ついに自衛隊まで私物化/国会論議を避けた海上自衛隊の中東派遣 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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税金の私物化、公文書の私物化と私物化ばかりしている安倍内閣が、ついにトランプに良い顔しようと自衛隊の中東派遣を国会審議を避けて、この年末に閣議決定で強行しようとしている。

自衛隊の私物化と批判されるような事態だ。

世界俯瞰外交などと言ってきたが、そんなものは全く無内容の日本国内向けの宣伝材料だけでしかない事が白日の下に晒された。

 

小沢一郎は次のように述べている。

 

小沢一郎氏、海上自衛隊の中東派遣に「好き勝手派遣」、桜の未決裁に「権力の私物化」

 
国民民主党小沢一郎衆院議員が27日、公式ツイッターを更新。政府がこの日の閣議で、中東での日本関係船舶の安全確保に向けた情報収集強化という理由から、海上自衛隊の中東派遣を決定したことについて「自衛隊を世界中好き勝手に派遣できるようになる」と危機感を募らせた。

 小沢氏は「自衛隊の中東派遣。こんな理屈でいいなら、政府の簡単な判断だけで自衛隊を世界中好き勝手に派遣できるようになる」と問題提起。「それこそが総理の狙い。もはや憲法も国会も関係ない。理屈はどうにでもなる」と批判した。さらに「戦後この国が守ってきた基本線を簡単に超え、逆にこの国と国民の生命を危機にさらす行為で、容認できない」とつづった。

 また、首相主催の「桜を見る会」で政府の責任者による招待者名簿の決裁が第2次安倍政権の2013年以降に行われていなかったことが判明。小沢氏は「権力の私物化はこのように進む。総理による、公金を使った有権者の完全な『買収』。かつてない巨大な規模の『公職選挙法違反』である」と指摘した。

 小沢氏は「いまこの国では『税金』が総理の好き勝手に総理個人の利益のために使われているという最悪の事実に、国民はしっかりと向き合う必要がある」と呼びかけた。」    「デイリースポーツ」より
 
次は志位和夫の発言。
 
 
立川談四楼師匠
 
 
「東京新聞」の社説はこの問題を次のように批判した。
 
自衛隊の中東派遣 国会の統制欠く危うさ
 

 「政府が中東地域への自衛隊派遣を閣議決定した。調査・研究が名目だが、国会の議決を経ない運用は、文民統制の観点から危ういと言わざるを得ない。

 

 自衛隊の中東派遣は、日本関係船舶の航行の安全確保のため、防衛省設置法四条の「調査・研究」に基づいて実施される。

 活動領域はオマーン湾やアラビア海北部、アデン湾の三海域。海上自衛隊の護衛艦一隻を派遣し、アフリカ・ソマリア沖で海賊対処活動に当たるP3C哨戒機二機とともに、海域の状況について継続的に情報収集する。派遣期間は一年で、延長する場合は改めて閣議決定する、という。

◆米追随、イランにも配慮

 自衛隊派遣のきっかけは、トランプ米大統領が、ペルシャ湾やホルムズ海峡などを監視する有志連合の結成を提唱し、各国に参加を求めたことだ。米軍の負担軽減とともに、核問題で対立するイランの孤立化を図る狙いだった。

 

 しかし、イランと友好関係を築く日本にとって、米国主導の有志連合への参加は、イランとの関係を損ないかねない。

 

 そこでひねり出したのが、有志連合への参加は見送るものの、日本が独自で自衛隊を派遣し、米軍などと連携して情報共有を図るという今回の派遣方法だった。

 

 急きょ来日したイランのロウハニ大統領に派遣方針を説明し、閣議決定日も当初の予定から遅らせる念の入れようだ。自衛隊の活動範囲からイラン沖のホルムズ海峡を外すこともイランへの刺激を避ける意図なのだろう。

 

 米国とイランのはざまでひねり出した苦肉の策ではあるが、トランプ米政権に追随し、派遣ありきの決定であることは否めない。

 そもそも、必要性や法的根拠が乏しい自衛隊の中東派遣である。

◆船舶防護の必要性なく

 中東地域で緊張が高まっていることは事実だ。日本はこの地域に原油輸入量の九割近くを依存しており、船舶航行の安全確保が欠かせないことも理解する。

 

 とはいえ、日本関係船舶の防護が直ちに必要な切迫した状況でないことは政府自身も認めている。

 

 そうした中、たとえ情報収集目的だとしても、実力組織である自衛隊を海外に派遣する差し迫った必要性があるのだろうか。

 

 戦争や武力の行使はもちろん、武力による威嚇も認めていない憲法九条の下では、自衛隊の海外派遣には慎重の上にも慎重を期すべきではないのか。

 

 調査・研究に基づく派遣は拡大解釈できる危うさを秘める。米中枢同時テロが発生した二〇〇一年当時の小泉純一郎内閣は、法律に定めのない米空母の護衛を、この規定を根拠に行った。

 

 今回の中東派遣でも、現地の情勢変化に応じて活動が拡大することがないと断言できるのか。

 

 日本人の人命や財産に関わる関係船舶が攻撃されるなど不測の事態が発生し、自衛隊による措置が必要な場合には、海上警備行動を新たに発令して対応するという。

 

 この場合、自衛隊は武器を使用することができるが、本格的な戦闘状態に発展することが絶対にないと言い切れるのだろうか。

 

 最大の問題は、国権の最高機関であり、国民の代表で構成される国会の審議を経ていないことだ。国会による文民統制(シビリアンコントロール)の欠如である。

 

 自衛隊の海外派遣は国家として極めて重い決断であり、そのたびに国会で審議や議決を経てきた。

 

 国連平和維持活動(PKO)協力法や、インド洋で米軍などに給油活動するテロ対策特別措置法、イラクでの人道支援や多国籍軍支援を行うイラク復興支援特措法、アデン湾で外国籍を含む船舶を警護する海賊対処法である。

 

 自衛隊の活動を国会による文民統制下に置くのは、軍部の独走を許し、泥沼の戦争に突入したかつての苦い経験に基づく。

 

 日本への武力攻撃に反撃する防衛出動も原則、事前の国会承認が必要だ。自衛隊を国会の統制下に置く意味はそれだけ重い。

 今回の中東派遣では、閣議決定時と活動の延長、終了時に国会に報告するとしているが、承認を必要としているわけではない。

◆緊張緩和に外交資産を

 国会の関与を必要としない調査・研究での派遣には、国会での説明や審議、議決を避け、政府の判断だけで自衛隊を海外に派遣する狙いがあるのだろうが、国会で説明や審議を尽くした上で可否を判断すべきではなかったか。

 

 閣議決定にはさらなる外交努力を行うことも明記した。米イラン両国との良好な関係は日本の外交資産だ。軍事に頼ることなく緊張を緩和し、秩序が維持できる環境づくりにこそ、外交資産を投入すべきだ。それが平和国家、日本の果たすべき役割でもある。」

 

 
こんなレベルの総理大臣が自衛隊の中東派遣を命令するという惨状。