多分、旦那さん自慢 | かのんのんのブログ 肺がんの旦那さんと一緒に

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H25 6月、旦那さんが肺がんの診断されました。

翌7月に右肺を切除。術後抗がん剤治療をしましたが、H26年3月に再発、全身骨転移、胸膜播種の診断。
分子標的薬のタルセバ開始。その後、治験も含め治療しましたが、H28年 10月18日旅立ちました。ありがとうございました

こんばんは(o^^o)
前回の投稿から随分開いてますね。
いろいろ忙しくバタバタしてます。…ただの言い訳ですが
みなさんのブログも陰ながら頑張って!と応援しながら読ませて頂いてます。

4月から新部署に異動し、今までの生活とガラッと変わってしまいました。
基本、土日が休みになり、夜勤がなくなり、お給料が減りました⬅︎地味にダメージが大きいです
5日連続勤務はまだまだ慣れなくて、グッタリしてます。
一般企業の方を本当に尊敬しましたよ!

でも、新部署はとてもお勉強できるし、たまに患者さんと旦那さんが被って泣きそうになりますが、有意義な日々を過ごさせて頂いてます
上司とも話して、上司と今秋から通信大学に行く事になりました。
そして、一つ上の資格にチャレンジしてみようと思ってます

大学受験の息子の事も数年振りに頑張っております。
お父さんを優先しててごめんねって言うと『別に〜』と言いながらも少し嬉しそうで、本当に申し訳ないと思ってます。
一緒に大学生をしよーって言って嫌がられましたにひひ
遅いかも知れませんが、息子ともう一度やり直していきたいです。

ようやく、いろんな事に目を向けられるようになったのかな?

仕事で、今まで以上に密に患者さんと接していて、ゆっくりお話しを聞いて、どんな形であれ意思決定をしておられる姿に頭が下がります。

患者力って聞きますが、どんな人が患者力って高いのかな?と最近ふと思いました。
で、調べてみました。

↓のように書かれてました。明確な定義はないそうです。

患者力とは?

ポイントは、患者さんが安心・納得し、後悔のない医療を受けられるようサポートするコミュニケーションを心がけることだと紹介しました。

一方で、患者さんの方にも、医療者に任せきりではなく、自分自身が安心・納得し、後悔のない医療を受けるための努力が必要になってポイントは、患者さんが安心・納得し、後悔のない医療を受けられるようサポートするコミュニケーションを心がけることだと紹介しました。


「患者力」に明確な定義があるわけではないですが、次のような知識や技術を身に付けていることが条件になっていることが多いようです。

①あふれる医療情報の中から最適なものを見極める力

②自分の病気や病状のことを正確に理解する力

③受けたい医療を受けられるように医療者と交渉する力

④医療者と適切な信頼関係が構築できる力

⑤人任せにせず積極的に医療に参加する力

⑥自分が納得のいく医療を受ける力

⑦自分の病気と向き合う力

⑧自分の気持ちのコントロールができる力



旦那さんに当てはめてみました。
①→まず、自分でネットなどで調べて私に質問してましたが、すごく積極的には情報も集めなかっので…❌ですかね。

②→先生からの専門的な説明は、私が聞くからノホホンとしか聞いてませんでしたので…❌

③→これも❌…交渉は私の仕事でした。

④→これは多分⭕️彼の使っていたスマホには、病院毎に分けて、看護師さんや助手さんたちの名前をメモしてました。必ず『看護師さん。』じゃなくて、名前を呼んでましたし、私にも必ず名前でいろんな事を話してくれてました。
副作用できつくても、担当さんが来たらちゃんと座って対応してました。
あと、素直にわからない事はわからないと言って聞いてましたし、一度決めた事は辛くても必ず守ってました。
些細なことでも笑顔で『ありがとうございます。』って言ってました。⬅︎多分私は出来ません!
極めつけは看護師さんと担当の主治医の悩み事相談にのってました
そして、みんながクスッと笑ってくれたら嬉しいなって言って、頭ハゲたりしてましたけど、かわいいキャラのTシャツ着たりしてました。
自分の病気の治療の選択をすることは少なかったですが、信頼関係は築けていたと思います。

⑤→❌ですね。治療に関しては私と主治医に丸投げでした。

⑥→これは⭕️でも❌でもないかな。治療の方針などは丸投げでしたが、どう生きていきたいかはしっかり決まってました。
抗ガン剤の選択なんかはノータッチでしたが、治療を受けるに当たり、毎日運動したり、食べれものを自分なりに探したり、体重の目標を決めて毎回スケジュール通りに治療が受けれるように努力はしてたと思います。

⑦→⭕️かな。自分なりに自分の病気について考え過ぎるほど考えてたと思います。
だから、生きていく事が辛そうな感じを受けることも結構ありました。
でも、バッドニュースしかない日々でしたが、逃げる事はしなかったし、どう生きてどう死にたいかは、自分で決めて自分で実行しました。
ブログには書けてないですが、彼は本当に最期まできっちり自分で意思決定しました。
ブレる事無かったです。

⑧→⭕️これは二重丸です。3年4か月の闘病中にみんなの前で取り乱したのは一回きりでした。
初めての骨転移で痛みのあまり『こんなにの痛いなら殺してほしい。死んでしまいたい。』と病室で叫びました。
いつも冗談言って、穏やかな〇〇さんでしたから、病棟の看護師さんがビックリしてすぐにベットのマットを変え、緩和ケアチームに依頼、主治医も放射線治療の依頼、土曜日でしたが放射線治療を開始してもらいました。
落ち着くまで、緩和ケアチームの医師は毎日ベッドサイドに座ってたわいもない話しをしてくれてました。
落ち着いてから、旦那さんはみんなに『すいませんでした。』と謝ってましたが

その後は自暴自棄になる事もなく、自分の今後を考え、遺される私や家族の事ばかり考え準備をして旅立ちました。
あまりにも達観してましたので、本当は41歳じゃなくて、98歳くらいじゃないかと思います。
でも、本当はたくさんいろんな想いがあって、ガマンしてたのかな…とも思います。
本当のところは私がいつかお空へ行った時に聞いてみたいと思います…迎えに来てくれればですけどね


総合的にみて、旦那さんは患者力があったのか?
まぁ、無かったと思います。私とセットでなんとか普通の患者さんだったと思います。


自分で自分の病気の事を勉強して、医師と対等に治療方針を話す事だけが患者力とは私は思いません。
チーム医療と良く言われますが、いろんな職種の方々を上手〜く巻き込んでいく事がなかなか出来ていないと思います。
上手く巻き込めて、自分の願いをしっかり言って、その通りになるように援助してもらえる患者さんこそ、私は患者力があると思ってます。


医師と患者さんだけでは上手くいかないです。多分。

知られてないだけだと思いますが、コッソリ医師以外の医療者もフォローしてくれてます
医師も人間です。全てがオールマイティではもちろんありません。
お薬を出したとしても、ちゃんと薬剤師さんがチェックして、ダメ出しする事もあります。
薬剤指導で患者さんと話して、先生に薬剤の提案してくれたり。先生も相談したり。
リハビリのスタッフも体力維持や自宅やベットサイドでできる事を教えてくれたり、入院中であれば病棟スタッフへ普段の介助方法を指導してくれたり。
栄養士さんも食べてないと聞けば、患者さんと献立を考えてみたり。栄養状態が悪ければ、補助食品の提案を先生にしてみたり。
まあ、でもご飯はあんまり美味しくないですけどね
あと、看護師は…意外と見てます
入院中であれば、排泄の事だったり、歩行状態だったり、落ち込んでそうだな?とか、いろいろ。
もちろん私が看護師なんでヒイキしてると思われそうですけど  
一つ一つの病気の事や、最新の治療方針をお勉強してる人もいるけど、出来てない事がほとんどだと思います。
でも、入院中であれば原疾患だけでなく、合併症の事やら睡眠状況やら、ノホホンと話してるだけのようですが、情報収集してます。
で、先生に『ちょっと足が浮腫んでます。2週間前と比べて○kg増えてます。尿はでてるって言われてるんですけど、点滴結構入ってますもんね。高齢だし心臓大丈夫ですかね〜。』➡︎本当はスパッと心不全大丈夫ですか?と言いたい所です。
とか先生が機嫌を損ねないように気をつけながら報告したり、他職種との調整したり、たまに患者さん家族としんみり話したり。
医事課の事務の人は、医療費の事とか困ってたら相談に乗ってくれて、アドバイスしてくれたり。
ソーシャルワーカーさんも転院の調整とか、自宅での生活が上手く行くように調整してくれたり。

知らない内にいろんな人が、その人の専門知識を使って患者さんを支えたいと思っていて、手を差し伸べてます。

外来だとなかなか感じないと思いますが、ほんとに些細な事でも良いんです。
そこいらにいる看護師に『こんな事だけど、困ってるんだよー。』とか言ってください。
まぁ、看護師もいろいろなんで絶対ではないですが、きっと助けてくれます。
みなさんが、安心して生活ができる事を望んでますから、お手伝いしたいと思ってます。
忙しそうにしてるかもしれませんが、隙を見て伝えてみてください。
私なら、おせっかいおばちゃんとして、できる事を探してお手伝いしますから。
そして、看護師さんから『辛そうだけど大丈夫ですか?』とか声がかかる事があるかもしれません。
その時は、遠慮なく何でも言ってください。みてくれてる人はちゃんと見てくれてるんです。

随分と話しが長くて、ズレてしまいましたが

とりあえず、旦那さんは患者力は無かったけど、人間としては良い人だったと思います
やっと、旦那さん自慢できた〜…かな。

かなりの長文になってしまってごめんなさい。
読んでくださってありがとうございました。





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↑神さまの島に行ってきました