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先日、発達障害の二次障害が重くなると、感情のコントロールが難しくなり、精神不安定な状況から、家族とのトラブルに発展するケースについて記事にしました。このことについて、いただいたコメントを元に、今日は考えてみようと思います。

【始めに・・・】
最初に念のため申し上げておきますが、先日の書いたような「過度の依存状態」は、発達障害の当事者さんの誰もが起こしてしまうことではありません。発達障害を持つ人の中でも、ここまでの事態に至ってしまうのはごく一部の方々でしょう。しかし、現実世間では、こうした状態のご家庭はいくつも存在し、親子ともども出口の見えないトンネルで、必死でもがいて苦しんでらっしゃるのだと思われます。

【発達障害者にとって必要な「依存」とは・・・】
先日も書きましたとおり、発達障害の当事者さんには、
大なり小なり「依存」の傾向があるように感じます。

相手の感情や場の雰囲気を読みにくかったり、
状況把握や判断に困難があるところから、
誰かに依存的である事で、自らの心理不安を
解消しようというしてしまうのかもしれません。

また、
僕は、こうした「依存傾向」を
決して悪いものと断定しているのではありません


この障害と付き合いながら、
うまく社会適応していく上で、
理解のある支援者と関わりながら、
うまく「依存する」というか、言い換えるなら、
「適度な距離感をもった支援の関係」を築くことは、
とても大切
だと感じています。

むしろ、
家庭以外の第三者に、
頼れる支援先をもっていることが、
もっとも大切
だと感じているくらいです。

【行き場の無い怒りが、家族に向く・・・】
しかし、一方で二次障害をこじらせた余り、
「過度の依存状態」から、怒りで家族を
コントロールするまでになってしまい、
深くて暗いスパイラルに
陥っているご家族がいらしゃるのも事実です。

この場合、家庭のみが唯一の支援先であるならば、
発達障害の問題は、
さらにおおきくこじれて行くように僕は感じています。

世間で対人関係などが上手くいかず、
学校や会社に行けなくなってしまった当事者さんが、
行き場の無い状態に陥ったときに、
唯一頼れる存在である親や
配偶者などのご家族に強く依存
しながらも、
こじれた感情を互いにぶつけ合う関係に陥ってしまい、
やがて当事者さんは、
怒りをぶつけることで親に立ち向かってしまい、
ついには、
その怒りで家族を
コントロールするようになってしまう
こともあるようです。

こうしたお話に共通するのは、
長年、精神科にかかりながら、
別の疾患と間違われたまま投薬を受けていたり、
そんな混乱から、ますます精神コンディションを
悪くしていった当事者さんの様子です。

【「依存」の背景にある「心理不安」】
こうした状態の当事者さんについて、
居眠り猫さんが、コメントを寄せてくださっています。

>依存の背景には、不安感があるのではないかと思います。
>背景のそのまた背景が、
>先天的なもの(障害特性や性分など)なのか、
>後天的なもの(過保護や経験不足など)なのか、
>それとも複合的なものなのか、
>それは人によるのでしょうけれど。

列記されているような様々な要因はあったにせよ、
そこには、強い不安感と、精神混乱があるのは間違いないと感じます。

また、当事者さんにとっての精神混乱は、
その能力の目減りを起こさせたり、
特性の悪い面を強化してしまうので、
余計に、周囲とのトラブルをきつくしてしまうようです。

そして、居眠り猫さんは、
そこから抜け出せない心理状態を、
このように語ってくださっています。

>不安感に立ち向かっていかなくては成長もないのですが、
>下手に立ち向かうと精神的なバランスを
>崩すのが我ながら厄介です。

二次障害は、当然ながら、
発達障害そのものの特性ではありません。
しかし、
障害特性があるゆえに、
二次障害を解くのが難しい面は、多々ある
ように感じます。

過去に受けたつらい経験を中々忘れられない特性
失敗体験が深く刻まれてしまいがちな特性
ネガティブな情報を強く受け取りがちな特性

こうした特性が、心理不安や不安定な精神状態によって、
ますます強められてしまうところから考えても、
この問題の解決に、当事者さんの
精神的安定をどう取り戻すのかが、
カギとなるのは間違いない
ように感じます。

こう書いても、
「そんなことは判っている。
 それが出来ないから困っているのだ」
と感じてしまう方いるかもしれません。

ある方には、過剰投与となっている
薬の減薬が必要なのかもしれません。

ある方には、家族関係の修復が必要なのかもしれません。

あるいは、家族との隔絶でしか、
解決の道がないケースもあるかしいれません。

今の僕には、これ以上のことを書くことも出来ないのですが、
この問題や状態について、今後も向き合って、
考えを深めていきたいと思うところで、今日は記事にしてみました。


この問題を、ご家族が関わったままで解決していくなら、
そのご家族の精神面にも大きな負担があるのは、
間違いないと感じています。

当事者さんが支えられる事が大事なのは、
言うまでも無く、優先されるべきと考えますが、
そのご家族も、どこかで支えられながら、
家族みんなでこの問題に向き合って、
一歩一歩解決していくことも大切だと、
今僕は感じています。






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