東京ミッドタウン六本木にあるサントリー美術館

リニューアル記念の第3弾となる

 

リニューアル・オープン記念展Ⅲ

「美を結ぶ ひらく 美の交流が生んだ6つの物語」に行った。

(会期~2021年2月28日(日)

 

 

今回の展覧会では、日本美術を軸に、

江戸時代から1900年パリ万博まで約300年を対象に、選び抜かれたコレクション!

(展示構成)

第1章 「ヨーロッパも魅了された古伊万里」

第2章 「将軍家への献上で研ぎ澄まされた鍋島」

第3章 「東アジア文化が溶け込んだ琉球の紅型」

第4章 「西洋への憧れが生んだ和ガラス」

第5章 「東西文化が結びついた江戸・明治の浮絵」

第6章  「異文化を独自の表現に昇華したガレ」

 

数ある中から、印象深い作品を記録しておきたい。

 

冒頭、展覧会を象徴する2点。

 

前方:鮮やかなブルーの《藍色ちろり》

把手にはヴェネツィアの、蓋のつくりには中国・北宋の影響。

 

《色絵花鳥文六角壺》

欧州の王侯に愛された六角形、明るい花鳥文が印象的。

 

第1章では、

《色絵獅子鈕波鷹文大壺》江戸時代 18世紀 

 

《色絵五艘船文独楽形大鉢》  江戸時代 18世紀

 

オランダ船とオランダ人をモチーフにした古伊万里。

 

第2章では、

三代将軍家光の頃、佐賀藩から徳川将軍家への献上磁器として誕生した鍋島焼。

200年以上に渡って藩窯で生産された事から、その美は洗練されていった。

 

《染付雲雷文大皿》  江戸時代 17~18世紀

 

「墨弾き」は、素焼きした皿の表面に、白抜きしたい文様を描き、その上から染付の濃を施す。

まるで皿が発光しているかのように見える。

 

第3章では、

15世紀から19世紀にかけて繁栄した琉球王国は、

中国や日本、東南アジアとの交易で、独自の文化が醸成された。

型紙を用いて模様を染める紅型衣装は、その代表格。

 

華やかな色彩には、海外から輸入された色材も用いられた。

身分によって着用できる色が決まっており、黄色は最も高貴な身分の人が使う色だそう。

鳳凰、龍、桜、松など多彩な模様にも、アジア各地からの影響が見て取れる。

 

 

日本から輸入された奉書紙に柿渋をひいて型地紙とし、

豆腐を乾燥させた台「ルクジュー」を下敷きにして、小刀で模様を掘り出す型紙。

 

第4章では、

16世紀中頃、ポルトガルやスペインの船からもたらされたガラス器。

日本人はヨーロッパのガラス器に憧れ、17世紀中ごろになると、

自分たちの手でガラスの器を作るようになった。

 

薩摩では十代藩主・島津斉興がガラス製造をはじめ、

その子・斉彬により本格化した。

薩摩切子は藩の特産品として採算を度外視して生産されたため、

その完成度は極めて高く、高級な贈答品として珍重された。

 

薩摩切子

《薩摩切子 紅色被碗》江戸時代 19世紀中頃

 

第5章は、

江戸を代表する美といえる、浮世絵版画。

プロデューサーとしての版元を中心に、

流行を敏感にとらえた作品が次々に生み出され、

幅広い階層の人々を惹きつけた。

 

《東海道五十三次之内  沼津 黄昏図》 歌川広重 江戸時代  天保4年(1833年)

広重作品にも透視図法の影響が見られる。

 

   《婦有喜倶菜》  水野方  明治21年(1888)

 

水野年方は、月岡芳年門下の浮世絵師。

日本画家としても活躍した。

画面に洋装の女性たちと牡丹の咲き誇る庭園が描かれている。

婦有喜倶菜とは、美人の比喩でもある牡丹の異名である。

近代以降も様々な浮世絵師が活躍した。

 

 

    隅田川夜  小林清親 1881年(明治14年)

 

 

歌川重清《東京浅草観世音並公園地煉瓦屋新築繁盛新地遠景之図》明治19年(1886)

 

幕末維新期の開化絵。浅草寺の周辺には洋風建築が立ち並び、

洋傘や帽子姿の人もいる。この時期に入ってきた鮮やかな赤の輸入染料が多用されているのは、

この時代の浮世絵の特徴といえる。

 

 

第6章,最終章では、

 

エミール・ガレは、アール・ヌーヴォー期を代表するフランスの芸術家。

アール・ヌーヴォーでは、従来は「小芸術」とみなされてきた家具、食器、照明などにも目が向けられ、

空間全体が総合的にデザインされていた。

 

 

左:エミール・ガレ《ランプ「ひとよ茸」》1902年頃 / エミール・ガレ《飾棚「森」》1900年頃

 

自然から着想した作品を数多く残したガレ。

 

植物、昆虫、動物などが生息し、自然そのものである森は、ガレの芸術の原点。

 

エミール・ガレ《壺「風景」》1900年頃

 

 

多岐に渡った分野で、それぞれのもりたくさんな展示場で

磁器、染織、ガラス、浮世絵で最適な色温度を設定するなど、

細かな配慮もあっった。

 

また、江戸時代以降の日本史の展開をアート面からも感じ取れる展示で、

とても見やすかった。

 

すべて、写真に収めたかったくらい、他にも見どころがたくさんあった。

 

 

展示会場の動画

 

 

 

(展覧会情報)

 

会場

サントリー美術館

会期

2020年12月16日(水)〜2021年2月28日(日)

開館時間

10:00~18:00(金・土は10:00~20:00)
※1月10日(日)、2月10日(水)、2月22日(月)、は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで

休館日

火曜日  ※2月23日は18時まで開館、12月28日(月)~1月1日(金・祝)は年末年始のため休館

住所

〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4  東京ミッドタウン ガレリア3F

電話 03-3479-8600
公式サイト https://www.suntory.co.jp/sma/ 
料金

一般 当日 ¥1,500 前売 ¥1,300
大学・高校生 当日 ¥1,000 前売 ¥800
※中学生以下無料
※障害者手帳をお持ちの方は、ご本人と介護の方1名様のみ無料

 

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