読みたい本は、ネットで予約を入れておくが、随分待った本でもまとまって順番がくることが多い。
今回も3冊が同時だった。
どうしても「介護」の実話に心惹かれ、読み込んでしまう。
「きみがつらいのは、まだあきらめていないから」このフレーズは、
「父よ、ロング・グッドバイ 男の介護日誌」にあった。
「母に歌う子守唄」を読み終わった後、「自分を休ませる練習」を読み始めていた。
でも、この類の本は「うんうん、そうそう」「それが出来れば苦労はないわ」みたいな内容が多い。
時には、30代の若い著名な方の本を読むこともあるけれど・・・
「いやいや、息子ぐらいの年の子に言われなくてもお母さんは分かってるし~」と思ってしまう。
私には、子供が心を患ってしまったという友人がいる。
勿論、薬も飲み通院もしているけれど、何かきっかけがあれば抜け出せるのではないかと、そんな
ことを私も模索している。
「病気の辛さは、本人じゃないと分らない」と本人や家族も思っているかもしれないから、余計なお節介かもしれないけれど・・
母がショートステイ中、2日で読み終えた「父よ、・・」は、作家であるご本人の介護日誌。
看護師であった母親がパーキンソン病で亡くなり、実家に残された妹は統合失調症、家事を一切しない父親は認知症が進んでいく・・その日々の戦いの記録。
とうとうご本人もうつになってしまうが、三ヶ月ほどで改善する。
克服できたきっかけは、抗うつ剤ではなく、ご本人の奥様の重度の腰痛だった。
不思議な感じ・・
これでもか、これでもかと振り回される大変な状況に追い打ちをかけるような奥様の病で??
うつ病の辛さがわからない私だけれど、この体験談が少しでも参考になればと、抜粋してみたい。
『・・妻の世話をするうちに、うつ症状は次第に改善されていった。
自分自身にかかずらう余裕がなくなると、それが逆に心の安定につながるのかもしれない。
不思議なことに、自分の問題、うつ病のことを少し横にそらすだけで負担が和らぐのだった。
「自分を外す」とでも言えばいいのか。
歯車を無理に回そうとせず、自分に関わるものを外してみる。
すると、うまくいきだした。
「きみがつらいのは、まだあきらめていないから」
精神的にどん底にあったとき、そんなフレーズがふと頭に浮かび・・・
あきらめてしまえばつらくなくなる。
けれど、簡単にはあきらめたくない。
そんな揺れ動く心境をこの言葉に託して・・』
あきらめられないこと、私にも沢山ある。
だから、頑張れると思っているところもある。
その反対に、あきらめてしまったら、どんなに楽になれるかと思うこともある。
エラそうな事は何も言えないけれど、目の前のこと、私に出来る事、私じゃないと出来ない母の
事、いまはそれが私自身を支えている気がする。
私の友人も自分のことを横にそらして頑張ってる。
少しでも早く、病から脱出できて、明るい笑顔で世の中に飛び出して行ける日を私も祈っています。