統合失調症の治療は「薬物療法か、心理社会的治療か」と二者択一で考えるのでなく、いずれも必要とくに、幻覚や妄想が強い急性期には、薬物療法をきちんと行うことが不可欠である。統合失調症の治療に用いられる薬物を「抗精神病薬」と呼ぶ。抗精神病薬の作用は、大きく3つにまとめられます。幻覚・妄想・自我障害などの陽性症状を改善する抗精神病作用、不安・不眠・興奮・衝動性を軽減する鎮静催眠作用、感情や意欲の障害などの陰性症状の改善をめざす精神賦活作用の3種類である。抗精神病薬は「定型抗精神病薬」と「非定型抗精神病薬」の2種類に分類される。定型抗精神病薬というのは以前から用いられていた薬物、非定型抗精神病薬は最近になって用いられ始めた薬物のことだ。脳における神経伝達物質への作用に違いがあるために、こうした名称がつけられている。非定型抗精神病薬は、定型抗精神病薬にある副作用の軽減をひとつの目標として開発されたことから、全体としては精神面への副作用が少なめである。また非定型抗精神病薬には、QOLを高める作用が強いとの指摘もあり、期待される薬物である。抗精神病薬は、全体としては重い副作用の少ない安全な薬である。長期間服用を続けることを前提とした薬であるため、たとえ10年以上も服用を続けたとしても問題のない場合が多い。抗精神病薬に特徴的な副作用は、アカシジア、パーキンソン症状、ジスキネジア、ジストニアなどがある。こうした副作用を軽減する薬物を併用したり、薬物を減量したりすることにより副作用を軽減させる事ができる。
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