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発達障害部門 第1位

人は誰しも人を頼ったり、依存するところがあります。「自立とは、自分を助けてくれる人たちを味方につけたうえで、しっかりと自分の道を歩んでいくことだ」という言葉もあるくらいです。ですが、発達障害があると、特性からくる不安心理からかこの「依存」が強すぎたり、また逆に強く「反発」したりと、家族とのトラブルとなってしまうことがあるようです。きょうはこの「発達障害者と身近な支援者の距離感」に的を絞って、記事にしてみたいと思います。

【支援者との関係のこじれ】
発達障害の問題の深さを考えるときに、
支援者との関係のこじれは
避けられない大きな問題である
と、
僕は考えています。

関係がこじれる要因も、実際はさまざまなのでしょうが、
ひとつ、割合、共通的な傾向として考えられるのが、
支援者に限らず、当事者さんが人と関わるときに、
相手との間に、適度な距離感を取りにくい
という、
問題ではないかと、僕は考えています。

ただ、この「適度な距離感」という言葉にも、
最近の僕は少し引っかかってもします。
それは、「適度な」と言う言葉が、
「定型発達の認知パターンと、
対人関係能力からすると、
このくらいの配慮と気遣いを持って、
人と接することが出来るんではないか」
と言うのを指していると、
最近僕は感じているからなのです。

つまり、「定型発達者が、自分たちには出来ることが、
出来ない人が居たら、それは障害者」
と定義していることに、
少々違和感を感じ始めてているからです。

この話は、すこし横にそれているので、
また場を変えて記事にしたいと思っています。

【適度な距離とは何か・・・】
さて話を戻して、「適度な距離を取れない」というのを、
もう少し具体的にお話しすると、
「ある時は、面倒に感じて避けすぎたり」
「ある時は、強く求めて、頼りすぎたり」
と言った傾向があるように感じるのです。

そして、そのどちらもが、
互いの感情を逆なでしていく悲劇が
そこにある
ように、僕は感じています。

当事者さんと支援者(家族を含む)との間で、よく起こりがちなのは、支援者側は「当事者さんが、社会適応に困らないような判断能力と常識を持てるように」と関わったことが、当事者さんにとっては、「余計な口出しをされた」と感じてしまうことではないでしょうか。

こうした場合、支援者(家族含む)は余計に熱心になり、自分が正しいと思う常識を伝えようとし、当事者さんの側は、どんどん自分が否定されているように感じて、気持ちが離れていく・・・。そんな事態に至ってしまうことが多いと感じるのです。

障害特性をはさんで、
この障害ゆえに起こる互いの離反
です。
この例は、うまく近づけない方の距離感の例です。


では、うまく離れられない距離感のほうはどうでしょう。

さて、一方で、こういう関係にあったとしても、
当事者さんにとって、例えば母親は、
唯一頼れる相手であり、
自分と関わってくれる存在でもあります。

社会や世間で上手く対人関係をもてないと、
母親だけが唯一のパートナーとなってしまうからです。

ではそれで、
二人は仲良くやっていけるかというと、
この障害には、
悲しい特性が秘められていると、
僕は感じています。

そこに横たわるのが、「恨みと依存の関係」です。

ここまでのレベルは、多かれ少なかれ、どの当事者さんにも抱える状態だと思うのですが、一部の方々は、ここからさらに重症化を示してしまうケースがあるようなのです。

【二次障害がこの状態を重症化する】
そうした、重症化のケースでは、過去に、お子さんを思い二次障害に陥らせてしまうような、支援者(家族を含む)からのつらい関わりの時期があったように、僕は感じています。

当事者さんの側は、自分が理解されず、
親から否定された過去が忘れられません。

親の側は、この障害のことを知った後は、勉強を重ねて、理解のある言動が出来るようにはなっていても、中々、簡単に前向きにはなっていけないお子さんの様子に、やきもきする気持ちも起こってきます。

お子さんにしてみれば、
過去にはつらい関わりをされて、
深い恨みの感情を抱えながら、
今は、唯一、自分のことを理解してほしい存在から、
いろいろとうるさいことを言われて、
嫌気が差したりします。
でも、やはり唯一頼れる相手である母親ですから、
こじれた感情で、
「依存心」をぶつけてしまう
ようなのです。

その時、適度に近寄れない親子は、
こじれた感情を互いに抱えたままで、
子は怒りで親をコントロールし始め、
親は、子を怒らせまいと、
余計に子のコントロールに呪縛されてしまいます


深い深い、スパイラルです。
これが、「過度の依存状態」ではないかと、
今の僕は感じています。

【二次障害と言う重石】
こうした「適度な距離感を保てない障害特性」と、
「この障害特有のこじれた互いの感情」は、
二次障害という重石を抱えたまま、
深い海の底に沈んでいくような親子を
作り出してしまいます。

そこにあるのは、「二次障害という重石」です。

これを除けばよいことは、
誰にでも容易にわかっても、
除くための解決策は、そう簡単には見つかりません。

この問題に、薬物の過剰摂取が絡んでいたりすると、
解決への道のりは
5年、10年単位となってしまうかもしれません。

今日は、「過度の依存」の根っこにある、
この障害ゆえの「当事者さんと身近な支援者の距離感」
と「この障害ゆえの感情のもつれ」
の問題を言葉にして、整理してみました。

障害特性と、特性によってあらぶってしまう感情が
複雑に絡み合ったこの問題は、
また、別の機会にも記事に
させていただきたいと思っています。

ひとついえるのは、
強く依存している当事者さんだけが悪い訳が無く、
また、依存させてしまった支援者だけが
悪いわけでもない

ここに至るまで、何も手を打てなかった、
社会のほうに問題があるわけですが、
その社会は、この問題を解決してくれませんから、
今のこの状態を、どう生きるかについて、
今後も記事を書いていきたと思っています。





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