今日は、引きこもりのお子さんを抱える親御さんにエールを送りたいと思います。


ぼくは、この2年間で、発達障害の家族があつまるグループワークに通い続けました。また今年の2月からは、カウンセラーさんの協力を得て、大阪で家族グループワークを世話役として開催させていただくようになりました。その2年間の経験で、沢山の親御さんや当事者さんのお話を伺う機会をいただきました。


子どもの年齢は幼稚園くらいから、小中学校・・・・そして高校大学生から成人まで様々です。どの年齢の親御さんも、共通して言えることは、発達特性の理解に悩み、お子さんとの関係の取り方に悩み、社会の不理解を嘆かれているという事です。


しかし、置かれている状況の大変さという事で考えると、やはり成人の当事者を抱え、それもうつ病や対人恐怖・・・・あるいは、妄想や家庭内暴力などにまで発展してしまっている方々の訴えは、切実なものがあります。こうした精神疾病の状態は、本来の発達障害の特性ではありませんが、その特性から、自己否定感を蓄積しやすく、やる気を失ってしまっている方は少なくありません。また、二次障害ががっちりと根付いてしまっており、そこを解きほぐすのに要する労力は並大抵のものではないようです。


この方々の多くに共通するのは、子どもさんが発達障害である事が分かったのが、大学生や大人になってからと言うケースが多いことです。それまで、障害があると知らなかった為に、熱心にしつけをしたり、頑張れと励まして来られたわけですが、当事者本人にしてみれば、「障害から出来ないことを克服せよ」と言われ続けてきてしまっているわけで、解決できないことに努力を続けた結果、精も根も尽き果てていると言う方も大変多いようです。


そうでなくとも、発達障害の多くの方は、元来真面目な方が多いです。そして、熱中した事に集中しすぎる特性・・・・過集中過剰適応に成り易い性質もあります。しかし、このような無理はいつまでも続くわけが無く、うつ病や無気力状態になってしまい、また「自分はダメな人間だ」「何をやってもうまくいかない」と思い込んでしまっているのだと思います。


ここまで来てしまうと、多くの方がその状況を抜け出せなくて、親子共々で葛藤と苦悩の日々が続いてしまうようです。しかし、ぼくはそんな状況から、時間をかけてお子さんの見守り続け、1年も2年も・・・あるいはもっと掛けて、事態を乗り越えられた親子のお姿を何度も見ています


中には、当事者グループに参加できるようになるまで、2年待ったお母さんもいらっしゃいます。途中、なんどか会場の入り口までお子さんと来ては見たものの、結局中には入る決心がつかず、ということもあったようです。しかし、そのお母さんは、その後も、子どもさんご自身が「自ら参加したい」という気持ちを充実させるまで、辛抱強く待ち続け、日々の生活を支え続けて来られていました。そして、やがてお子さんにその日がやってきたのです。それはもう、うれし涙があふれんばかりのメールを頂いたりするのです。ぼくも発達支援団体に身を置いて、色々な方々との関わりがありましたが、こうしたケースはその活動の中でも、最も嬉しい瞬間でありました。


ぼくには確信があります。

その日は必ずやってきます。

何ヶ月掛かるか、何年掛かるか・・・それは誰にもわかりません。

しかし、発達障害の当事者の方と言うのは、

一見、そうは見えない態度であったとしても、

根っから無気力な訳ではないと確信します。


頑張ってきたお子さんが、精も根も尽き果てているなら、

今は休息のときだと思います。

どうか、ご本人の気力が充実してくるまで、

大変で苦しい日々だとは思いますが、

お子さんの力を信じて、

見守ってあげていただきたいと思います。


その日は、必ずやって来ると、ぼくは信じています。

どうか親御さんもお子さんを信じてあげていただきたいと思います。




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