「論破」と検索エンジンにかけると、‟議論して相手の説を破ること。言い負かすこと”とあります。政治家にもこの能力に長けた人はいますが、それが優秀な政治家と感じたことはありません。
なぜなら、政治家に必要なのは相手を言い負かすことではなく、相手の気持ちを理解することであると考えるからです。
以前、衆院選の手伝いに行った時、質問や意見をする有権者をことごとく論破する候補者がいました。
聞いていても気持ちの良いものではなかったので、
‟せっかく声を掛けて下さる有権者のご意見は、すべて否定するのではなく、お聞きした方がよいのではないか?”と意見しましたが、即、却下されました。
有権者の方と、全て意見が合うことはありません。
有権者の意見が、全て正しいとも限らない。
しかし、自分と違う考え方こそ、しっかり聞いて理解する必要がある。その上で、私は何ができるか考えることが重要だと思っています。
私は、最近よく使われる‟マウントを取る”という言葉も大嫌いです。自分では絶対に使いません。‟マウントを取る”という表現に、相手を論破することと同じ響きを感じるからです。
政治家が相手を論破して、何の意味があるのでしょいうか?
自分の方が優れているということを証明したいのでしょうか?
一時期、政治家の間で「寄り添う」という言葉が流行りました。この言葉を多用する政治家も私は好きではなかった。実際は寄り添っていないことが透けて見えたから。
でも、論破する政治家より、100倍マシだと思います。