女の子はアインシュタインなんか知らなくていい?/秋元康という作詞家の本質 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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HKT新曲の歌詞が女性蔑視だと大炎上…

「女の子はバカでいい」と書く秋元康のグロテスクな思想は昔から

 

 

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シングル「74億分の1の君へ」(ユニバーサル ミュージック)

 

 

 今月13日に発売されたHKT48のシングル「74億分の1の君へ」に収録されているカップリング曲「アインシュタインよりディアナ・アグロン」の歌詞が「女性蔑視である」として現在批判が殺到している。

 

 秋元康の歌詞が女性蔑視? 何をいまさら……、と思ったが、実際に歌詞を見てみれば、2016年にリリースされる楽曲とは到底思えない、とんでもなく時代錯誤かつ女性蔑視的な驚くべき内容であることが分かる。以下にいくつか印象的なフレーズを引いてみたい。

 

〈難しいことは何も考えない 頭からっぽでいい 二足歩行が楽だし ふわり軽く風船みたいに生きたいんだ〉

 

〈女の子は可愛くなきゃね 学生時代はおバカでいい〉

 

〈テストの点以上瞳の大きさが気になる どんなに勉強できても愛されなきゃ意味がない スカートをひらひらとさせてグリーのように〉

 

〈世の中のジョーシキ 何も知らなくてもメイク上手ならいい ニュースなんか興味ないし たいていのこと誰かに助けてもらえばいい〉

 

〈女の子は恋が仕事よ ママになるまで子供でいい それよりも大事なことは そう スベスベのお肌を保つことでしょう?〉

 

〈人は見た目が肝心 だってだって 内面は見えない 可愛いは正義よ〉

 

 

 こんなものを歌わされるメンバーもたまったものではないだろうが、YouTubeでこの曲のミュージックビデオが公開されると、Twitterでは当然のように歌詞の内容に異議を申し立てるコメントが殺到した。

 

〈「どんなに勉強できても愛されなきゃ意味がない」これが呪いの言葉だってことが分からないのか。これまでどれだけの女性が足をとられ、矯められ、煮え湯を飲まされてきたか。2016年にもなってこんな戯言聞かされて冷静でいろったって無理だよ。〉

 

〈もはや暴力でしょこの曲は。〉

 

〈しかしオッサンが女の子達に「難しいことは考えなくていい、頭空っぽのほうがいい、可愛くなきゃ愛されない」みたいな歌詞を歌わせるって、どれだけおぞましい抑圧かわかるだろ…。「オッサンに都合がいいだけのバカで可愛いお人形になれ」ってか、なにこの洗脳ソング…。〉

 

 

 ちなみに、曲タイトルにある「ディアナ・アグロン」とは、アメリカの大ヒットドラマシリーズ「glee」で美人チアリーダーのクイン・ファブレー役を演じた女優の名前。今回炎上の発端となったのは、ディアナ・アグロンや「glee」の名を出しながら、女性差別・同性愛差別・人種差別・障がい者差別などの問題を丁寧に描いた「glee」とは完全に真逆の「女の子はバカで可愛い方がいい」というメッセージを出したことにgleek(「glee」ファンの通称)が怒りをあらわにしたことにあるのだが、AKB48グループのファン以外には知られていないので今まで炎上案件になっていないだけで、同グループのディスコグラフィーを掘っていくと、実はこういった類の楽曲はゴロゴロ転がっている。

 

 たとえば、07年に発表された「涙売りの少女」。その内容は、〈大事なもの失くして行く その不安に怯えて 派手な化粧 仮面つける16の夏〉〈まるでマッチ売りの少女 私には何もなくて 売るものが見つからない 頬伝う涙買ってください〉と、援助交際に走る少女を下世話な週刊誌のように露悪的に描いたものだ。

 

 09年発表の「口移しのチョコレート」もひどい。阿木耀子にしろ、阿久悠にしろ、松本隆にしろ、つんく♂にしろ、アイドルソングの優秀な書き手は、歌詞のなかでどこか「性」を感じさせる暗喩を散りばめるのが上手く、その能力は職業作詞家として必須のスキルとも言える。だが、秋元の場合はメタファーではなく、露骨で、単なるセクハラだ。

 

〈チョコレート 口移しして いつものキスじゃつまんないよ 強引にねじ込んで… チョコレート 舌で溶かして あなたの愛を舐めたいの 唇をはみ出して… ヤラシイ音を立てる〉──、これを歌わされるメンバーは、レコーディングブースのなかで何を思ったのかと、胸が痛くなってしまう。

 

 また、まだ発売前なのであまり話題になっていないが、今月27日発売予定のNMB48のニューシングル「甘噛み姫」に収録されるカップリング曲「恋を急げ」の歌詞は、これまであげてきたような女性蔑視的な思想とセクハラ表現の集大成のような内容だ。

 

〈定期的に恋をしないとね 劣化していくよ 蜘蛛の巣ほら張ってるよ 食欲が性欲に勝ってるなんて なんか悲しいね このまま行ったら年とっていくだけ 急いで恋をしなくちゃ一人に慣れてしまうよ 女の子の賞味期限あっという間に過ぎちゃう〉(筆者聞き取り。リリース前のため歌詞カードの正式表記は不明)

 

 定期的な恋を妨げているのはあんたらじゃないのかとツッコミを入れたくなるが、テン年代も半ばを過ぎて〈蜘蛛の巣ほら張ってるよ〉という歌詞表現が当たり前に通用すると思っているところに、なんともグロテスクなものを感じてしまう。

 

 ただ、そもそも、「選抜総選挙」と称してメンバー同士を競い合わせ、それで女の子たちが苦しむ姿を見て楽しむ残酷ゲームを最大のコンテンツとしている時点で、AKB48というプロジェクト自体が「女性蔑視」的な構図をはらんだものとも言える。

 

 また、彼の出世作のひとつであるおニャン子クラブの「セーラー服を脱がさないで」にも〈エッチをしたいけど 全てをあげてしまうのは もったいないから…あげない〉とか〈おばんになっちゃうその前に おいしいハートを…食べて〉といった、うんざりするような表現もある。

 

 そう考えると、「女性蔑視」は秋元康という作家がもともと本質的にもっている思想であり、HKT新曲の炎上は、たまたまそれがダダ漏れになったにすぎないということなのだろう。

 

 しかも、笑ってしまうのは、こんな人物が「女性活躍」などというお題目を叫んでいる安倍首相に最大のブレーンとして重用され、彼のプロデュースするアイドルたちがやたら政府の広告塔に起用されている事実だ。これだけをとっても、彼らが望んでいる「女性の活躍」がどんなものなのか、よくわかるというものではないか。
新田 樹

 

 

「リテラ」より転載

 

 

 

 

秋元康の本質を良く現した一枚が上の写真。

日の丸を背景に得意げな顔で安倍晋三と収まってる。

 

この男が東京オリンピック・パラリンピックで重要な役回りをしそうだと「リテラ」は続報をした。

 

 

 「先日開催されたイベント「AKB48リクエストアワー」の最後に発表された、NGT(新潟)48の結成が波紋を呼んでいる。一部報道によれば、これは秋元康が2020年に東京で開催される東京オリンピックを意識した計画で、新潟以降も全国に姉妹グループを発足させる「JAPAN48」構想の一端だというのだ。

 

 世界が注目するオリンピックの開会式を、JAPAN48が飾る──。この悪夢のような計画に対し、ネット上では「マジ勘弁」「日本オワタ」など否定的な意見が殺到。計画の真偽のほどは定かではないが、秋元が東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の理事であることは確か。

 

 しかも、秋元は安倍晋三首相とも昵懇の間柄で、14年の新春対談でも、非難が殺到したASEAN夕食会でのAKBのパフォーマンス披露について安倍首相は「普通ですとね、日本の伝統芸能を見せるんです。いろいろな議論がありましたが、やはり生でAKBを見るとビックリするんですね(笑)。皆さん、目がくぎ付けになって」と、まさかのご満悦。秋元の理事就任時には反対運動まで巻き起こったが、大勢の人が予感し、阻止しようとした「秋元が開会式総合プロデューサーに就任説」は、どんどん現実になろうとしているようだ。」(一部抜粋)

 

 

そして「リテラ」の記事に対して「秋元康の歌詞を「女性蔑視」と批判したら、AKB運営から「名誉毀損及び侮辱罪」「記事を削除せよ」の恫喝メールが」、入ったとも報じている。

 

http://lite-ra.com/2016/04/post-2181.html

 

 

しかしこの酷い歌詞について、面白い授業をしていた女子大があった。

恵泉女学園大学という、農業実習なんかも授業にあるユニークな大学だ。

学長の大日向雅美さんが女子大生たちとやり取りする様が面白い。

若者達の前を向く姿勢が素晴らしいと思う。

 

 

女の子はアインシュタインなんか知らなくていい?

 

2016年05月09日

 

「アインシュタインよりディアナ・アグロン」という歌をご存知でしょうか?
"アインシュタインって どんな人だっけ? 聞いたことあるけど 本当はよく知らない""世の中のジョーシキ 何も知らなくても メイク上手ならいい""女の子は恋が仕事よ""ママになるまで子どもでいい""ニュースなんか興味ないし たいていのこと 誰かに助けてもらえばいい"・・・と、博多を拠点とするアイドルグループHKT48が歌っている歌です。

 

この春、担当している「心理女性学」の授業を終えて部屋に帰ろうとした私を一人の学生が待ち受けて、スマホの画面でこの歌詞を見せてくれた時には目が点になりそうでした。ノルウェーの教科書に、女の子は男の子に比べて能力が劣っているからという理由で、教科書に"女の子は解かなくてよい"というマークがつけられていたことを思い出してしまいました。でも、それは100年余り前の教科書の話です。

 

「女性の自立を妨げているのは男性社会ではない。女性自身の心の中に潜む男性への甘えと媚ではないか」と訴えて、ベティ・フリーダンが全国女性組織NOW(National Organization for Women)を立ち上げて、全米中に女性解放運動の旋風を巻き起こしたのが1966年、今から50年前でした。

 

1世紀・半世紀の時の流れが止まったかのような思いにとらわれている私に、先ほどの女子学生は「先生、私は勉強好きです」という言葉を残して立ち去っていきました。

 

翌週、授業の中で学生たちにこの歌のことを投げかけてみました。この歌詞をめぐって自由にグループ・ディスカッションをしてもらい、最後に発表しあうというアクティブ・ラーニング方式での授業を試みたのです。

 

ネット上では「女性差別だ」と炎上していましたが、さて私の「心理女性学」受講生たちの反応は・・・?

 

「確かにテストの点より瞳の大きさの方が気になったことがあった。高校生の時ですけれど」
「歌っているのは私たちと同世代。でも歌詞は中高生向けでは?」
「これって、作詞家の炎上商法ではないですか?」

 

そして、作詞家秋元康さんの歌詞に一つ一つ反論を始めたのです。

 

・難しいことは何も考えない 頭からっぽでいい 
ふわり軽く 風船みたいに生きたいんだ
⇒からっぽな風船は しぼんじゃうよ

 

・女の子は 可愛くなきゃね 学生時代はおバカでいい
⇒可愛いことも大切。でも勉強も楽しい。学生時代おバカだと、一生おバカ

 

・アインシュタインより ディアナ・アグロン

⇒なぜ二人を比べるんだろう? ディアナ・アグロンのこと、わかってるの?

 

・どんなに勉強できても 愛されなきゃ意味がない

⇒どんなに愛されても 就職できなきゃ意味がない

 

・たいていのこと 誰かに助けてもらえばいい

⇒そんなふうに思っている人のこと、誰も助けてなんかくれない

 

・人は見た目が肝心 だってだって 内面はみえない 可愛いは正義よ
⇒たしかに可愛いは正義かも。でも内面からも人は輝ける

 

「皆さんの反論はわかった。だったら残った時間で替え歌でも作ってみて」と言ったところ、わずか10分足らずで次々と面白い替え歌ができあがりました。
その中から一つ、紹介してみましょう。

 

難しいこと いっぱい学ぼう
自分の頭で考えよう
地に足つけて
まっすぐ前向いて歩こう
女の子は可愛くなれる
学生時代は勉強しよう
今一番大事なことは そう
アインシュタインだ
瞳の大きさ以上にテストの点が気になる
どんなに勉強できるか それは自分次第
ペンをくるくる回して天才のように
ジョーシキわきまえて
メイク練習しつつ ニュースも見よう
みんなで助け合おう
女の子は恋も仕事もして
楽しく 自由に
アインシュタインにもなりたいし
ディアナ・アグロンにもなりたいし
もっともっと輝きたい
だってだって 可愛くなりたいもの

 

かつての女性解放運動の闘士たちを乗り越えた現代女子学生たちの軽やかな解放宣言ではないでしょうか。
100年、50年の時は、やはりしっかりと刻まれていたことを思いました。

 

「恵泉女学園大学」HP 学長の部屋 より転載

 

 

しかし忌野清志郎は対極を行くな。

この批判精神と問題意識、敬服します。

 

 

これは湯川れい子さんがツィッターで公開された
忌野清志郎さんのメッセージです。

 

fasaf

「清志郎の手紙」

地震の後には戦争がやってくる。
軍隊を持ちたい政治家が、
TVででかい事を言い始めてる。…

国民をバカにして戦争にかり立てる。
自分は安全なところで偉そうにしてるだけ。

阪神大震災から5年。
俺は大阪の水浸しになった部屋で目が覚めた。
TVをつけると、5カ所ほどから火の手がのぼっていた。

「これはすぐに消えるだろう」

と思ってまた眠った。

6時間後に目が覚めると、
神戸の街は火の海と化していた。

この国は何をやってるんだ。
復興資金は大手ゼネコンに流れ、
神戸の土建屋は自己破産を申請する。

これが日本だ。
私の国だ。

とっくの昔に死んだ有名だった映画スターの兄ですと言って、
返り咲いた政治家。

弟はドラムを叩くシーンで、
僕はロックン・ロールじゃありません、
と自白している。

政治家は反米主義に拍車がかかり、
もう後もどりできゃしない。

そのうち、リズム&ブルースもロックも禁止されるだろう。
政治家はみんな防衛庁が大好きらしい。

人を助けるとか、世界を平和にするとか言って、
実は軍隊を動かして世界を征服したい。

俺はまるで共産党員みたいだな。
普通にロックをやってきただけなんだけど。

そうだよ、売れない音楽をずっとやってきたんだ。
何を学ぼうと思ったわけじゃない。
好きな音楽をやっているだけだ。

それを、何かに利用しようなんて思わない。
せこい奴らとはちがう。

民衆をだまして、民衆を利用して、
いったい何になりたいんだ。

予算はどーなってるんだ。
予算をどう使うかっていうのは、
いったい誰が決めてるんだ。
10万円のために人を殺す奴もいれば、
10兆円とか100兆円とかを動かしてる奴もいるんだ。

一体この国は何なんだ。

俺が生まれて育ったこの国のことだ。
君が生まれて育ったこの国のことだよ。
どーだろう……、

この国の憲法第九条は、まるで
ジョン・レノンの考え方みたいじゃないか?

戦争を放棄して、
世界の平和のためにがんばるって言ってるんだぜ。
俺達はジョン・レノンみたいじゃないか。

戦争はやめよう。
平和に生きよう。
そして、みんな平等に暮らそう。
きっと幸せになれるよ。

 

http://temita.jp/meigen/3291より転載