かなり長文だが、学習には最適。
水島教授は次のように書いている。
「しかし、安倍首相の改憲の理由はあまりにもお粗末である。安倍流改憲3点セットは2004年以降、まったく進歩がない。すなわち、① 占領憲法であること、② 現実にあわないこと、③ 私たち自身の手で憲法をつくりあげ、未来を切り開いていくこと、が繰り返し語られる。
最近では、ウェット(泣き)の戦術が加わった。田村彰子毎日新聞記者の「自衛隊かわいそうだから改憲」という記事は面白かった(『毎日新聞』2018年10月3日東京夕刊)。それによれば、2018年8月、安倍首相は山口県での講演のなかでこう述べたという。
「近年でも『自衛隊を合憲』と言い切る憲法学者はわずか2割で、違憲論争が存在しています。その結果、多くの教科書に自衛隊の合憲性に議論があるとの記述があり、自衛官の子どもたちもその教科書で勉強しなければなりません。ある自衛官は息子さんから『お父さん、憲法違反なの?』と尋ねられたそうです。その息子さんは、目に涙を浮かべていたといいます。皆さん、このままでいいんでしょうか」と。
小中高の教科書は文科省検定済みであり、一体どこに自衛官の子どもが涙するような、はっきり違憲と書いた検定教科書があるのか。これは明らかに嘘である。むしろ、東日本大震災などを経由して、今年1月の内閣府調査では「自衛隊に良い印象を持っている」と回答した人は89.8%という。田村記者の取材に対して、防衛省のある幹部は、「安倍首相が(改憲論の中で隊員の)子どもの話を持ち出すのは情緒的過ぎます。30年前ならともかく、とても現在の話とは思えません」と語ったという。安倍流改憲論の情緒性は際立っている。
安倍首相の異様な「改憲一直線」について、仙台の『河北新報』社説はこういう(2018年10月19日付社説)。「首相は2020年の改正憲法施行を目標に据える。総裁任期は21年9月まで。任期中のレガシー(政治的遺産)づくりのように映る。紛れもなく「日程ありき」だ。首相の姿勢は独善的で拙速に過ぎると言わざるを得まい。・・・首相は総裁3選を視野に「改憲ギア」を巧妙に上げたり下げたりして、党内の求心力を維持してきた。」と。」
全文は下記から。
http://www.asaho.com/jpn/bkno/2018/1105.html
この男、自衛隊だけを憲法に書き込みたいと執念を燃やしているが、警察官や消防官の子どもたちは憲法に書いてないから泣いてもしょうがないのか。
こんなポスターで若者を釣るような自衛隊は恥ずかしくないのか。
稲田朋美は「日本の民主主義は聖徳太子以来の伝統」なんて仰天発言を抜かしたが、この片山さつきも同じ穴の狢。アベ友なんてこんなのばかり。こういうのに限って、自分の方が大事なんだから嫌になる。
これだから、笑点はやめられない。