視察。待機児童対策「おうちほいくえん」 | かんのひろたかofficial blog

視察。待機児童対策「おうちほいくえん」

こんにちは。

6月末に議会が終わり、議会報告会やミニ集会、陳情対応、勉強会と伺わせて頂いておりました。
BBQ大会も今現在4回行い、さらに大BBQ大会も開催させて頂きました。
子育て世代のご夫婦や、働き世代(サラリーマンが主)、小生と同世代の皆様、障がいをお持ちの方や世話人の方々、ホームヘルパーやトラックの運転手などなど、沢山の皆様にご参加頂きました。

10月には、選挙当時から支えて下さった皆様と、東京スカイツリー&国会見学をバスツアーで伺いたいと案内を作成させて頂いております。

さて、ご報告が遅くなりましたが、先週都内へ待機児童対策として取り組みをしております「おうちほいくえん」にお伺いさせて頂きました。

みんなの党 流山市議会議員 菅野浩考(かんのひろたか)公式ブログ

「おうちほいくえん」とは、保育ママ制度を活用した保育ママの集合体として、アパートやマンション・空き店舗の一室を活用した保育施設、保育所です。

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少子高齢化によって日本の労働人口は減少傾向にあります(2060年には2010年の3分の2になるとされています)。また高齢化によって支援を必要とする高齢者は増加傾向にあり、2060年には40%が高齢者になるとされています。一方で出産とともに労働市場から退出する女性は70%とされています(欧米の場合は、10%だそうです)。

超高齢化社会に突き進んでいる日本において、労働人口の減少は、日本の社会・経済的発展速度を低減させる要因の1つです。女性にも働き続けてもらう環境を提供しなければ、日本の未来はありません。

みんなの党 流山市議会議員 菅野浩考(かんのひろたか)公式ブログ

2010年4月の時点で、保育所に入れない子どもたちは全国に約46,000人です。潜在待機児童数(保育所があったら働くという親も含む)では85万人とも言われています。保育所を設置しつづけても、需要率は減少することもなく、「いたちごっこ」状態となっています。また認可保育園として全て対応しようとすると、重い財政負担に陥り、認可保育園の増設が結果として解決策になり得ないという状況となっています。

待機児童問題は、都市部でかつ、低年齢児に集中しています。しかしながら都市部において保育園を設置するには、大規模な土地が確保できず、また商業ビルなどの用途変更手続きが難航する可能性があります。そのため、

(1)低年齢層と蜜にコミュニケーションを図ることができる保育者人材(保育ママ)
(2)家庭的な小規模保育サービス

の2点が、都市部における待機児童解決のポイントになるとされています。

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文化の相違という点も一理ありますが、欧米と比べ、未だ福祉分野において発展途上の日本では、下記のような点が保育ママ制度を普及させていく上で障壁となっています。

(1)住宅事情が欧米よりも恵まれていないため、家族の負担が大きい
(2)自治体と保育ママとの相対契約の課題。保育者1人に対し複数の子どもを見る体制では、保育者の旅行や病気での欠勤ができない可能性が生じ、担い手の負担が大きくなってしまう
(3)自治体がきめ細かくモチベーション管理等をすることが難しい
(4)保育者としての役割内容においてハードルが高くなってしまう

このような課題では保育ママの供給増加は見込めません。

今回、お伺いさせていただいた「おうちほいくえん」は、上記の待機児童解決のポイントや保育ママ供給増加における障壁の解決を可能とする新たな保育施設と言えます。

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しかし「おうちほいくえん」にも課題は残されております。保育者が18時以降に保育業務に従事できないため、残業しなくてもよい職場・職種に従事する利用者しか利用できない状態となっており、本来本業務を必要としている「残業のある職場・職種に従事する人」には利用しづらい状況となっています。また「おうちほいくえん」は保育所として法的に位置づけられてないため、消費税が免税されません。利用者からは徴収できないため、経営側の自己負担となっています。さらに利幅の薄い事業であるため、5%の消費税の負担は死活問題ともなっています。

「子ども・子育て新システム基本制度案要綱」に盛り込まれ、法制化に向けたプロセスを踏んでいる現在、上記の課題等も解決され、「おうちほいくえん」の増設や持続的な運営にも期待が寄せられます。

流山市議会議員
菅野浩考(かんのひろたか)