東京都美術館で開催中の
「開館100周年記念アンドリュー・ワイエス展」に
行った。(会期:~7月5日(日)
アメリカ具象絵画を代表する画家
アンドリュー・ワイエスの大規模な個展としては、
日本では17年ぶりだそう。
前回の会期中にワイエスが逝去したため、
没後に国内で作品が一堂に会するのは初めてである。
20世紀アメリカ具象絵画を代表する画家
アンドリュー・ワイエス(1917-2009)
第二次世界大戦後に
脚光を浴びたアメリカ抽象表現主義、ネオ・ダダ、ポップアート
といった動向から距離を置き、
ひたすら自分の身近な人々と風景を描き続けた。
その作品は眼前にある情景の単なる再現描写
にとどまるものではなく、
作家自身の精神世界が反映されたものとなっている。
第1章 ワイエスという画家

「自画像」1945年 ナショナル・アカデミー・オブ・デザイン
スケッチブックを脇に抱え、まるで「怒れる若者」
ワイエスが残した自画像は多くなく、
この作品はとくに貴重な一点とされている。
「マザー・アーチーの教会」1945年 フィリップス・アカデミー附属アディソン・ギャラリー
かつて学校として使われ、のちにアフリカ系住民の教会となったこの建物
現在では礎石しか残っていません。
天井が剥がれ落ちはじめた室内は、
建物が滅びの過程にあることを伝えている。
メイン州の海岸にポツンと立つ巨石を描き
その質感が存分に発揮された一点。
世間の風評に流されず自らの道を歩み続けたワイエス自身の姿が、
長い年月をそこにあり続ける巨石に重なってみえた。
第2章 光と影
一般的に光と影は「表裏」や「対立」として捉えられがちだが、
ワイエスの描くそれは、その「あわい」の描写にこそ
真髄があるように感じられる。
そこには画家の経験や感情が投影された、
静かな期待や開放感が見て取れる。
「洗濯物」1961年 カマー美術館
ワイエスを支えた妻ベッツィが干した日光を浴びる洗濯物と
アトリエの暗い室内が対比として描かれている。
「ブルーベリーのバケツ」1964年 ユニマットグループ
メイン州の農場の窓際に置かれたバケツに、
妻ベッツィが摘んできたブルーベリーが入っている。
針葉樹の茂る窓の外からの光がバケツを照らし
ベッツィが外にいる気配へと
ワイエスの意識が広がっていることが感じられる。
ワイエスは生と死を対立したものではなく
つながっているものと捉えており、
彼の作品の根底には、「世の無常」という
日本人にはなじみのある
哲学が流れるようになっていく。
第3章 ニューイングランドの家―オルソン・ハウス
ワイエスの70年にわたる創作活動において
欠かすことのできない主題が,
妻ベッツィに紹介された
メイン州の「オルソン・ハウス」
ここは友人であるクリスティーナとアルヴァロ
のオルソン姉弟の自宅であり、ワイエスはこの建物に魅了され
30年にわたってこの家と周辺の人々を題材に描き続けた。

「クリスティーナ・オルソン」1947年 マイロン・クニン・コレクション

「オルソン家の終焉」1969年 クリーブランド美術館
姉弟が紡いできた歴史が刻まれたこの家は
2人が亡くなった後も、ワイエスの重要なモチーフであり続けた。
ここまでは撮影不可だったので
印象深かった作品をフリーネットより
拝借しました![]()
次は、撮影可の
第4章 まなざしのひろがりに続きます
公式サイト
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