この利権構造って、哀しくなるな/辺野古過剰警備で税金を浪費 業者言い値で日当6万円   | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

「原発なくそう ミツバチの会」の活動報告や事務局ノブクンの日々のつぶやきを発信しています。

縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に抗議する市民らを監視・弾圧するための過剰警備が問題になる中、埋め立て予定地の米軍キャンプ・シュワブ沿岸での海上警備費が1億8880万円も過大だったことが8日、明らかになりました。会計検査院が同日、安倍晋三首相に手交した2016年度の決算検査報告書で指摘しました。

 


写真

(写真)マリンセキュリティーの警備船「きりしま」から市民の動きをカメラで撮影して監視する乗組員=2月18日、沖縄県名護市の大浦湾

 会計検査院が調査したのは、15年7月から16年10月までの間に、防衛省沖縄防衛局がライジングサンセキュリティーサービス(東京都)と結んだ3件の海上警備業務契約(契約金額計46億1190万円)。新基地建設に反対し、船やカヌーで工事に抗議する人たちの警備にあたるもの。現場での業務はライジング社の100%子会社マリンセキュリティー(沖縄県沖縄市)が請け負っています。

 

 報告書によると、防衛局は警備員の労務費の算定で、「業務内容の特殊性を考慮」し、通常の労務単価1日9時間当たり2万2680~2万5440円は採用できないとし、ライジング社が見積もりした3万9000~5万9400円という、通常の1・7倍~2倍超の労務単価をそのまま採用。警備員の労務費を計12億1223万円と算定しました。

 

 しかし、業務は警備員に特別な技能等を要求するものではなく、制限区域内に近づく船などに対し、立ち入らないよう注意するなど一般的な内容でした。

 

 しかも、実際に海上警備にあたった警備員に支払われた賃金は1日当たり9000~1万円程度でした。

 

 検査院は、警備業者からの見積もり単価をそのまま採用しているのは適切でないとし、計算し直すと労務費は計10億2339万円となると指摘しました。

 

 抗議船の船長を務めるヘリ基地反対協議会の仲本興真事務局長は、「マリン社は抗議する市民の顔写真を撮り、名前を記したリストをつくるという憲法違反の人権侵害を平然とやっている。防衛局が新基地建設のため、そうした業者の言い値で発注し、税金を湯水のように浪費していることに怒り心頭です」と話しました。

 

写真

(写真)赤嶺政賢衆院議員

抗議活動への干渉やめよ

国会内外で辺野古の警備問題を追及してきた日本共産党の赤嶺政賢衆院議員の話

 抗議活動を抑える警備の強化を口実に法外な予算を浪費する大問題です。海上警備を請け負うマリン社は、労働基準法違反の長時間労働や残業代未払い、パワハラ、燃料の海中投棄など多くの不法行為が指摘され、私たちも是正を求めてきました。これらは、抗議に対する過剰な警備体制のなかでうまれたこと。防衛省は正当な抗議活動や表現の自由への干渉をただちにやめるべきです。

 

 

「しんぶん赤旗」より転載

 

 

国民を抑圧する暴力装置とも言うべき警備会社は、労働者から巨額のピンハネをしているブラック企業でもあった。

そしてそんな企業と平然と契約を結ぶ国家機関とは、これまた何と汚濁にまみれた組織なんだろうか。

裏でどのくらいの金が、防衛局幹部に回っているのか分からないが、胡散臭さ充分だ。

国民主権というこの国の基本原則と真逆の行動を行っている国家機関の腐臭がぷんぷんと臭ってくるな。

 

そして高江の現実を鋭く抉るドキュメントだそうだ。読んでみたい。

 

≪おすすめ本≫阿部 岳『ルポ 沖縄 国家の暴力 現場記者が見た「高江165日」の真実』 米軍ヘリパッド建設─反対する住民を暴力で排除する現場で闘う記者魂=鈴木耕(編集者)

 10月11日、沖縄県東村高江区の人家から、わずか300メートル離れた私有地に米軍の大型ヘリが墜落した。この事故を沖縄の記者たちは、どんな思いで受け止めたか? 本書の著者である「沖縄タイムス」の阿部岳記者の心の中は、あの高江だからこそ、煮えくり返らんばかりだったろう。

 那覇からは車で高速道路を使っても、2時間以上かかる沖縄本島北部の静かな村。その中心部から、さらに離れた高江という、わずか150人ほどが住む集落を取り囲むように、6カ所の米軍ヘリパッドが造られた。

 静かな住民の暮らしを根底から破壊するもの以外の何物でもない。しかも、あの危険な欠陥機オスプレイの訓練に使用されることすら、住民には事前に説明されなかった。当然、長い反対運動が始まる。

 沖縄県民でさえ聞いたこともないような僻地での孤独な闘いに、沖縄の記者たちは通いつめる。そしてそこで見たもの、体験したことこそ、初めて目にするほどの異様な「国家の暴力」だった。

 日本全国から投入された機動隊の荒々しさ。記者を拘束し、住民に「土人!」と罵声を浴びせ、抵抗者は逮捕。微罪で5カ月も長期勾留された山城博治さんの事例など、本書は「国家の暴力」そのものを抉りだす。

 私は阿部記者とは少し面識がある。冷静沈着で温和なジャーナリストだ。その著者がこれほど檄した文章を紙面に叩きつけざるを得なかったところに、沖縄の怒りと悲しみが見える。圧政とデマと偏見に抗して闘う記者魂に胸が熱くなる。
(朝日新聞出版1400円)

「沖縄  国家の暴力」.jpg

 

日本ジャーナリスト会議「今週の風考計」より転載