こんにちは
かのう はる です。

今日は、立つこと、歩くことができる私が
どうして電動車椅子を使っているのかをお話します。


会う方は必ず「足が悪いのですか?」とか
「腰が悪いのですか?」 と聞いてくださいます。

でも、私は足とか腰といった特定の場所が悪いのではなくて、
常に倦怠感や身体の痛みなど たくさんの症状があり
とても疲れやすく、自分の動ける量を超えると
全く動けなくなってしまうので、
体力を節約するために電動車椅子を使っています。 

 

 

 

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」と「線維筋痛症」いう神経系の難病です。


医学部で学ばないそうで、
特に「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」は
国内のお医者様のほとんどがご存知ないのが現状です。
 

私が発症したとき、 診ていただけるお医者様を探しましたが
全国で10数名しか見つかりませんでした。

 

私は首都圏から大阪にいらっしゃる専門医の病院まで行き
診断していただきました。

 

 


最近は世界中で、この病気を発症する人が急増中です。
新型コロナに罹患した患者さんの

「10人に一人」が
後遺症でこの病気を発症し、
職を失う人、学校に行けない子供が増え続けています。 




「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」と「線維筋痛症」の症状はとても似ています。

倦怠感
全身の痛み 
眩暈、
起立不耐
頭痛
ブレインフォグ(脳に霧がかかったような状態)など 
ひとつづつ数えると220以上の症状があり、
QOLは肺がんのステージ4と同等、又はそれ以下との
評価です。

色んな症状があるので一言で言うのは難しいです。

以前は
「身体に象さんが乗ってる感じ、 症状がひどい時は3頭くらいになる😊」  

とお話することが多かったです。


後に、ある患者さんが
 

「インフルエンザにかかって 40度の発熱をした状態で
フルマラソンを走る感じ」 

と仰っていたのを聞いて「それだわ!」と思いました。


とにかく倦怠感が強く、
立つことは出来るのですが、直ぐに頭痛やめまいなど 
色々な症状が出てきて
立位を5分保つのは厳しです。

体調が良い日は
杖を使えば100mくらいなら歩くことはできます。

因みに今の私にとって100mは
かつて元気だったころの1㎞くらいの感覚です。

活動量が現在の自分のもつエネルギー量を超えてしまうと
ベッドから起き上がることができなくなるので
「ペーシング」という
体力の調整がとても大事になります。


手動の車椅子を利用する場合は
ハンドリム(車椅子の両側についている車輪を回す輪)を回すと
体力を消耗するので、 
5mくらい進むと気絶しそうになります。

(病気の詳細はまたの機会に・・)


なので電動車椅子が必須なんです。




車椅子に座っているのに
立ち上がるとビックリされることが多いです。


実際、立ったり歩いたりすることは出来るけれど、
社会生活に参加するために
体調のコントロールが必要で
車椅子が必要な病気は 
「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」以外にもたくさんあります。


こういった病気があることを知っていただけるだけでも
患者をとりまく環境は大きく変わります。

少しでも多くの方に知っていただきたいと思います。

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それから、
「病気だから・・・ 」  
「もう歳だから・・・」と 
オシャレしたり 外に出ることや、やりたい事を諦めてしまう方は多いです。

 

哀しい事に、周囲からも
「病人のくせに」
「いい歳をして・・」 

という声も少なからずあります。


私は
「病気でも、障害があっても、歳を重ねても 
オシャレを楽しんで、イキイキとやりたい事にチャレンジする」 

それが当たり前の社会になってほしいと思っています。




障がいがあっても、健康でも、 何歳でも、
差別や偏見がなく
みんなが笑顔でいられる社会、
皆さんも一緒に広げていきませんか?