事例364『鉄筋、継ぎ手長さ不足』 | 欠陥住宅を調査する建築士のブログ

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検査で撮影した欠陥写真の解説。検査やハウスメーカー、紛争の裏話などを紹介。

 こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 昨日から大きな余震が続いています。
 
 自宅(木造2階)や事務所(鉄筋コンクリート造7階建ての2階)
 では、この余震で揺れを感じることはありません。
 
 本震の揺れがすごかったことを、改めて感じます。
 
 
 
■(1)今回の事例___________

  「鉄筋、継ぎ手長さ不足」
 __________________
 
 364

 
 
 ◆写真解説
 
 鉄筋の継ぎ手、重ね長さ不足。
 520mm必要なところ490mmしかない。
 (30mmの不足)
 
 わずかな不足でも、規定に反するためNG。

 
 ◆内容説明
 
 住宅の基礎では、鉄筋は重ねて継ぐ。
 (ビル等、太い鉄筋の場合、溶かして接着する(圧接))
 
 現場で鉄筋を切ったり、曲げたりする際に
 長さを間違えたと思われる。
 
 
 大手ハウスメーカーなどは
 工場で鉄筋を加工するため、このような間違いは起き難い。
 
 ただし、継ぎ手の位置が全て揃ってしまうなどの
 弊害もある。
 
 
 ◆対策
 
 約500mmに対し、20~30mmの長さ不足。
 いちいち全て測らなくても、
 他とよく見比べれば分かります。
 
 
 
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■(2)編集後記
 
 
 今回の地震の影響で、今から家を買う人は
 耐震性に敏感になっています。
 
 
 慎重になることは非常に大事です。
 しかし、嘘や間違った方法には注意しましょう。
 
 
 例えば、
 
 ・基礎だけが強い。
 
 ・信頼度が低い免震装置を付ける。
 
 ・木造住宅で、壁の強さだけにこだわり、
  大きな吹き抜けなど、床の補強を考えない。
  
 口先だけで、「安全」と言うのは簡単。
 トータル的に考えないと、お金のムダになります。
 
 
 木造2階建ては、確認申請で構造はノーチェック。
 構造計算の必要もありません。
 (壁の量、バランスの計算だけ)
 
 構造計算をして、安全を確かめる方法もありますが
 甘い設定で計算しているケースをよく見ます。
 
 結局は、信頼できる依頼先を選ぶことが大事です。
 
 
 
 
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