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パートの仕事も慣れ、子供たちも保育園生活に慣れ、ようやく生活も落ち着いた頃、給料が3か月続けて消えるという事件がおきました。
ある晩、夫の高校時代の友人が突然訪ねてきました。
仕事で失敗したので、お金を貸して欲しい、とのことでした。
ほとんど貯金のない我が家で、どうしたら貸してあげられるか、はてと思案していましたら夫が
「いいよ、あげるから返さなくてもいいよ」と、その月の1か月分の給料の半分くらいの金額を『ポン!』とあげてしまいました。
夫は彼が友人の多くに借りて歩いていて、返していないのを知っていました。
夫は「貸す、というと返さなくては、と気持ちに負担ができる。どうせ返せないのだから、あげるといった方があいつは気持ちが楽になるだろ。こっちも期待しなくて済むし。」と言いました。
私は「ふーん、そういうものか」と人間の気持ちの動きを面白く思いました。
しかし、我が家にとっては大金でした。その後30年以上たちますが年賀状も一通も届かず、どうしているだろう、と時々思い出されます。
その翌月
楽しみにしていた給料日です。その頃、給料は銀行振り込みではなく現金でした。
どの家庭も、この時は夫の権威が発揮される時です。
妻はごちそうを作って待っていたものです。
今のサラリーマンは可哀そうです。明細票1枚ですから。
私も結婚した時、夫の母に「何が好きかしら?」と聞きましたら
「かっちゃんは豚カツが好きだから、豚カツさえ出しておけばご機嫌よ」と言いましたので、給料日はいつも豚カツでした。
当時、豚カツはご馳走だったのです。
この日も豚カツを用意して待っていました。
しかし、酔って遅く帰って来て
「同僚とお酒を飲んで歩いていたら、バーの大きなガラスのドアに同僚がぶつかって、一枚ガラスのドアを割ってしまった。10万円弁償するように言われたので、オレが払ってきた、あいつのうちは金がなくて大変なんだよ」と。
当時10万円は給料の全額です。昭和50年ごろです。
外資系の会社ですし、残業も多かったので平均よりは多い方でした。
私は心の中でつぶやきました
「うちだってお金がないんだけど・・・・」
当時学童保育に子供を二人も預けている家庭は珍しいと、テレビ取材を受けました。
さて、またその翌月の給料日。
さあ、今度こそお給料がはいる!!と楽しみにまた豚カツを作って待っていました。
ところが・・・。
次回をお楽しみに
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