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先日、当事者さんが感じる予期不安についての記事に、多くの反響をいただきました。その中に、非常に気になるコメントがあったので、取り上げさせていただきたいと思います。それは、「自分に向けられる笑顔や優しさ」に対する警戒的な予期不安の心理です。今日はそんな記事です。


こうした不安は僕が先日の記事で描いたような、

ふと沸き起こってきたり、漠然とした不安とは違って、

日常的に頻発する心理状態なのではないかと想像します。


まずは、眠り猫さんのコメントをご紹介します。


>私は、笑顔を向けられるのが怖いです。
>理由は、笑顔は本心を隠すための仮面ですが、

>何を隠しているのか判らないからです。
>怒りを隠しているのか、悪意を隠しているのか、

>嫌悪を隠しているのか、

>それとも得体の知れない何かを隠しているのか。
>油断するとろくなことになりません。
>笑顔が潤滑油だなどと脳天気なことを言う人の気がしれません。


そこには、対人関係における強い予期不安を感じます。



【様々な感情を含み、幅広い笑い】

確かに、改めて考えてみると、笑顔にはいろいろな笑顔があります。

笑いに関する擬音や形容詞も様々です。


ゲラゲラ、わっはっは、などの素直な大笑い


ふふふっ、といったつつましやかな笑い


へっへっへ、などのどこかその人に卑しさが含まれた笑い


ニヤッ、ニタァ、などの、笑いかけられて、

ちょっとぞっとするような笑い

 

笑いにまつわる言葉にも、様々表現があります。

 

微笑・ほほえみ

大笑い

爆笑

笑い転げる

笑い飛ばす

苦笑い

ごまかし笑い

うす笑

嘲笑

失笑


後のほうになるほど、悪意があったり、笑顔とは違う意図のある言葉です。


また、小説などでは

「『ふっ』と笑って、A子は遠くを見つめた。」

などという表現もありますが、こうした場合、

笑いの中には、悲嘆やあきらめなど、

様々な感情が込められているのでしょうね。



【ネガティブな感情を覆い隠すための笑顔】

一般的には、こうした様々な要素や感情を含んだ笑いですが、

多くの人は、あまり意識せずとも、その笑いに含まれた意味を、

自然と感じて、対応しているのだと思います。


ただ、例に挙げたようなものばかりではなく、

中には、居眠り猫さんが書かれているように、

怒りや悪意を押し隠すために、

表面上だけ笑っているような複雑なケースもあります。



こうなってくると、相手の表情を読むことや、

その人と、自分を取り巻く、諸々の状況把握や判断があってこそ、

その笑いの真意がわかるわけで、

こうしたことは、発達障害の当事者さんには難しいかもしれませんね。


そんなところで、当事者さんの中には、

相手の笑いを素直に受け取ったがばかりに、

いやな経験をされた方が、

意外にいらっしゃるのかもしれないと、

僕は、このコメントから感じました。

 

 

【自分の周囲でもひょっとしたら・・・】

こう考えると、僕が今まで接してきた当事者さんの中にも、

自分に向けられる笑顔が、親愛を示すのか、

何か隠れた意図や目的があるのかと、

疑心暗鬼になる中で、予期不安を起こしてしまうようなケースが、

或いはあったのかもしれないと、感じました。

 

こちらはあくまでも、親しみを込めて自然にでた笑顔であっても、

受け取る当事者さんの側には、

それだけではすまない不安が払拭できない・・・、

そんな方も中にはいらっしゃったのかもしれないですね。

その方の、過去の経験から、

そうした不安が高じてしまうのかもしれません。

 

僕自身は、当事者さんと居ると、

自分の心まで表れるような心地よさがあり、

むしろ、普段の自分より、自然な笑顔が現れたり、

自分自身も素直な感情で向き合えたりするのですが、

当事者さんは、過去に嫌な対人経験を

沢山積んだ方も少なくなくないので、

自分に向けられる笑顔には、

複雑な気持ちが抑えきれないのかもしれないですね。

 

 

【「笑顔」に影が落ちるとき・・・】

笑いというのは、人と人の共感性のところで、

欠かせないコミュニケーションでもあります

愛想や気遣い、感謝など、

ポジティブな感情を伝達する大切な道具でもあります。

互いに微笑みあうところから、

二者の信頼関係が高まりあうこともあるのでしょう。

 

人と人をつなぐ「架け橋」でもある「笑顔」。

傷ついた心を癒すこともある「笑顔」。

そこに「不信」という影が落ちるとき、

その方の心にどんな感情が横たわっているのでしょうね。

 

想像性の障害と、過去の嫌な対人経験が重なり合う先に、

笑顔ですら、不安を感じさせる要素となってしまうというのは、

この障害のもつ宿命に、僕自身暗澹たる気持ちにさせられます。

自分の息子たちも、こうした感情を抱くことがあるのかと思うと、

こころに、何かず~んと重いものがのってきたような感じがします。

 

僕は無宗教な人間なのですが、こうした思いに駆られると、

この障害に、これほど厳しい宿命を背負わせた存在に、

恨み言を言いたい気分になります。

神様は、なんでそんな試練を与えるのかと・・・。

 

何か、取り留めのない記事になって申し訳ありません。

 

「この障害の厳しさを改めて思い知った」と述べたくとも、

そんな言葉すら軽いと感じてしまうような、

そんな気持ちの落ち込みを抑えきれない自分です。

すいません、今日はここまでとさせてくださいね。

 

何か、あまりまとまらない様な思考ではありますが、

色々な思いを抱かせてくださった居眠り猫さんに

感謝を述べさせていただいて、

今日の記事の締めとさせていただきたいと思います。

 

 

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