前回投稿の
続きです。
ニ、歌舞伎十八番の内『鳴神』
ニ、歌舞伎十八番の内『鳴神』
竜神を滝に封じ込めるほどの力を持つ
高僧としての威厳を持って登場する鳴神上人が、
宮中一の美女雲の絶間姫に次第に籠絡されて
女性の色香に迷った果ては騙されて
術を破られてしまうというわかりやすいストーリー。
(配役)
鳴神上人ー 市川右團次
所化白雲坊ー 大谷廣松
所化黒雲坊ー 市川弘太朗
所化 ー 市川升三郎
同 ー 市川新次
同 ー 市川右田六
同 ー 市川新八
同 ー 市川翔之亮
同 ー 市川米十郎
同 ー 市川翔三
同 ー 市川福五郎
雲の絶間姫ー 市川笑三郎
後見ー 市川右左次・市川三四助
2年前に新橋演舞場での初春歌舞伎公演
『鳴神』を観た時も鳴神上人を右團次が演じていた。
今回は,それより進化した感じがした。
今回の雲の絶間姫は笑三郎で初役とのこと。
笑三郎を観劇で観たのは
で、なんて上手な歌舞伎俳優さんなんだろう、と思った。
そして、この時、好演していた市川弘太郎も出演する。
大谷廣松も出演。
彼らは声が良く通って口跡が素晴らしくて
安心して聞けたから、
どんな演じ方をするのか期待は高まった。
今回の雲の絶間姫と鳴神上人の滑稽なやりとり。
以前に観た時とは違っていた。
同じ猿翁一門で気心が知れているからかもしれない。
後半は、雲の絶間姫に騙されたことを知り、
一転して荒事となって弟子たちを投げ飛ばしながら
「飛び六方」で退場していく。
澤瀉屋風とも感じる場面もあって見事だった。
鳴神上人の衣裳白綸子地稲妻と火焔繍のブッ返りの衣装
(以前にアート鑑賞で視た
文化服装学園美術館の歌舞伎衣装の展示より)