函南町は町民、町議会、町が一丸となってトーエネックの危険な巨大メガソーラー計画に反対する。

 

函南町議会は、「函南町軽井沢地区における大規模太陽光発電施設の設置」に関する林地開発行為の許可取り消しを求める意見書案を可決した。

令和2年3月27日、議長、副議長、町長が難波副知事と面会し、意見書を提出した。

 

「函南町軽井沢地区における大規模太陽光発電施設の設置」に関する林地開発行為の許可取り消しを求める意見書 (要旨)

 

軽井沢地区に計画されている大規模太陽光発電施設は、防災、環境保全、景観保全の観点から町民の安心・安全に多大な影響があると考える。

 

本件は静岡県森林審議会において審議され、町は当該土地利用事前協議は不同意とし、事業者に通知した。林地開発行為の許可がなされ、柿沢川治水組合から、洪水被害に対する不安と懸念から建設計画について不同意の決議を求める請願書が議会に提出、また、軽井沢区から計画反対の決議を求める請願書が議会に提出された。さらに軽井沢区が正式に反対を表明した。函南町議会は、軽井沢地区におけるメガソーラー建設計画に反対する決議を可決し、議長が町長とともに反対決議書を副知事に手渡した。区長会は、軽井沢区の反対の意向に賛同する署名活動を行い、町長が副知事に署名を届けた。町民、町議会、町が一丸となってこの計画に反対しているものである。

 

このような状況の中、令和元年10月、函南町は台風第19号による大きな被害を受け、災害救助法の適用を受けた。今後、山間部において開発されると、より大きな被害が思慮され防災の観点から非常に危惧される。林地開発行為許可時と台風第 19 号による被災後では、住民感情等の状況も変化し、建設反対の声が非常に大きなものとなっている。

 

事業者は、林地開発行為の許可に15の条件を付されているが、許可日以降、許可条件である「事業計画や事業の進捗に応じた説明会を開催するなど、周辺や下流域の住民等の理解が得られるよう努めること。」について一度も説明会を開催しておらず、林地開発の許可条件を遵守していないことのみならず、国のガイドラインである事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)の努力義務を怠っているものと考える。

 

また当該地は、日本屈指の景勝地ともいえる地域である。災害の恐れだけではなく景観保全の観点からも許可を再考していただきたいと考える。

 

これらの状況から鑑みて、この事業は森林法上の4項目(災害のおそれ、水害のおそれ、水の確保、環境への影響)の不許可事由に該当するものと考え、静岡県においては函南町軽井沢地区における大規模太陽光発電施設の設置に係る林地開発行為の許可を取り消しされるよう強く要望する。

 

以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出する。

 

令和2年3月13日

静岡県知事 川勝平太様

 

静岡県函南町議会

 

かんなみ議会だより№177(令和2年5月15日発行)より。