薬能 | 福井県坂井市の漢方薬局 酒井薬局のブログ

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漢方における生薬の捉え方に、薬能というものがあります。
これを理解して漢方薬を使うのと、そうではないのとでは大違いです。

以前に来局された患者さんで、数多くの漢方エキス顆粒の処方名を列記して提示された方がいました。それらは全て無効であったとのことでした。それらの処方のほとんどが、傷寒論を出典とする由緒正しい処方ばかりでした。
患者さんの疾患名は伏せますが、じつに深い悩みを抱えておられました。

私は大変気の毒に思い、詳しく問診していった結果、「なるほど、これが原因か」と気がつくことがありました。
そして、その視点で、それまで服用されたという、おびただしい種類の漢方薬処方名を眺めると、「これは効かなくて当然だ」と思いました。
それは、少なくとも2種類の生薬の薬能を誤解して投与されていることが推察されたからです。
それぞれの生薬には、特徴的な薬能があり、患者さんの病態と合わないものが使われていたら、まったく効きません。

私は患者さんに、病気の原因と、身体のどこの気血の状態をどのように変えていく漢方薬が必要なのかを告げ、病気の原因を作らないための養生法を指導し、この患者さんがそれまで服用してきた処方とは全く違う漢方薬を調合して渡しました。

それから1週間後、その患者さんが来局され、症状に大幅な改善が見られたことを私に報告し、さらに7日分の薬を希望されました。
そして、その薬を飲み終わったとき、患者さんは、3年にも及ぶ苦痛から、やっと開放されたのでした。

漢方薬が薬能の正しい理解のもとに投与されていたなら、この患者さんは3年間も苦しまずに済んだのではないか、と私は思い、少し憂鬱な気分になったのでした。

これほど大切であると考えられる薬能ですが、実際は、それを学ぶ拠り所すら得にくい状況にあると思われます。
先日、あるメーカーの社員さんから漢方の勉強の仕方を質問されて、「中国医学の重要な古典群を、統一された理論によって解釈していくことが大切だと思います。それは、傷寒論と本草学と医経を破綻なく説明できる、ということです。このことは、臨床力に直結する重要なことだと思います。気をつけなければならないのは、例えば、傷寒論と対応しないような本草書を、それと知らずに対応させようとしていくと、理論が崩れてきてしまうということです。そこには無理がありますね。」というようにお答えしました。

傷寒論は、非常に高度な薬能論を内包しています。しかし、高度すぎるゆえか正しく理解されず、傷寒論の方剤を中心に投与されて、3年以上に渡って苦しむというような患者さんが出てきてしまう訳です。
ちなみに、私が14日分投与した煎じ薬も傷寒論のごく一般的な方剤でした。
薬能論は、とても大切であると思います。



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