放射線治療 | かのんのんのブログ 肺がんの旦那さんと一緒に

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H25 6月、旦那さんが肺がんの診断されました。

翌7月に右肺を切除。術後抗がん剤治療をしましたが、H26年3月に再発、全身骨転移、胸膜播種の診断。
分子標的薬のタルセバ開始。その後、治験も含め治療しましたが、H28年 10月18日旅立ちました。ありがとうございました

定位放射線治療機器の特徴

 ガンマナイフノバリス・シナジーサイバーナイフトモセラピー
外観
ガンマナイフ
ノバリス
サイバーナイフ
トモセラピー
治療部位頭部専用頭部・体幹部頭部・頸部全身
照射回数1回治療1回・分割1回・分割分割
照射範囲3cm以下10×10cm、16×21cm制限なし40×160cm
多発病巣+++++
IMRT++++++
特徴低侵襲性・正確性比較的大病巣・MLCロボットアームでの
多方向照射
全身病巣の連続照射
保険適応頭部腫瘍・動静脈奇形(機能的疾患は適応外)頭頸部腫瘍・
肺・肝腫瘍・
脳・脊髄動静脈奇形
頭頸部腫瘍頭頸部腫瘍・
肺・肝腫瘍・
脳・脊髄動静脈奇形
注:IMRTは強度変調治療、MLCはマイクロ・マルチリーフコリメーター(可変型照射絞り装置)の略

引用: ガンマナイフ/平凡社新書(小林達也著)


脳病変に対する定位放射線治療機器

現在、脳病変に対して一般的に用いられている定位放射線治療専用機器としては以下の4種類の治療機があります。

  • ガンマナイフ(エレクタ社)
    定位手術的放射線治療として基本的には1回照射で行われる。
  • サイバーナイフ(日本アキュレイ社)
    小型のX線発生装置をロボット・アームで操作し、重要臓器を避けて多方向から照射できる。
    1回照射と分割照射ともに行われる。
  • ノバリス(ブレインラボ社)
    X線発生装置を円弧状に走査して照射する。 
  • リニアック
  • トモセラピー(トモセラピー社)
    全身を螺旋状に照射するとともにCT撮影ができ、分割照射が主体である。

引用書:定位放射線治療UPDATE(小林達也著)


IMRTとは?

IMRT(強度変調放射線治療)は、色々な方向から放射線を腫瘍に当てるときに、ぞれぞれの方向からの放射線の量を変化(放射線の強さに強弱をつける)させます。放射線の量を変化させることで、腫瘍の形が不整形で複雑な場合や腫瘍の近くに正常組織が隣接している場合でも、多くの放射線を腫瘍に当てることが可能です。つまり、周囲の正常組織に当たる放射線の量を最小限に抑えながら、がん治療を行うことができます。

IMRTの特徴

多方向から強弱をつけた放射線を腫瘍部分に集中して照射することにより、正常な細胞の損傷を最小限に抑えながら、理想的な放射線量を得ることが可能です。
例えば、従来の放射線治療の前立腺がんの治療であれば、頻尿や排尿困難、直腸出血などがありますが、IMRTの場合、周囲の正常組織への線量を下げられるという利点があるため、副作用を減らすことができると期待されています。


ノバリスTXとは?

 ノバリス

Novalis
 ノバリスはドイツのブレインラボ社が開発した強度変調放射線治療器の1種です。これもいろいろな方向から立体照射ができます。

 照射位置決定が高速で処理され,患部に高エネルギーを集中できるため,治療時間が20分~30分と短く,外来でも治療が可能というメリットがあります。

 頭頸部腫瘍だけでなく,肝臓がん,肺がん,脊椎がん,前立腺がん等,適応するがんの種類が多く,全身のがん治療が可能です。

 効果は手術と同等かそれ以上と言われていますが,ピンポイント照射を得意としているだけに,広範な遠隔転移や腫瘍の形がはっきりしない型のものには使えません。

提供 ブレインラボ株式会社

Novalis TX

 この「ノバリス」の精度を向上させ,より広範囲な照射を可能にした装置が「ノバリスTX」です。

 この「ノバリスTX」はドイツのブレインラボ社とアメリカのメディカルシステムズ社の技術提携により,共同開発されたものです。
 この「ノバリスTX」は従来型の「ノバリス」と比較して,大幅に照射範囲が拡大しました。

 放射線ビームを腫瘍の形状に合わせて変形照射するための高精度成形装置「マイクロマルチリーフコリメータ (MLC)」を拡大することで,ノバリスで10x10cmだった照射範囲が22x40cmまで拡大し,より大きな腫瘍の治療が可能になると同時に,適応部位も拡大されています。

 また,従来のX線画像と赤外線だけでなく,CT画像撮像装置を搭載したことでより精確な位置決定が可能となりました。


提供 ブレインラボ株式会社

 内部臓器の動きをCT画像で把握することで,コンピューター計画時との誤差を0.1mmとし,算出したずれをロボット寝台が自動的に補正し精密な治療を実現します。呼吸運動のリズムにあわせビーム発射を行う呼吸同期機能も備えています。 




 さらに現在より薄いリーフコリメータを使用することで,放射線照射絞りの幅が5mmから,2.5mmになり,より精密に放射線ビームを腫瘍の形状に一致させることが可能となりました。
 治療時間も照射線量率の向上(最大1000MU/分)で,さらに短縮されています。

サイバーナイフ


 サイバーナイフ
 
 ガンマナイフをさらに進化させた治療器がサイバーナイフと呼ばれるものです。この治療法では自由な位置と角度から弱いX線を患部の1点にコンピュータ制御のロボットにより集中して照射します。2台のX線透視用カメラが患者の動きをモニターし,患者のセットアップ時のずれや治療中の微妙な動きを自動的に検出し,ビームを補正します。 

 この装置では病巣位置の確認のため,メッシュ状のマスクをつけますが,ガンマナイフと異なり,頭部を金属で固定する必要がありません。

 日本ではまだ首から上の脳腫瘍や耳鼻科,口腔外科の腫瘍などに限定されますが,この方式でアメリカなどでは肺がんや膵臓がんへの治療も行われ,正常細胞へのダメージが少ないことから今後の発展が期待されます。

いろんなところからお借りしました。
難しいですね…放射線科の先生教えてください(>人<;)






サイバーナイフⅡ
提供 (株)千代田テクノル