り下げて考える内に、
障害特性ごとに、周囲と当事者さんの間に
異なった認識ギャップがあり、
誤解のされ方も様々なのではないか
と考えるようになってきました。

そして、この障害の生きづらさを解消していくためには、
外から見える自分と、内から感じている自分の両方を知り、
それぞれの特性を、周囲と自分のそれぞれが、
どんな感じ方や受け取り方をしているのかを
知るのが大切であること。
そして、そんなその中から、
スキルや経験でカバーしていくものや、
受け入れてしまって、
特性がきつく出ないような対処で乗り切るものなど、
それぞれの特性を整理し直す必要があるのでは、
と思うようになってきたのです。

このシリーズの本論の最初は、
特性の大きなグループごとの、内外での認識差について、
少し考えを深めていたいと思います。

まずこの図を見ていただきたいと思います。

図3
図3(図が見難い方はクリックして拡大できます)

さて、この図は、シリーズ第1回目に示した図2に、
左側の記述を足したものです。

少し説明しますと、原因として分類したこれらの特性は、
「共感的感性・態度の乏しさ」を上段におき、
「想像性と抽象概念理解の障害」と「状況把握の困難」を中段に、
「認知と思考の基礎能力」を下段においています。

図において、この上下の配置には意味があって、
この図は上に行けば行くほど、
「当事者さんの外面的印象」に近くなり

下に行けば行くほど、
「当事者さんの内面で起こっていること」であり、
外からは見え難いことを示している
のです。

そして、この三つそれぞれは、
当事者さんから見た場合と、周囲から見た場合で、
違う印象を与えており、
両者に認識ギャップがあると、僕は感じています。
また、そのギャップ差は、グループによって、
違いがあり特徴が有る
と考えています。

今は、大きな分類を示しているだけなので、
こう言われても、判り難いかもしれないのですが、
徐々にそれぞれの項目に含まれる、
行動や特性を掘り下げると共に、
その違いにも触れていきますね。

さて、僕は、当事者さんがこの障害を考えるところを、これまで沢山見てきました。その際、特に感じるのが、自分の特性について、自分の視点で思考を深めていくことは得意なように見受けるのですが、その特性がどのように見られているかであるとか、周囲にどう誤解されているかについては、中々、つかみかねているように思うのです。つまりそこに、認識ギャップがあるわけです。

そして、そのギャップこそが、周囲からは、この障害の理解を阻んでいるのであり、当人にとっては、生きづらさにつながっているように感じさせ、当事者さん自身の混乱も生むように感じます。そして、新しいアイデンティティーの確立を阻む要因のひとつにもなっているように、僕は感じているのです。

さて、次回そのあたりについて、具体的に踏み込んで行きたいと思います。簡単に表にまとめてみましたので、今日はその表だけ貼り付けておきますね。詳細は、次回でおねがいします。



今日は、一旦、ここまでとしますね。

図3と図4は、今後の記事に、
僕が書いていく行動や特性について考える時に、
時々、この表に戻って、その特性を当てはめて、
当事者さんにとっての意味と、周囲にとっての意味を
再認識するのにも使っていただきたいです。
それぞれの関係を図示し、視覚化してありますので、
その都度見返していただけたらと思います。







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