今夜の広田の行動は素早かった。

前回で私の身体の反応を確かめたからなのか、

立ったままの壁ドンキスの後はスカートの中に手を這わせ、

太ももから私のアソコへとすぐに辿り着く。

 

そして、あの一点をまた優しく、優しく、刺激を与え始めていく。

自分でもあっけないほどに、広田の指の刺激に徐々に徐々に

感じ始めていく私の身体。

 

下着の上からだというのに、正確に私の弱点のその一点を

しっかりと探り当て、私の欲しい刺激を与えてくれる。

 

「もう感じ始めたんだ」

「もう濡れている」

「Hな身体だな」

「クリちゃん、大きくなってきた」

次々に卑猥なセリフを口にする広田。

 

私はと言えば、ただ広田の指の刺激を貪欲に追い求めてしまっている。

何か口にしたが最後、何を口走るのか自分でも制御できなくなりそうで、

ひたすら食いしばる私。

 

それでも、私の身体の反応から私が既に感じて悶えているのは

広田にも明らかなのだろう。

優しく、優しく、そしてたっぷりと時間を掛けて私の感じる一点を

愛撫し続ける広田。

あああ・・・目を瞑り、おぼれているかのように口で呼吸をする私。

膝が大きくガクガク始める。

なんでこんなに気持ちいいんだろうか。

 

とうとう私の身体が耐え切れなくなり歓喜の波に飲み込まれる。

頭はクラクラ、壁に寄り掛かったまま、立っているだけで精一杯となる。

が、広田は私から離れて、ゴソゴソと何かやり出した。

 

広田に焦点を合わせると、避妊具を取り出し、自分の下半身に装着始めた。

こんな、外で!?

こんな、立ったまま!?

私の初めてがこんなシチュエーションで!???

いやいや、そういう事じゃない、そんな問題じゃない、

待て、待て、待て・・・

 

どうやら装着終わったらしい広田が私に迫ってくる。

切羽詰まったらしい様子の広田。

いやいやいや、それはないから~!!!

 

思い切り身体で拒絶を表す。

「ご、ごめん。もう・・・」

と言うなり、片手を私の背中に回し、もう片方の手で

自分のナニをしごき出した・・・???

 

はあ、はあ、はあ・・・

はっ、はっ、はっ・・・

手が凄い速さで上下に動いているかと思ったら、

うっつ、と呻いたまま、動きが止まった。

 

そのまま私の身体を抱きしめる広田。

全てが止まった。

 

「ごめん」ようやく広田が再び動き出した。

どうやら、出したものを縛り(?)投げ捨て(いいのか?)、

ズボンを整え始めたらしい・・・

 

「ごめん。」また広田が言う。

何の「ゴメン」なのだろうか?とふと考える。

何事もなかったかのように二人で歩き始めて、街中に出る。

 

広田が広田だったから、自分で自己処理(というのだろうか?)で

終わったけれど、もし力づくでやられていたならば、

当然犯されても文句を言えない状況だった。

当たり前だけども、広田も23歳の男性なのだ。

もう、こんないびつな関係はお互い良くはない。

 

「春からの社会人、頑張ってね」と私。

「ああ。そっちも頑張れよ」と広田君。

 

そう、私は私の日常に戻るのだ。