30代女性 平成30年に発症し総合病院にてMRI検査 脊髄に影あり

令和3年当院受診 複視、ふらつきがあり、前腕内外側および下腿内外側に月2回ほど痺れがあるとのこと


器質的疾患なのでどこまで有効かわからないが、経絡治療で身体全体を調え、自然治癒力をたかめることを目標として治療をはじめた。まぶたを押さえると右目が硬い。腹部は右季肋部と右下腹部に病的反応があり、首から腰・臀部まで張っている。主治経を右脾として本治法をし、背部に円皮鍼を貼り終了とした。刺激量を減らし5日後の反応を診ると、いろいろと軽減されていた。45日後、6回目の治療では手足の痺れはないとのこと。


2週間に一度のペースで治療を続け、約1年後のMRI検査では新しい影が見つかった。しかし、症状がなければステロイドは使いたくないとDr.に言われたとのこと。その半年後のMRI検査では新しい病巣はないとのこと。約2年間の治療で、初診時の主訴はなくなっている。毎日の生活から生まれる筋肉痛のような機能的疾患にはそのつど対応できているが、今後の予測は私には無理である。鍼灸治療の特性《自然治癒力をたかめる》《未病を治す》を実践するための本治法(経絡治療)は、素晴らしい未来を創ってくれるかも。