仕事で八王子の方まで行きました。
16号線を通って。
帰り道にふと思い出しました。
この道は。
思い出の道。
子どもたちが小さい頃。
両親が持っていた長野の山小屋へ夏に行くのが恒例行事でした。
朝早く、というか、まだ暗い明け方近くに。
そっと、寝ている子どもたちを起こす。
子どもたちは嫌がることなく飛び起きる。
だって、ものすごく楽しみにしているから。
「し〜っ!静かにね!」
なんてお互いに言い合う顔もほころんでいて。
ドキドキワクワクがとまらない様子。
かたや私は
年に一度の大仕事ばりに気合を入れて。
ドキドキの長距離運転。
しだいに明るくなる空。
八王子から中央道にのる。
そこまでの16号線がじれったい。
早い時間なので車は少ないけれど、信号だらけでなかなか進まない気分に。
後ろには目を輝かせた子どもたち。
中央道にのる頃には一人また一人と眠りについていく。
途中のSAで早めの朝ごはんを食べて。
そんな全てのことが楽しい思い出になる。
一夏の思い出を作り、中央道を降りて16号線を家へと向かう。
子どもたちはたくさんの楽しかった思い出と、それが終わってしまった切なさと、両方を胸に抱えて静かだ。
「また、来年ね」
仕事でその道を通ることはしょっちゅうだけれど。
こんなことを思い出して、なんだかセンチメンタルな気分にになったのは。
その山小屋を手放すことになった、と連絡があったから。
仕事づくめで休みのない
今の私
それぞれがそれぞれに過ごす
大きくなった子どもたち
思い出の場所
思い出の道
あの時の子どもたちの笑顔を思い出すと
今でも嬉しくて涙が出そうになる
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