欠陥住宅事例13 | 欠陥住宅を調査する建築士のブログ

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検査で撮影した欠陥写真の解説。検査やハウスメーカー、紛争の裏話などを紹介。

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今回は水道屋による基礎の鉄筋切断の例です。
 
 
 
■今回の事例____________________
 
 ・配管するのに鉄筋が邪魔で鉄筋を切断
 
 □配管がずれない場合は補強の鉄筋を入れる必要がある
  がそれもされていない。
   
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 写真の解説をしますと
 排水管を設置するため鉄筋が邪魔で切断、
 補強もせずにそのまま放置。
 
 
 写真の部分は鉄筋の長さが基準で決まっています。
 切断すればもちろんNGです。
 
 
 設備屋さんに悪気はあるのでしょうか?
 
 私が思うには「これくらいなら支障がないだろう」
 と思ってやっていると思います。
 
 
 先週、電気屋さんが躯体に間違った穴あけをする
 というメルマガを10号で記載しましたが
 設備屋さんは強度のことなどあまり考えていない
 方が多いのは事実ですし、構造のことはわからない
 方が大半です。
 
 
 監督が現場に居れば聞きながら仕事ができますが
 住宅現場は常駐してないため「自己判断」でやられて
 しまう事が多いです。
 
 
 同様な事例で基礎のコンクリートに後から
 穴をあけるケースがガス屋さんなどでよくあります。
 鉄筋探査などで位置を確かめあけるケースは皆無で
 平気で鉄筋を切断してしまいます。
 
 ひどい例では主筋という重要な鉄筋を切った例も
 発見したことがあります。
(欠陥写真1http://www.ie-kensa.com/kekanphoto.php
  に写真載っています  上から三番目左)
  
 
 大事な基礎、設備屋さんに弱くしてほしくないものです。
 
 
 
 ◆対策
 
 基礎は重要な部分のためこれを防ぐにはやはり
 チェックしかありません。
 
 ただ、よくあるケースで
 検査が終わってから設備屋を入れることもあり
 タイミングは重要です。
 
 これは依頼先にもよりますが
 図面上で配管位置をきちんと決めて指示すれば
 今回のような例はまず起こりません。