2024年6月も下旬に入ります。今年の梅雨入りは遅かったですが、これから1ヵ月は水害に注意が必要です。線状降水帯、台風、ゲリラ豪雨が梅雨前線とともに到来すると、その破壊力は想像を絶します。管理組合として治水対策には万全を期してください。

 

今回は共用部の管理責任について説明いたします。

 

 

 

区分所有者とは「区分所有権を有するもの」(区分所有法第2条)と定義されており、マンション内の区画(住戸や店舗)を所有する者を意味します。

 

所有しているのは自分の専有部(住戸区画)の他、エントランス、エレベータ、廊下、バルコニー、集会室、管理員室、非常階段、宅配ボックスなどの共用部も含まれます。(共用部の持分比率は、専有部の面積比率)

 

一般的に「マンションを買った」というと、専有部のみをイメージしがちですが、実際は共用部を含んでいることを忘れてはいけません。専有部の維持管理にかかる費用はもっぱらその区分を所有する者が担いますが、共用部の維持管理(清掃・点検・修繕)にも相応のお金がかかっています。ショボーン

 

私たち区分所有者は、毎月管理組合に数万円もの管理費を納めています。共用部の維持管理にかかるお金は、管理組合が毎月区分所有者から預かっている管理費の中から支払われています。区分所有者は、共用部の管理のために毎月管理組合に管理費を納めているのです。

 

区分所有者から預かった管理費の使い道は、大枠を管理組合総会で決定した上で、管理組合理事会が具体的に決めて、管理運営を行っています。

 

区分所有者は専有部には関心が強い反面、共用部にはほとんど関心がありません。管理も他人(理事)に任せきりで、ほとんど関与していないのが現実です。

 

しかし、先述の通り、共用部の維持管理費用は区分所有者が負担しております。

区分所有者には、共用部を維持管理する責任があります。「共用部も含め所有している」という意識を持って、何にどの程度の金額が使われているのか、関心を持つようにしましょう。ニコ

 

無駄を排し、効果的かつ効率的に管理を行うことが重要です。清掃、点検、修繕などは、必ず相見積もりを取得し、最もコストパフォーマンスが良い業者に発注することが鉄則です。

 

「共用部も含めて所有している」という意識を持って、主体的に管理に関与することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!