再稼働した伊方原発は日本で一番危険な原発だ! 原子力規制委の元委員長代理が「見直し」警告 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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四国電力HPより


 本日12日、愛媛県にある四国電力伊方原子力発電所3号機が再稼働された。鹿児島県の川内原発、福井県の高浜原発に続く、新規制基準下では3番目の再稼働だが、同原発の正門前では、朝早くから地元住民や市民団体が抗議を行い、3号機が起動した午前9時には「今すぐ止めろ」の怒号がとびかった。

 

 こうした声はたんに原発そのものへの反対というだけではなく、もっと切実なものだ。というのも、伊方原発は日本に55基ある原発のなかでも“もっとも危険な原発のひとつ”と指摘されているからだ。

 

 その理由はいくつかあるが、いちばん大きいのは、伊方原発が日本でも有数の大地震に襲われるリスクを抱えているということだろう。伊方原発のそばには日本最大級の断層帯である「中央構造線断層帯」が、南には活発で大規模な地震発生源の南海トラフが走っている。

 

 特に「中央構造線」は、九州の西南部から、四国を横断し紀伊半島、関東にまで延びる日本最大級の活断層で、熊本大地震で大きな注目を浴びたものだ。これまでこの「中央構造線」は活動していないと思われていたが、実際には九州、四国などでおよそ2000年に1回動いており、1595年に四国西部から九州東部にかけ、「中央構造線」を震源とするマグニチュード8クラスの巨大地震が起こっていたことも判明している。

 

 そして伊方原発は、この「中央構造線」が走る断層からわずか5キロ、ほぼ真上といってもいい場所に立地しているのだ。

 

 しかも、「中央構造線」は熊本地震をきっかけに活動が活発化、熊本地震で断層の延長上にひずみがたまったことで、四国側の「中央構造線」が動く危険性が指摘されている。もし「中央構造線」を震源とする地震が起きれば、伊方原発を10メートルを超える大津波が直撃する恐れがある。

 

 しかし、四国電力は一貫して「瀬戸内海に津波は来ない」と津波対策をとっておらず、このままでは福島第一原発事故の再現が起きかねない。

 

伊方原発は津波だけでなく、地震本体についてもまったく無防備だ。熊本大地震では垂直加速度1399ガルが記録されたが、伊方原発は最大でもたった基準地震動485ガルの想定でしか設計されていない。伊方原発付近でマグニチュード8〜9の巨大地震の可能性があることを文科省の特別機関である地震調査研究推進本部さえも認めているが、もしこの規模の地震が起きたら、とても耐えられる設計ではない。さらに発生確率が極めて高い南海トラフ巨大地震が起こった場合も同様だ。

 

 実際、今回、同原発の安全審査を合格させた原子力規制委員会で2014年まで委員長代理を務めていた島崎邦彦氏は、「これまでの原発の耐震設計基準では熊本地震と同レベルの地震に耐えられない」と基準地震動の「過小評価」を指摘、伊方原発3号機についても基準地震動の緊急な見直しが不可欠だと警告していたが、これも一切無視されたままだ。

 

 そして一度事故が起こってしまえば、その影響は甚大なものとなる。伊方原発は、日本で唯一、内海に面している原発であり、外海に面していた福島原発事故と比べても、瀬戸内海における放射能汚染の濃度は格段に高くなることが予想され、またその影響は長期に及ぶだろう。しかも、伊方原発ではプルトニウムMOX燃料が使用されるが、これも事故の際のリスクを高めるものだ。

 

 さらに、事故の際の住民たちの避難も困難を極める。伊方原発は佐田岬半島の入り口、付け根部分に立地しているが、その先の半島部分には実に5000人もの住人が生活している。もし伊方原発で事故が起こり、放射性物質が放出されても、住民は原発に向かってしか避難できないことになってしまう。つまり逃げ場を失ってしまうのだ。

 

 こうした現実には一切目を向けず、「新基準に合格した」ことだけを突破口にして再稼働にひた走る電力会社と政府。政府は「事故が起こったら責任を持って対処する」などとうそぶいているが、一旦事故が起きてしまったら、いくら「責任を持って対処」しても手遅れだし、そもそも福島原発事故の対応を見れば、政府が「責任を持って対処」することなど大ウソだということも明らかだ。

 

 伊方原発周辺で大地震が起きれば、必ず福島原発事故の再現となる。そして、多くの住民が犠牲となる。無謀な再稼働に対し、そのことだけははっきり明言しておきたい。
伊勢崎馨

 

「リテラ」より転載

 

 

地元の愛媛新聞も次のような社説を出した。

 

 

伊方原発再稼働へ 不安な見切り発車容認できない

   

 四国電力は伊方原発3号機をきょうにも再稼働させる。東京電力福島第1原発事故から5年5カ月。収束のめどは立たず、まだなお多くの人が避難生活を強いられている。今も続く深刻な状況から目を背ける再稼働に改めて強く異議を唱える。


 伊方原発から30キロ圏内の住民を対象とする避難計画では、命を守るという最低限の保証さえ得られていない。
 

 原発がある佐田岬半島は険しい山からなる。伊方町の住民は放射性物質の漏えい前に避難を開始することになっているが、急峻(きゅうしゅん)な斜面ばかりで、手助けの必要な高齢者も多く、一刻を争う避難は困難を極める。地震や大雨を伴う複合災害の場合、道路の寸断で集落が孤立する恐れもある。
 

 放射性物質の流入を防ぐための「放射線防護施設」の整備は進められている。だが、現在、町内にある7施設のうち4施設は土砂災害警戒区域内にあり、危険性が否定できない。
 

 南海トラフ巨大地震などの甚大な被害想定が欠けていることも看過できない。伊方町以外、5~30キロ圏内の6市町の住民はまず屋内退避を求められているが、多数の家屋が倒壊して車中泊を余儀なくされた熊本地震の状況を鑑みれば、実効性を疑わざるを得ない。県内各自治体や大分への広域避難計画に関しては、道路や港の損壊、受け入れ自治体の混乱などで機能不全に陥ることを危惧する。
 

 山本公一原子力防災担当相と中村時広知事はそれぞれ会見で「完璧な避難計画はない」と述べた。そうだからこそ再稼働すべきではない。計画の改善を続けるとしても「想定外」はどこかに潜んでおり、見切り発車は断じて許されない。
 

 加えて、重大事故時の原発施設の対応を人海戦術に頼っている点にも不安が募る。
 

 先月の訓練では、防護服を着て海水確保作業をしていた作業員2人が熱中症の症状を訴え、訓練を一時中断、やり直した。当然ながら真夏でも嵐の日でも事故は起こり得る。倒れてもやり直しはきかない。いくら巨額を投じて施設を充実させても、重大事故のさなかに、作業員がけがをせず健康であることを前提にした対策では、あまりに楽観的すぎよう。
 

 愛媛新聞が先月行った県民世論調査では再稼働に否定的な回答が過半数を占めた。国や県、四電は背景に根強くある県民の不安を軽視してはならない。いつ終わるともしれない大規模避難を、仕方ないこととして当然のように受け止めるのでなく、より安全なエネルギー政策や、原発に依存しない経済施策を探ることが大切だ。
 

 鹿児島県の三反園訓知事は熊本地震を受け、稼働中の九州電力川内原発の一時停止を九電に要請する方針を表明している。将来世代への責任としても、不安が拭えない再稼働は容認できない。中村知事にも再考を求めたい。

 

伊方原発の位置

 

「伊方原発 地図」の画像検索結果

 

 

この中村知事というのは中央省庁のキャリア出身では無く、元松山市長を父に持ち、慶応から三菱商事燃料部で働いたという経歴の持ち主で、二選を果たした2014年11月の県知事選挙では自民・民主・社民などからの支援を受けて当選している。

所謂相乗り候補だったようだ。

中央直結で無いのなら、少しは異議申し立てするくらいの意気を見せれば良いのにと思うけど、そんな根性も無いのね。

 

伊方原発で過酷事故が起きると、瀬戸内海が死の海になるだろう。

福島第一の放射能拡散シュミレーションを重ねれば、四国なんか大半が人が住めなくなる。

 

そんなことは想定外、住民のことなんか知ったことか大事なのは利権だよとばかりに再稼働に突き進む、誰がどう考えたっておかしいじゃないか。

 

署名の呼びかけが静岡県ネット経由であったので、添付します。

ご協力よろしくお願いします。

 

 

 

皆様、阿部純子(松山市)です。
 
「安倍総理への原発停止、廃炉の要請書」第2弾をご用意致しました。
 
四国電力は8月12日早朝に伊方原発3号炉(MOX燃料使用)を起動しようとしています。
7月24日には全国から伊方町に700人の方々が抗議の集会に参加して下さいました。
 
どう考えても納得できない国と自治体首長、電力会社の行為です。川内原発の場合と同じです。
 
要請書に賛同いただける方は、「賛同」と書いて、住所氏名を書き、 gkhsc877@yahoo.co.jp にメールをお送り下さい。
 
コピーアウトして要請書の送付書を安倍総理宛に送り、配達証明郵便で要請書と賛同署名を送ります。
 
8月20日までに送り下さい。
 
どうぞよろしくお願い致します。
 
阿部純子
MOX反対伊方の会
(〒790-0824)
松山市御幸2丁目8-40 元松方
090-1328-9387
 
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原発再稼働断念を求める要請書                       
 
 
 
2016年  月  日
 
内閣総理大臣 安倍晋三殿


〈要旨〉
「熊本地震」をはじめ、日本各地で地震が続いています。日本で原発を動かすことは断念してください。

〈理由〉
「熊本地震」をはじめ、日本各地で地震が続いています。本年414日には熊本県でM6.5震度7の激震が起きました。そして、同16日には再びM7.3、震度7という激震が襲い、震源も大分、阿蘇、八代へと広がりました。414日以降の震度1以上の揺れは1915回(722日現在)にものぼります。これらが中央構造線上で起きていることは明らかです。

 616日には北海道でM5.3、震度6弱の地震が起こりました。熊本と北海道の地震に関連性はないということですが、どちらの場合も地震直後に、今後日本のどこでもこのような地震が起こる可能性があるので備えておくように、という内容の気象庁地震調査委員会の警告がありました。
 
 2011年3月11日の東日本大震災以後、日本列島が地震の活動期に入っているということは国も周知のことです。 藤田祐幸氏(元慶応大学助教授 物理学博士 去る7月18日没)が余震を見ていると、きれいに中央構造線の上で発生している。こんなのは見たことがない」と述べられたように、現在日本各地でつづいている地震は中央構造線の活動を裏付けています。活発化した中央構造線断層帯が起こす地震に私たちは怯えています。
 
  中央構造線は世界第一級の大断層です。愛媛県では瀬戸内海の海底に沈み伊方原発はこの中央構造線からわずか5kmの海岸にあります。またそこは、国が大々的に大地震として注意喚起している南海東南海巨大地震の震源域内でもあります。四国電力は伊方原発3号機をこの夏に起動させる計画を進めていましたが、7月17日、1次冷却系の装置で核燃料と直接かかわる部分の重大なトラブルが発生しました。私たちは深刻に受け止めています。無事に修理作業が行われることを祈るばかりです。原発周辺に住むということはいつどんな危険が身近に発生するか常に身構え、不安をかかえて生活することです。
 
  4月16日の熊本地震では伊方町でも震度5弱の揺れがありました。「安全に運転します」という四国電力は、原子力規制委員会田中俊一委員長の「(再稼働を認可しても原発は)安全とは言わない」という言葉を忘れたのでしょうか。地震国日本に原発が54あります。中央構造線活断層帯全域にわたって動きが活発な今、私たちの住む日本の状況を見ると、「みなさん十分な備えをしておいてください」と警告しながら川内原発を稼働させ、伊方原発の再稼働をひたすら準備する国の方針に合理性があるとは思えません。
 
 
 
原子力緊急事態宣言が発令される条件は原発付近での毎時500マイクロシーベルト以上の放射能の放出、臨界事故の発生、原子炉冷却材の喪失です(原子力災害対策特別措置法)。これらの恐ろしい事態が確認されてはじめて総理大臣(例えば貴殿)は“原子力緊急事態宣言”を出すということですが、前述のように熊本地震の震度7に始まって震度3、4、5、6の地震が日本中で起こっているこの4か月半の間、私たち全国民は、まさに気象庁地震調査委員会の警告のとおり、いつ大きな地震が自分たちの地域で起こり近くの原発を襲って二回目の“緊急事態宣言”の発令があってもおかしくない状況下で生活していることになります。
 
  かけがえのない故郷に住みつづけることを願うあまり、「原発は事故を起こさない」という電力会社の言葉を祈るような気持ちで無理に自分に信じさせている周辺の住民たち・・・・   
 
その人たちの生活は、不安をおし殺しての生活、怯えながらの生活、事故が起こらないようにという神頼みの生活です。
 
  佐賀県伊万里市の塚部芳和市長は7月4日の定例記者会見で経済への影響を理由に市民の不安を押し殺すことはできない」と発言され玄海原発再稼働に反対の意思を表明されました。このような発言には原発推進を認める国や県市町村からの大きな反発が予想されますが、私たちは塚部市長の勇気あるご決断を称賛します。首長として尊敬致します。 また同市長は「市長雑感(第343号)玄海原発と脱原発について 〔2013年3月28日更新〕」に「再稼働を求める人たちは、原発停止による経済活動への影響を懸念していますが、国民の命と同レベルで論じるテーマなのでしょうか。私は、市民の安全を守る責任があります。原発事故は二度と許されないのです」とも書かれています。
 
 貴殿は既に福島第一原発の複合原子力災害を起こした日本という国の首長です。福島第一原発事故の惨事を二度と繰り返さない、そして「国民の生命と生活、財産を守る」覚悟がおありでしたら、今すぐ全国の原発の停止、廃炉をご決断されますよう要請致します。原発はとめられますが、地震はとめられません。起こってからでは遅いのです。
 
阿部純子
MOX反対伊方の会
松山市御幸2丁目8-40 元松方 (〒7900824