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今日は、本文に入る前に、このシリーズを始めるにあたって、僕がやりたいと思っている事と、僕の現状の立場をお示ししたいと思います。

 さて、「発達障害 三ツ組の特性だけでは語れないもの」のシリーズですが、このシリーズの一番のミソは、「三つ組の特性だけでは発達障害の特性は語りきれていない」ことであると、昨日の記事で書きました。しかし、ここで最初にお断りしておきたいのですが、このシリーズの意図は、偉大なハンス・アスペルガー医師やローナ・ウイング博士の功績に異を唱えるものでは有りません。というのも医学として、他の傷病とこの障害を分類し、診断を下す上で、「三つ組の特性」が果たした功績は偉大でしょうし、この障害の特質を端的に表しているのだと、僕も考えています。

ではなぜ、当事者さんや家族にとっては、
「三つ組の特性」を説明されるだけでは、
モヤモヤした感じが残りすっきりしないのかと言うと、
この障害は現在医学的に直すことが出来ない為に、
子どもであれば療育でカバーしたり、
大人であれば自分自身の特性を自ら知って、
障害のある人生を自分で新しく作り直す必要あるため
だと考えます。

またこの障害を持つ方々は、抽象理解に困難を持つため、
物事を曖昧なままに扱ったり、解釈することが出来ず、
はっきりと、言語化する中で
理解を深めていく特性があると考えます。
その部分でも、多くの特性が明文化されていない状態の、
今の三つ組を補うものが、必要だと考えるのです。

つまり簡単に言うなら、当事者さんにも家族にも、
診断後には、もう一歩進んだ障害分析が
必要となってくる
と、僕は考えるのです。

 また、この自己分析をしていく上で、発達障害者は非常に高い能力をお持ちだと僕は考えています。彼らは、論理的に深く考えることに関して、定型発達以上の思考をされます。しかし一方で、この障害を持つ人たちは、自分を客観的に見る視点を上手く使いにくいことや、言語化できない概念を理解し難い部分においては、こうした自己分析や自己確立が停滞することがあるように、僕は感じています。ですから、こうしたことを進めていくには、他人の力を借りて、他者と関わる中で、自らにフィードバックするような作業があった方が、より早く、円滑に行われるようにも感じるのです。(ただし、肯定的に関わってもらえる周囲の中でのフィードバックに限りますが)

 結論としてまとめますと、医学上必要なことで考えれば、「三つ組の特性」は大切なものであり、これで充分なのかもしれないのですが、実際の当事者さんやその家族が、この障害の真実を知り、その後の新しい生き方というか、大層な言い方をするなら、自らの新しいアイデンティティーを築きあげる為には、もっと当事者さんの内面にまで踏み込んだ障害像が必要であり、また分析していく必要があると、僕は考えるのです。

そんなところで、発達障害者を
その行動面から分類するだけではなく、
彼らが示す行動が、一体どんな特性が元になって
起こっているかについて、整理分析することは、
この障害の理解に大切なこと
だろうと、僕は考えるのです。


前書きの最後に、もうひとつ申し上げたいことがあります。
僕は恥ずかしながら、心理学ついて、
現在はまったくと言って良いほど心得がありません。

 ですから、この学問における学説や仮説について全く無知であり、このシリーズはそんな立場から書いたものなのです。ひとりの発達障害者の親が、自らの子どもの特性をもっと知りたいと探求した後に、この障害の支援活動に関わる内に、実感として掴んできたものを、ひとつの形としてまとめたものであることをお伝えしたいと思います。ですから、学問としてみた場合、ともすれば僕が書くことなど、的を射ていないと見えてしまうこともあるかもしれません。しかし、僕は僕が感じて、自ら思うところの考えを、ここで一度まとめて、整理すると共に、このブログを呼んでくださる当事者さん、ご家族、支援者の方々のご意見もいただきながら、これまで語られている障害像・障害観とはどこか違うものを、ひとつのモノに形作ることが出来たらと思い、書き進めていきたいと考えています。

さて、今日はこのシリーズを始めるにあたってのところを
書かせていただきました。
次回より、本文に入って行きたいと思います。





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