ユニバーサルデザインに向き合う。
視覚障害は情報の障害と言われることがあります。
そうした視覚に障害のある方の、情報の不便さを軽減するための機器を、コミュニケーション支援機器と呼びます。
今回、眼の見えない・見えにくい方のための機器や便利グッズを体験させていただきました。
【見えない世界】
書類、新聞や雑誌、テレビやパソコンの画面、広告や掲示板などが見えないことは情報の不便さに繋がります。
相手の顔や姿、品物や洋服の色柄、食品の種類や鮮度が見えないことは生活の不便さに、交差点の横断歩道や信号、駅や建物のドアや階段などが見えないことは移動の不便さにも繋がるります。
こうした見えないことによる不便さが、日常、職業、学校などの生活場面で生じています。
【不便さを補う(感覚代行)】
視覚という感覚の障害を触覚や聴覚などで補うことを感覚代行と呼びます。
(触覚)物に触れて確かめる、点字を触って読むなど
(聴覚)人声、録音媒体、音楽など
こうして得た情報を記憶・記録することで、操作スイッチの構造や配置、話の要点、移動空間のメンタルマップ(頭で道順や建物の構造をイメージ)などの能力を得ます。
視覚障害者のためのコミュニケーション支援機器は、こうした障害の特性と感覚代行の考えを元に考察する必要があります。
●拡大読書器
文字の拡大、背景色と文字色の反転により、見やすいコントラストに調整できます。
据置型や手持ちサイズのものがあります。
●活字文書読上げ装置
テキストデータが組み込まれた音声コードを読み取ります。
据置型、携帯型等あります。
●液体インジケーター・液体調味料入れ
黒色の用具(しゃもじ、お盆、食器類)
白いものが見やすくなる黒い食器や、調味料が出過ぎない容器があります。
糸通し
メジャー(目盛りに鋲のついたもの)
爪切り・爪やすり
ミラー
靴下止め(洗濯用)
●色柄音声認識装置・振動式光チェッカー
先端のセンサーが感知した色を読み上げます。
光の明暗を振動で知ることが出来ます。
誰もが使いやすいデザインのことをユニバーサルデザインという。
視覚障害者のためのコミュニケーション支援機器とコンテンツ提供を考える時、誰もが利用しやすい情報のユニバーサルデザインという観点を忘れてはならない。