川と運河と東京港に囲まれた街です。
そこで、“水辺を利用した防災”という観点から
毎年防災クルーズを行っています。
まずは、防潮堤と水門の確認から。
災害時の津波は中央区で過去最高とされる元禄型関東地震で、2.51m(満潮時)。
東日本大震災では1.3mでした。
一方区内の防潮堤の高さは4.5~6m。
隅田川テラス両岸を中心に整備が進んでいるスーパー堤防は、高さが6m。津波対策としてはもちろんのこと、堤防の上にテラスや児童遊園を整備して、水辺に親しむ環境にも配慮しています。
さて、中央区民の90%が集合住宅にお住まいです。各マンションに燃料を備蓄し、自家発電装置を備えていても、消防法により、地上に備蓄できる燃料には制限があります。
その量で発電し続けることができるのは、4時間から6時間。一方、首都直下型地震級の震災が起こった場合、電気復旧まで「早くて1週間」と東京電力は発表しています。
中央区の防災計画でも、耐震性に優れた高層マンションにお住まいの場合は、避難所よりも自宅待機を推奨しています。電気が止まり、エレベーターが止まり、館内放送が止まるなか、どうやって電気のないマンション内で1週間をすごすのか?
そのキーワードとなるのが、燃料の水上備蓄です。
湾岸防災議連のリーダーであり、今日の講師である榎本茂港区議は、その仕組み作りを具体化してきました。
これらは、全て民⇔民です。
自助・共助・公助と言われますが、公助=行政の助けは最低限。自助はもちろん、マンション住まいの皆さんは、共助=自治会・管理組合での助け合いが最重要です。
詳細は、こちら湾岸防災ネットワークHPをご覧ください。
さて、今年は現在の中央区の象徴的な場所を2か所、眺めることができました。建設が進む晴海の選手村。選手・関係者の宿泊棟が次々と建っていきます。
客船ターミナルは、大型船については青海に移転しますが、この晴海客船ターミナルは東京2020時は選手村に残ります。(用途は未定)
そして、主のいなくなった築地場内市場。
すでに解体工事が始まっていますが、廃材等の運搬に舟運が使われており、陸路混雑の緩和に役立っています。
物資を運び、人を運び、そして燃料を運ぶ、川と運河に囲まれた街、中央区。あとは、船着場の整備です。
現在ある防災船着き場は、明石・新川・箱崎・浜町・常盤橋・日本橋の6か所。
なぜか月島地域には1か所もありません。これからまだまだ人口が増加する月島地域、少なくとも6か所の各種船着き場が必要です。