寒い外気の中、ディやショートに行くとき、車椅子での対策です。

 

母は、リクライニングにもなる車椅子なので、ヘッドレストも大きいです。

フットレストは片方ずつ、いちいち取り外して部屋に置いています。

そのままだと面積を取り過ぎるのと、移乗するときには邪魔になるからです。

 

「胃ろうなのに、ディやショートに行けるの?」と言われるときがあります。

 

それは、受け入れ先が決めることになります。

全く、「無理!」という考える余地もない施設もあれば、「胃ろう枠」が空いたらということもあります。

 

看護師しかやれないという施設もあれば、講習を受けて、胃ろうが出来る介護士がいる施設もあります。

 

在宅になったとき、一日中点滴状態だったため、一日中ベッドでパジャマでした。

でも、外出のたびに更衣するというのは、本人の腕や脚の可動域を考えると、介護者の負担も大きく、

「パジャマのままで、上に羽織ればいいやん!パジャマで行ってる人いるよ!」と言ってくれたヘルパーさんの言葉に救われました。

 

でも・・冬はコートを羽織っても寒い・・

 

写真の車椅子の首のところ、通常は隙間があります。

右の写真で、その空間を閉じました。

そして、足元を覆うため、「巻きスカート」を広げていますが、本人の身体を乗せてから巻いて貰います。

数年前までは、ベッド上でパジャマの上にズボンを履かせていましたが、これも負担が大きくなりました。

 

首の所のクッションは、三角柱

これは、カバーでお分かりかと思いますが、手作りです。(クッションの話はまた次の機会に)

 

ブレーキレバーには、両方共にラップを使い終わった後の芯を被せています。

これは皆さん、施設でもされていることと思います。

レバーが短いので、かがまないといけない介護者の負担軽減のためですね。

 

フットレストは、外して置くので、取り付けのとき「どっちかなぁ~??」と毎回迷うことになります。

 

 

片方だけでも重いし、取り付けもややこしいです。「どっちが上?下?」と迷うこともあります。

で、片方だけにを付けました。

車椅子はレンタルなので、シールが付いているのもあれば、取れてしまっても勝手に書くことはできません。

だから、「右」と書いたシール「右」を正位置で読めることで、上下も間違いません。

そして、車椅子設定場所の「右」サイドに置いておきます。

 

なあ~んだ、と思われるかもしれませんが、「どっち?」と思いながら両方を持ち上げて考える、その

ワンアクションとストレスを減らすためです。

 

ベッドの上で寝かされている間に出来ることは、靴下、マスク、マフラー、ミトン、そのぐらいしか支度が出来ません。

今の私自身の身体の状態では、ここまでしか出来ないのです。

 

移乗させてから、更に帽子、コート(これもきちんと着せることは負担になるので、前から着せます)

フットレストがセットされてから靴、クッション4個をセッティング。ひざ掛けをクリップで留めて、

やっと完了です。

数年前の私なら、ここまでを1人でも出来ていたのですが・・・

 

今は、施設職員も二人体制で母を移乗させています。それだけ重度であるともいえるのです。

 

ある年の担当者会議で、ショートステイの相談員が変わり、みんなの前でこう言いました。

「うちの送迎ドライバーは、運転だけの仕事です。

もう一人の付添い職員は、荷物を持つだけの担当なので、ベッドと車椅子間の移乗は出来ません。

ご家族さんでやっていただくか、ヘルパーさんに来てもらって下さい。」

 

その同じ施設の訪問看護の管理者も出席していました。

“何を言っているんだ!この子は!”ガーンと思ったそうですが、後日、その相談員からの電話は最悪でした。

 

運転手も荷物運び担当も ぎっくり腰にでもなったら大変なので、やはり家族さんの方でなんとかしていただくことに決まりました。」

 

荷物持ちの女性は、確かに玄関のドアの開け閉めもしない職員でした。

自分の靴はしっかりと時間を掛けて、玄関の中で履いて、ドアを閉めずに手ぶらで帰っていきます。

大人としてどうなのかと思っていましたが、やはり荷物持ちだけという認識だったのですね。

 

10人ほども居る、我が家の支援チームの前で言うということは、彼自身どこがおかしいかが分かっていないのです。

訪問介護の管理者は、本部の上司に彼の言動を報告したと言っていました。

 

自分の職務、介護施設が誰のためのものなのか、その存在意義を理解しているのかどうか、疑問です。

 

「ヘルパーさんが来られるようになったら、又ご利用下さい。」と言われました。

彼が、目の前の職員だけでなく、同じ社内の訪問介護の現状にも目を向ければ、昨今のヘルパー事情も理解していただけるのかもしれません。

残念ですが、彼が介護の正しい理念に気付くまで、待つ時間の余裕はありません。

 

悲しいですねショボーン

 

もし老老介護で、例えば、父だったらどうしただろうと思いました。

自分も杖が必要な状態であっても「ワシがする!」と言ったかもしれません。

大きな身体の人でしたが、晩年、脚に力が入らないと言っていました。

母と共に倒れてしまえば、骨折するかもしれません。

それは、身体の傷だけではなく、心の傷となったことでしょう。

年を重ねることで奪われていく体力と自分の力。大切な人をも守れなくなる喪失感。

そして、それを手伝えなかった私は、自分を責めたことでしょう。

 

ショートの送迎時間はその都度変わりますが、ヘルパーさんに入って貰えても

「朝は空き時間がないので、お昼まで待って貰えますか?」となるかもしれません。

午後からショートに行っても利用金額が半額になるわけではありません。

ヘルパーさんが来るまでの時間を半日待つことになっても「それはお宅の都合だから」と相談員は言うのでしょうか。

 

ヘルパーさんに身体介助を入れることで、単位をオーバーしてしまうとしたら、どうするのでしょう。

「自費になります」と言うケアマネもいるのでしょうか?

 

送迎にも身体介助に責任を持ってくれる、違う施設を探しましょう!」とひと肌脱いでくれる頼もしいケアマネがいれば、家族はどんなに感謝をすることでしょう。

 

そんな手間を惜しむケアマネなら、私は変更した方がいいと思っています。

 

なにもかも、変更してはいけないのだと、未だに信じている利用者の方がおられることには心が痛みます。

 

私は有難いことに、母の状態も私の体調も理解し、なるべく負担軽減のために何が手伝えるかと考え、動こうとしてくれる事業所は、当然のことながら存在していて、巡り合うことができています。

 

介護度5。

普通にまっすぐ、自分で座位を取ることも難しい状態です。

沢山のクッションが身体を支えています。

 

車椅子が出せるよう、玄関のドアを目いっぱい開けると、冷たい空気が一気に入ってきます。

 

母は、目を閉じたまま。マスクの上の頬が少し見えるだけ。

帽子をしっかりと耳まで引っ張ると目までかぶさることもありますが、とにかく寒くないようにと思うのです。

「あったかいお風呂に入れて貰ってきてね!」といって送り出します。