自分にあった漢方をえらぶには、「証」を知ることが大切です
漢方の証=患者さんのこころとからだの状態
それを決めるための ”ものさし” について、前回は「陰と陽」をお伝えしてきました
今回の”ものさし”は、「虚実(きょじつ)」です
虚実とは、「病気に対する抵抗力や、からだのつよさ」をあらわします
量的に、多い=実、少ない=虚の意味でも使われます
・虚: 空虚(虚弱)、体力や病気に対する抵抗力が弱い
脈がよわい、下痢きみ、声がちいさい、やせ型
芸能人でいうと(個人的感想)、木村多江さんのようなイメージ
・実: 充実、病気に対する抵抗力が強い、邪気がカラダにたまって不健康になる
脈はつよい、便秘、声は力強い、体格がよい
芸能人でいうと(個人的感想)、上沼恵美子さんのようなイメージ
風邪をひいたときをかんがえてみましょう
実証の患者さんは、病気に対する抵抗力が強いです
なので、病気を攻撃して、からだの外に追い出すような積極的な治療をします
葛根湯(かっこんとう)や麻黄湯(まおうとう)といった漢方をつかいます
虚証の患者さんは、病気に対する抵抗力が弱いです
病気を攻撃するだけの力がたりないので、
足りないものを補って、からだの負担を減らしながら治療をします
麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)や真武湯(しんぶとう)といった漢方をつかいます
風邪をひいた時でも、風邪にたいする抵抗力やからだのつよさの違いで、飲む漢方薬もかわってきます
ご自分のタイプが、虚証か実証かがわかると、かかりやすい病気がわかるようになってきますよ