まだまだ寒いです。動けない人にとっては、一旦冷え切ってしまった、手や足は自力ではなかなか温かくならないですね。

ちょっと手が掛かりますが、「米ぬか」で湯たんぽが作れます。

米ぬかの匂いがちょっと・・・という方もおられますから、ぬかをフライパンで炒ることをおすすめします。ネットで「米ぬか湯たんぽ」と検索すると色々出ています。

 

米ぬかは、木綿の布、日本手ぬぐい、晒(さらし)とよばれるガーゼより目の詰まった生地で袋を縫って、入れます。

それを電子レンジで 私は800Wで一分もチンすれば、充分温かいです。

 

それを外袋(ピンクのもの)に入れます。

 

ドラッグストアやスーパーで売っているものも使っています。

ショートスティにも持参して、足先が冷たいときは、更に素足との間に一枚毛布(低温やけど予防です)をお願いしています。

 

写真のオレンジカバーのものはよく在宅介護で使われているそうです。

その倍のサイズの物には、茶色の毛布のようなカバーが付いています。

それだと両足裏にしっかり当てられて、付属のカバーで包むことも出来ます。

 

それだけでも充分です。

 

じゃあ、「米ぬか湯たんぽ」は?

 

身体にぴったり寄り添える形になります。

 

肩やお腹の上、腕や手の上にでも置ける形になります。

ただ、長時間温かさは持続しません。

 

今、電気アンカはあまり使われない、低温やけどになり易いからとヘルパーさんが言っていました。

時間が経てば、自然に冷めていくものがいいようです。

 

母はもともと冷え症でした。

特養に入所していたときも勿論、オレンジカバーの「レンジ用湯たんぽ」を持参していました。

でも、職員の方が母の足を触って対処してくれなくては「宝の持ち腐れ」です。

あるとき、母の部屋で湯たんぽが見つからないと思って、リビングスペースに出て行くと、施設の物品置き場に入っていました。

 

「いや、それはいつでも職員がレンジでチンするためでしょう。」と言われるかもしれません。

でも、そうは思えない施設でした。

 

面会に行くたびに、母の冷たい足を触って、レンジを使ってもいいかとお願いしに行っていました。

 

ある日、面会に行くとベッドに寝かされた母の首元がシャツまで濡れたままだったことがありました。

食後の薬の水が流れたのでしょうか。ナイロンのエプロンは付けているはずなのに、服は勿論、下着のシャツまで、明らかに目視で確認できるのです。

 

「冷たいね?」と私が言うと、母は小さくうなずきました。

そして、冷たく冷え切った足先。

 

足が冷たいとなかなか寝付くこともできないものです。

 

何かをして欲しいということを 全く言わなくなってしまった母に、後ろ髪を引かれる思いで家路についていました。

 

自宅で介護していても 母の足や手は一旦空気にさらされると 暖房の効いた部屋の中であってもなかなか元に戻りません。

 

手は二つ指のミトンを履かせます。

足は靴下は脱ぎますが、レッグウォーマーで足首を温めて、レンジ用湯たんぽを使います。

 

母の温かい体温が戻ってきたとき、介護をやっていてよかったと思えるひとときです。