東京国立博物館 平成館 で開かれている

伝教大師1200年大遠忌記念
特別展「最澄と天台宗のすべて」を鑑賞した。

(会期:~11月21日(日)

 

 

会場内を巡る前に覚書。

 

 最澄(767-822)

延暦寺を創建し、日本天台宗を開き、

真言宗を開いた弘法大師空海とならんで、

中国に渡って仏教を学び、

新しい平安仏教の一翼を担った名僧。

 

天台宗

 

中国を発祥とする大乗仏教の宗派のひとつである。

諸経の王とされる妙法蓮華経(法華経)を根本仏典とするため、

天台法華宗(てんだいほっけしゅう)とも呼ばれる。

名称は、実質的開祖の智顗天台山に住んでいたということに由来する。

 

天台教学は入した最澄(伝教大師)によって

平安時代初期(9世紀)に日本に伝えられ、

多くの日本仏教の宗旨がここから展開した。

 

会場内に入ると、3部ごとの構成になって

合計6つのパートから構成されていた。

 

 

章の構成

 

第1章 最澄と天台宗の始まりー 祖師ゆかりの名宝

第2章 教えのつらなりー最澄の弟子たち

第3章 全国への広まりー各地に伝わる天台の至宝

第4章  信仰の高まりー天台美術の精華

第5章  教学の深まりー 天台思想が生んだ多様な文化

第6章  現代へのつながりー 江戸時代の天台宗

 

 

会場風景をYouTubeさんよりいただいた。

 

 

 

日本天台宗の開宗から、

江戸時代における東叡山寛永寺までの歴史を総括した、

とても貴重な展覧会だった。

 

いつお目にかかれるかわからない、名宝がずらーり、ずらーり。

多数出展。

 

延暦寺をはじめ、全国各寺院の国宝や重要文化財を含む

仏像・仏画・ 曼荼羅の数々を視て、

心に留めおきたい作品を記録しておきたい。

 

  重要文化財 薬師如来 立像

 

平安時代・11世紀  京都・法界寺蔵

 

   現存最古

国宝「聖徳太子及び天台高僧像 十幅のうち 最澄」

平安時代・11世紀 兵庫・一乗寺蔵

[展示期間 10月12日(火)~11月7日(日)]

 

国宝「尺牘(久隔帖)」 最澄筆 平安時代・弘仁4年(813) 奈良国立博物館蔵
展示期間:10月12日(火)~10月31日(日) 

 

 

国宝 光定戒牒こうじょうかいちょう
嵯峨天皇宸筆 平安時代・弘仁14年(823)  滋賀・延暦寺蔵

空海とならび称される三筆の一人、

嵯峨(さが)天皇の気品に満ち溢れた風格の書。

 

光定(こうじょう)は最澄の優れた弟子の一人。

戒牒(かいちょう)とは戒(かい)を受けたことを示す公的な証明書のことで、

最澄の悲願、大乗戒壇(だいじょうかいだん)の設立に尽力した光定が、

そこで初めて授戒が行われたときに下付された証明書。

 

重要文化財 薬師如来坐像やくしにょらいざぞう
平安時代・12世紀 岐阜・願興寺(蟹薬師)蔵

 

 

  重要文化財 阿弥陀如来立像あみだにょらいりゅうぞう

平安時代・10世紀 京都・真正極楽寺(真如堂)蔵
[展示期間 10月19日(火)~11月3日(水・祝)]

 

紅葉の名所として知られる

京都の真正極楽寺(真如堂)の秘仏本尊。

年に一度、お十夜という念仏法要が行われる

11月5日~11月15日に厨子の扉が開かる。

 

最澄の高弟、円仁の作という伝承があり、

優しい顔立ちをした平安時代中期の名品で、

阿弥陀の立像として造られたことが

確かなもっとも古い像。

 

重要文化財 伝教大師(最澄)坐像 鎌倉時代・貞応3年(1224) 滋賀・観音寺蔵

 


仏教が人々に浸透するにつれ、

万人救済を目指した

『法華経』の思想は、

 

法然(1133~1212)や

親鸞(1173~1263)、

日蓮(1222~1282)など

鎌倉新仏教の祖師たちを育んだ。

 

元亀2年(1571)、

比叡山は織田信長による焼き討ちにあい壊滅的な被害を受けるが、

豊臣秀吉や徳川将軍家によって復興された。

 

その復興に重要な役割を果たしたのが

慈眼大師天海(1536~1643)。

 

天海は、徳川家康に仕え、

没後東照大権現として神となった

家康を祀る東照宮や輪王寺を日光山に整備した。

 

一方、江戸には「東の比叡山」東叡山寛永寺を創建し、

関東での天台宗発展の基礎を築く。

 

 

(中巻部分)

慈眼大師縁起絵巻じげんだいしえんぎえまき
絵=住吉具慶筆・詞書=胤海筆 江戸時代・延宝8年(1680) 東京・寛永寺蔵
[中巻展示期間 10月26日(火)~11月7日(日)]

寛永寺を創建した

慈眼大師天海(じげんだいしてんかい)

の生涯を描いた絵巻物。

 

下巻に詞書を記した弟子の胤海(いんかい)と、

絵巻を描いた住吉具慶(すみよしぐけい)による奥書があり、

延宝7年(1679)から翌年にかけて制作されたことがわかる。

華麗な彩色と愛らしい人物描写に特徴があり、

江戸幕府御用絵師を務めた具慶の基準作として重要な作品。

写真は、寛永寺境内を描いた場面。

 

最後は、国宝根本中堂厨子の再現の展示

 

 

神々しい。

 

どれもこれも、何事にも圧する存在感にため息が出た。

会場内は、静寂さの中に

ひとつ一つに食い入るように視る鑑賞者ばかりだった。

 

自分は神聖な雰囲気の中に長くいてしまった。

 

結局、もう1件美術巡りをしたかったが、

しばし余韻に浸りたく、取りやめた。

 

ご尊顔を拝した葛川明王院のの御本尊の

千手観音菩薩ファイルと薬師如来、阿弥陀如来の絵葉書を購入。

 

 

会期:2021年10月12日(火)~11月21日(日)
会場:東京国立博物館 平成館 (東京・上野公園)
休館日:月曜日
観覧料 (前売日時指定券) 一般2100円 大学生1300円 高校生900円
観覧料 (当日券) 一般2200円 大学生1400円 高校生1000円
予約不要の「当日券」を会場で若干数用意


今後、巡回予定。

 

 

 

九州国立博物館(福岡県太宰府市)2022年2月8日(火)~3月21日(月・祝)
京都国立博物館(京都市)2022年4月12日(火)~5月22日(日)

 

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