事例725『鉄筋同士のあき不足』 | 欠陥住宅を調査する建築士のブログ

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検査で撮影した欠陥写真の解説。検査やハウスメーカー、紛争の裏話などを紹介。

こんにちは住宅検査カノム の長井です。


消費税が10%に上がるのか、延期なのか
論議が活発になっています。

住宅業界は8%後の落ち込みが激しい。
そのため、10%に上がって欲しいという期待と、
上がれば上がったで、また落ち込みがあるため
どちらがいいとは言えない状況だと思います。


■(1)今回の事例__________

「鉄筋同士のあき不足」
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鉄筋あき

◆写真解説

鉄筋同士のあき不足は、付着強度、ひび割れ、
コンクリート打設不良などに影響する。

この現場では32mmのあきが必要。


◆内容説明

長期優良住宅などで、基礎の上に広い開口部が
来る場合、主筋に沿わせ補強筋を入れることがある。

職人さんが規定を知らないと、
写真のように近接して鉄筋を施工してしまう。


鉄筋同士には適切なあきが必要。
異形鉄筋あきは、以下の3つのうち
最も大きい数字を確保する必要がある。

・呼び名の1.5倍・・・D13なら19.5㎜
・粗骨材最大寸法の1.25倍・・・25㎜なら32㎜、20㎜なら25㎜
・25㎜

(JASS5の規定)


◆対策

コンクリートを打設する前に検査をする。



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■(2)編集後記


欠陥住宅紛争の相手の会社が、事務所から15分くらいのところにある。

ホームページを見ると、家の完成写真がきれいに載っています。
その他、完成したお客さんへのインタビューなどイメージを
よく見せるように作られている印象です。

ホームページだけでは会社の裏側は分かりません。
社員は真面目ですが、仕事に対する士気が低く、
改善する気がない人たちばかりです。

ホームページに騙されてはいけません。
実際に担当するスタッフ、職人を見極めましょう。