漢方と西洋医学の不妊治療の違いは何? | 漢方相談ブログ

漢方相談ブログ

漢方治療の方法や漢方薬の効果

不妊症やアトピー、神経痛などの症例を紹介しています。

不妊症で漢方の治療と病院での治療がありますが、2つの治療はどう違うのですかという質問がよくあります。


どちらにも共通しているのは、「不妊症を治す薬はない」ということです。


西洋医学の治療は、ホルモン剤で、ホルモン数値を西洋医学が決めた数値になるように、月経周期を28日になるように、低温期を14日。高温期を14日に整えることが目的です。
(人工授精と体外受精は外科的高度治療です)


漢方は、体調が悪いところがない健康な状態に整えます。
健康になれば自然、月経リズムはその人、本来のリズムに整えられ、結果的に妊娠するといったことが目的です。


西洋医学の治療は、一人一人の体質や年齢、状況などは関係なく、よいと考えられている標準的な状態に薬で強制的に変化させることです。

誰に対していも標準的、平均的な治療を行うので、人によって、ホルモンが充実している人は、ホルモン剤がかえって害になりますし、不足している人は、丁度よい治療になります。

月経がはじまった頃から月経リズムがおかしいという人がいますが、こういった人は、体内ホルモンがうまくいってないと考えられるので、ホルモン剤は有効だと思いますが、そうでない方は、病的にホルモン自体が少なかったり、おかしいわけではありませんので、強制的作用のホルモン剤が有効とは限りません。


西洋医学的にも不妊症の原因はわかっていません。
わかっていないというか、からだの機能の問題だけではなく、体質や体調が深く関わっているので、誰にでも共通している原因なんてないのですね。


漢方は、一人、一人の体質や年齢、状況などにあわせて、体質を整えるようにします。
誰でにでも同じ治療ではなく、極端に言えば、全員に違う治療になります。

ただし、体質をみれないマニュアル漢方の先生が多いので、そんな方は、西洋医学の考え方と同じで、不妊症で悩んでいる人に対しては、一律、同じ治療をします。

僕自身はたくさんの不妊症の方に接してきて思うのは、ホルモン治療が必要な人はほとんどいないと思います。

まずは、体調を整え、自分本来の健康を取り戻してから、月経やホルモンの状態がおかしいのかをみていく必要があると思います。
それでも、おかしければ病院の治療もよいかもしれません。