バランスの漢方②虚と実 どちらのタイプ? | 富山発 現役薬剤師がお届けするやさしい漢方とハーブ

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自分にあった漢方をえらぶには、「証」を知ることが大切です

漢方の証=患者さんのこころとからだの状態

それを決めるための ”ものさし” について、前回は「陰と陽」をお伝えしてきました



今回の”ものさし”は、「虚実(きょじつ)」です


虚実とは、「病気に対する抵抗力や、からだのつよさ」をあらわします


量的に、多い=実、少ない=虚の意味でも使われます



: 空虚(虚弱)、体力や病気に対する抵抗力が弱い
 
脈がよわい、下痢きみ、声がちいさい、やせ型


芸能人でいうと(個人的感想)、木村多江さんのようなイメージ



: 充実、病気に対する抵抗力が強い、邪気がカラダにたまって不健康になる

 脈はつよい、便秘、声は力強い、体格がよい


芸能人でいうと(個人的感想)、上沼恵美子さんのようなイメージ



風邪をひいたときをかんがえてみましょう


実証の患者さんは、病気に対する抵抗力が強いです

なので、病気を攻撃して、からだの外に追い出すような積極的な治療をします

葛根湯(かっこんとう)や麻黄湯(まおうとう)といった漢方をつかいます



虚証の患者さんは、病気に対する抵抗力が弱いです

病気を攻撃するだけの力がたりないので、
足りないものを補って、からだの負担を減らしながら治療をします

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)や真武湯(しんぶとう)といった漢方をつかいます



風邪をひいた時でも、風邪にたいする抵抗力やからだのつよさの違いで、飲む漢方薬もかわってきます


ご自分のタイプが、虚証か実証かがわかると、かかりやすい病気がわかるようになってきますよ