昔の人は『死』が身近にありました。
病院もそんなになかったので、家の中で家族を看取ったり・・・
ずっと昔だと、普通に道端で息絶えている人がいたり・・・
今の時代、特に治安も衛生面も世界有数の日本では、『死』というものに直面する機会がありません。
だからか、私は『死』というものがものすごく怖いです。
家族やペットが少しでも調子が悪いと、気になって気になって夜も目がさめて怖くなります。
大切なものを失いたくない、という思いがおへそのあたりからギューッと湧き上がってきて、別に大したことないってわかっていても、何度も
「大丈夫かな??」
と心配になります。
以前病院で働いていましたが、三次救急の病院だったせいか、仲良くしてくれていた患者さんが亡くなる・・・ということにたびたび直面しました。
そのときはショックでショックで・・・
飼っていたインコが亡くなったときも、怖くて触れず、泣く泣く母に庭に埋めてもらいました。
前いたワンコが亡くなったとき、あまりにショックで、でもここから逃げると後悔する、と思い、最後にそっと指で頭を撫でました。
そして、チビの母親になり、1人の親として、いつまでもこんなんじゃいけない、と思い始め、いつかはチビにも教えてあげないといけない日がくるかもしれない『死』について、もっと考えてみようと思いました。
そんな時『童話館ぶっくくらぶ』の絵本の紹介で知ったのがこの絵本です ↓
フェードル・ロジャンコフスキー 絵
いしい ももこ 訳
この絵本は、以前紹介した『野うさぎのフルー』と同じく、『カストール文庫』のうちの一冊です![]()
『わたし』が、自分の目の前で起こる川辺での生命の営みについて語っていく物語ですが、実に生き生きと生き物たちの生活が描かれています
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泥の中に千日も住み続け、ようやく千一日目に雲のように飛び立ち、太陽が沈む頃には死んで川に再び落ちていくカゲロウ・・・
でも泥の中には彼らの卵たちが残され、再び空に舞う日を千日間、待ち続けます![]()
主人公(?)のかわせみのマルタンは、青い稲光のように川辺を飛び、カワハゼやマスなどを捕まえて暮らしています![]()
そして妻のマルチーヌと巣をつくり、そこで雛を育てます
活気に満ちた毎日も、終わりのときがやってきます・・・
マルタンは病気になり、死んでしまいます。
マルタンが死ぬと、マルチーヌは食べることも飛ぶこともやめ、その心臓は止まってしまいます。
かわせみの夫婦は、一匹が死ぬと、もう一匹も生きていられないほどその愛情は深いのです。
こうして2羽のかわせみは命を終えてしまいますが、『わたし』はその次の春、同じく稲光のように飛ぶマルタンたちの子どもたちを見つけ、「命は、たえずうけつがれて、つづいていく」と悟ります。
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この本は、たくさんの川辺の生物の生態を生き生きと表現しながら、なおかつ『マルタンとマルチーヌ』という2羽のかわせみの一生を語り、生命の素晴らしさや命は受け継がれていくものであるということを教えてくれる、素晴らしい絵本だと思います
この『かわせみのマルタン』を読んで少しして、またもや実家の母が、
「チビにいつか読んであげんさい」
とくれた絵本がこちら ↓
『葉っぱのフレディ -いのちの旅-』 レオ・バスカーリア 作
この本は一時すごく評判になったので、ご存知のかたも多いかと思います![]()
私は当時読んだことがなかったので、今回初めて読んだのですが、これも『死』についてやさしく、しっかりと語りかけてくれる絵本だと思います。
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フレディは大きな木の太い枝に生まれます
フレディは立派に成長し、葉っぱにはどれ1つ同じものはないことを知り、親友のダニエルから、たくさんのことを学びます。
毎日楽しく素晴らしく過ぎ、
「葉っぱに生まれてよかったな」
とフレディは思います![]()
しかし、季節は巡り、秋がきて冬が来ます。
そしてフレディは、時がくるとここから離れないといけないことをダニエルから聞かされます。
それは『死ぬ』ということ。
まわりの葉っぱたちはどんどん落ちていき、ダニエルもいなくなります。
最後に残ったフレディ。
たくさん楽しかった毎日を振り返り、しずかに雪の地面に落ちていきます。
そこで初めて自分がいた大きな木の全体の姿を見、目を閉じ、眠りに入ります・・・
そしてフレディは春になると雪溶け水に混じり、土にとけこんでこの木を育てる大きな力になっていきます・・・
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この絵本も、『フレディ』という葉っぱの一生と人間の一生をうまい具合に重ねあわせ、命は巡るものである、ということをとてもよく表現してあると思います。
『死』に対する考え方はもちろん、『生命』の素晴らしさ、尊さ・・・
この2冊の絵本は、そういったものを教えてくれる素晴らしい絵本だと思います
