見逃せない「ゲルハルト・リヒター展」 | Studio Kanons memory スタジオ かのんズ メモリー

Studio Kanons memory スタジオ かのんズ メモリー

Arts&Crafts(Fiberarts)への視点を中心に気になる諸事を
我流ブレンドでつむぐメモアール。
Live ! Love ! Laugh! With warm heart and cool earth!
禁無断転載 copyright(c):
このサイトの著作権は管理者かのん(Kanon)に帰属します。

過日、東京国立近代美術館に行った時の記録です。

 


まずは、「ゲルハルト・リヒター展」を視た。

 

ゲルハルト・リヒター(1932-)(Gerhard Richter)は、

 

1932年、ドイツ東部、ドレスデン生まれ。

ベルリンの壁が作られる直前、

1961年に西ドイツへ移住し、

デュッセルドルフ芸術アカデミーで学ぶ。


ドイツが生んだ現代美術の巨匠。

現在、世界で最も注目を浴びる

重要な芸術家のひとりであり、

若者にも人気があり、

絵画の可能性を問う作品は

世界的に評価されている。

「ドイツ最高峰の画家」と呼ばれている。
 

日本の美術館におけるリヒターの大規模個展は、

2005~2006年にかけて

金沢21世紀美術館・DIC川村記念美術館

で開催されて以来、16年ぶりで、

今年はその生誕90年となる。

 

世界の美術史の名を残すであろうリヒターの作品。

看過するわけにはいかない。

 

リヒターの絵画は、国立西洋美術館で開催中の

リニューアルオープン記念展

「自然と人のダイアローグ 

フリードリ観たヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで

の中で1点観た。

再掲しておこう。

ゲルハルト・リヒター

雲 1970年

フォルクヴァング美術館

 

現代美術の巨匠ゲルハルト・リヒター初公開




さて、会場内は、特定の鑑賞順に縛られず、

来場者が自由にそれぞれのシリーズを往還しながら、

リヒターの作品と対峙することができる空間になっていた。

 


 ビルケナウ(937-1) 2014 ゲルハルト・リヒター財団
キャンバスに油彩 © Gerhard Richter 2022 (07062022
 
ホロコーストを主題とした「ビルケナウ」は

日本で初公開となる幅2メートル、高さ2.6メートル

の作品4点で構成される。

 

これらの絵画の下層にはアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で

密に撮られた4枚の写真イメージが描かれている。

しかし黒と白、ところどころ赤と緑の絵の具を用いて

塗りこめられた絵画面からは、

写真イメージの痕跡を見出すことはできない。

 

スキージによってならされたためか、

微細な傷がつきつつも光沢のある表面は、

船もしくはなめされた皮のような質感を思わせる。

 

私たちは、この作品の名前と絵画の下層に描かれている

イメージの複製写真を手掛かりに、

抽象的な絵の具の壁を越えて、

これら見えないイメージ、抑圧された出来事を

想像するように迫られる。

その点で、滲み出るかのように画面に

点在する赤と緑の色彩はきわめて示唆的である。

(解説より引用)

 

近年のリヒター作品の中でも極めて重要な作品なので圧倒された。

自然に知識や記憶、想像力を働かせ、絵の具の下に

覆い隠されたイメージを思うことになった。

 

それは、世界史のマイナス部分を描いた上に、

抽象絵画で覆い隠さざるを得なかった

歴史的事実を意味し、注目させることになったのか。

 

 

8枚のガラスで角度を変えて展示された作品

 

 

作品を正面から見ると正面しか映らないというか見えないが、

置かれた場所やその時のイメージをから見ると、

絵画が映り込み、新たな像が生まれている。

鑑賞者も作品の一部と存在するようだった。
 

 

 

 

ストリップ」2013~2016年、

ヨシェア」2016年
ゲルハルト・リヒター財団


 

 

 

 

 

 

「ヴァルトハウス」2004年(CR890-1)
風景はゲルハルト・リヒターが

絵画、写真、素描、フォト・コラージュ、オイル・オン・フォト

などのさまざまなメディアによって、1963年以降、

絶え間なく描き続けているモティーフである。

 

 

 

写真を絵画化し、それをまた写真に撮った作品。

 

 

初期のフォト・ペインティングからカラーチャート、

グレイペインティング、アブストラクト・ペインティング、

オイル・オン・フォト、そして最新作のドローイングまで、

リヒターがこれまで取り組んできた多種多様な作品が紹介されてあって、

絵画の可能性を追求し続けたゲルハルト・リヒターの

約120点から得難い表現方法を知った。

 

リヒター曰く、

すべての抽象絵画は具象であり、

すべての具象絵画は抽象である。

 

いろいろな意味で考える、あるいは考えさせる

芸術の歴史に残る作品群だった。

 

なお、本展は豊田市美術館に10月15日~2023年1月29日の会期で巡回する。

 

次は常設展(MOMATコレクション)へと続きます。

 

 


Imformation

会期:10月2日[日]まで、

東京・竹橋の東京国立近代美術館。

午前10時~午後5時([金][土]は午後8時まで)。

入館は閉館の30分前まで。9月19日をのぞく毎週月曜と、

9月20日[火]休館

 ◇一般2200円、大学生1200円、高校生700円、中学生以下無料

 ◇公式サイト https://richter.exhibit.jp/別ウインドウで開きます

 ◇問い合わせ ハローダイヤル(050・5541・8600)

 主催 東京国立近代美術館、朝日新聞社

 後援 ドイツ連邦共和国大使館、

ゲーテ・インスティトゥート東京、在日ドイツ商工会議所

 特別協力 ゲルハルト・リヒター財団、ワコウ・ワークス・オブ・アート

 

◆新型コロナ対策のため、公式サイトでの予約優先チケットを購入推奨。

  キラキラ    キラキラ  

励みのために、にほんブログ村に参加しています。

INポイントの順位がわかります。

ぽちっと1日1回click応援よろしくお願いします。

    ↓

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村    

 

にほんブログ村 旅行ブログ ぶらり旅へ
にほんブログ村

にほんブログ村 美術ブログ いろいろな美術・アートへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ハンドメイドブログ ハンドメイド生活へ
にほんブログ村

 

今日もありがとう!         フォローしてね    

  キラキラ    キラキラ