「ね・・・・・・・私は、亜莉亜とずっと一緒に居たいわ。亜莉亜は?」
恵理が耳元で、そっと尋ねた。
体が温まったせいか、恵理の高貴な花の香りが二人を包む。
「・・・・私も居たい。」
「来世も、さ来世も・・・」
「来世?」
「『輪廻転生』って言ってね、人は、何度も生まれ変わるんですって。業を購うために・・・」
「私、悪い事をしたの?」
くすっと恵理が笑った。
「さあ・・・良い事をしても、まだ足りないのかもね。それよりも、前世でも亜莉亜は、音楽をしていたと思うわ。」
「恵理は?」
「そうね・・」
恵理は、少し考えて、にっこりとして言った。
「多分、貴方のバイオリンか、竪琴だったのよ」
服を着替えて温室を出ようとしたら、テーブルの上に、ワインクーラーの氷の中に、ミネラルウオーターと、白ワインが入っていた。
氷が、少し解けている。
そうだ・・・・・・・春蘭に、飲み物を頼んで・・・・見られてしまったらしい。
それで、そっと置いていったのだ。
「なあに?」
亜莉亜が、覗き込む。
「のどが渇いていない?」
「乾いた!」
「じゃ、少し休憩。冷たいワインでも頂きましょう」
春蘭に見られた事など、私は全然気にしていなかった。
だって、悪い事してるわけじゃないもの・・・
「ね、亜莉亜」
綺麗なカットガラスのグラスに、白ワインを注いでくれながら、恵理が言った。
「一緒に居るためには、一緒に生きなきゃいけないの。貴女のバイオリンの才能を、私は埋もれさせたくない・・・・・・・・・・貴方のバイオリンで、私も貴方も幸せになれる。そう思ってるんだけど、亜莉亜はどう思う?」
恵理の目が、さっきとちがって、少し白い光のようなものを帯びている。
私は、まだ、恵理と愛し合いたかったんだけど・・
「私も、恵理と一緒に居たいと思ってる。でも、私が、アレクの言うとおり、レオンの言うとおりに、バイオリンを人前で弾き続けないと・・・・・・・・・一緒に居られないの?」
私の目を見て、恵理は、グラスを置いて、私を抱きしめてくれた。
「・・・・・・・・御免ね、亜莉亜。今は、それしか方法が無いの。私の無力さを許して。きっと、貴方の力になるから。貴女の幸せになるようにするから・・・約束するわ」
「それは、二人の幸せになるの?」
「そう・・・したい。そうしないと、意味が無いでしょう?」
「・・・・・・・・・」
私の中で、何か漠然としないものがあった。
それが何なのかわからない。
私は、恵理やアレクみたいに頭がよくないから・・・・・・・
恵理と居たい。
でも、私がまた、バイオリンで世界中を駆け回る事は、二人でいる時間を減らすこと。
それが・・・・・アレクの提案というのが、なんだか気になって・・・・
「少し・・・・・考えさせてくれる?」
私が言うと、恵理はうなづいた。
そして、こんと、私の肩に自分の頭をのせ、手を握りしめた。
「愛してる・・」
私は、恵理の髪の毛にキスをして、その手を握りしめた。
「私も・・・・・・・愛してる、恵理。」
恵理が耳元で、そっと尋ねた。
体が温まったせいか、恵理の高貴な花の香りが二人を包む。
「・・・・私も居たい。」
「来世も、さ来世も・・・」
「来世?」
「『輪廻転生』って言ってね、人は、何度も生まれ変わるんですって。業を購うために・・・」
「私、悪い事をしたの?」
くすっと恵理が笑った。
「さあ・・・良い事をしても、まだ足りないのかもね。それよりも、前世でも亜莉亜は、音楽をしていたと思うわ。」
「恵理は?」
「そうね・・」
恵理は、少し考えて、にっこりとして言った。
「多分、貴方のバイオリンか、竪琴だったのよ」
服を着替えて温室を出ようとしたら、テーブルの上に、ワインクーラーの氷の中に、ミネラルウオーターと、白ワインが入っていた。
氷が、少し解けている。
そうだ・・・・・・・春蘭に、飲み物を頼んで・・・・見られてしまったらしい。
それで、そっと置いていったのだ。
「なあに?」
亜莉亜が、覗き込む。
「のどが渇いていない?」
「乾いた!」
「じゃ、少し休憩。冷たいワインでも頂きましょう」
春蘭に見られた事など、私は全然気にしていなかった。
だって、悪い事してるわけじゃないもの・・・
「ね、亜莉亜」
綺麗なカットガラスのグラスに、白ワインを注いでくれながら、恵理が言った。
「一緒に居るためには、一緒に生きなきゃいけないの。貴女のバイオリンの才能を、私は埋もれさせたくない・・・・・・・・・・貴方のバイオリンで、私も貴方も幸せになれる。そう思ってるんだけど、亜莉亜はどう思う?」
恵理の目が、さっきとちがって、少し白い光のようなものを帯びている。
私は、まだ、恵理と愛し合いたかったんだけど・・
「私も、恵理と一緒に居たいと思ってる。でも、私が、アレクの言うとおり、レオンの言うとおりに、バイオリンを人前で弾き続けないと・・・・・・・・・一緒に居られないの?」
私の目を見て、恵理は、グラスを置いて、私を抱きしめてくれた。
「・・・・・・・・御免ね、亜莉亜。今は、それしか方法が無いの。私の無力さを許して。きっと、貴方の力になるから。貴女の幸せになるようにするから・・・約束するわ」
「それは、二人の幸せになるの?」
「そう・・・したい。そうしないと、意味が無いでしょう?」
「・・・・・・・・・」
私の中で、何か漠然としないものがあった。
それが何なのかわからない。
私は、恵理やアレクみたいに頭がよくないから・・・・・・・
恵理と居たい。
でも、私がまた、バイオリンで世界中を駆け回る事は、二人でいる時間を減らすこと。
それが・・・・・アレクの提案というのが、なんだか気になって・・・・
「少し・・・・・考えさせてくれる?」
私が言うと、恵理はうなづいた。
そして、こんと、私の肩に自分の頭をのせ、手を握りしめた。
「愛してる・・」
私は、恵理の髪の毛にキスをして、その手を握りしめた。
「私も・・・・・・・愛してる、恵理。」