「南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会」結成!~全国集会が開催される        | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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 5月9日、東京都文京区で「南相馬の地点解除訴訟(20ミリ基準撤回訴訟)を応援する全国集会in東京」が開かれ、福島県南相馬市をはじめ全国から150名が参加した。(主催:南相馬の地点解除訴訟(20ミリ基準撤回訴訟)支援の会準備会)


 政府は昨年12月「年20ミリシーベルト基準を下回っている」「他の勧奨地点も同様に解除した」として、南相馬市の「特定避難勧奨地点」を一方的に解除した。これに対し福島県南相馬市の住民132世帯534人は4月17日、「年20ミリシーベルトを基準とした避難勧奨地点の解除は違法だ」として国を相手取り、解除の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。


 この日はこの訴訟を支援する「南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会」(支援の会)の結成集会として開催され、集会には原告団はもとより近く避難解除が予定されている福島県楢葉町の住民も参加した。


 集会に参加した原告は、ひとりひとり訴訟に参加した理由を語った。


 いちばんは、原発事故のおかげで生活そのものが破壊されたことだ。家族はばらばらにされ、特に小さい子どもがいる家庭は遠方への避難をするかどうかで悩み、苦しんだ。その苦しみはまだ消えていない。


 そして、高線量地帯が除染が行われてもなお歴然と残っていること、また山林は除染すらできず手付かずの状態であり、一時的に線量が下がってもまた上がるということが繰り返されているという状況が報告がされた。


 またこのずさんな避難解除が、政府が震災後一貫して「年間20ミリシーベルト」基準に固執している結果であることが強調された。


 闘いは、すそ野をひろげつつある。5月24日には福島県二本松市で本訴訟を含む原発被害者団体連絡会(被団連)の設立総会が開催され、国と東京電力を訴える訴訟団の横のネットワークが形成されることになる。「支援の会」は、現在会員を大募集中である。

湯本雅典


*南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟支援の会
https://www.facebook.com/minamis20wg
*原発被害者団体連絡会(被団連)の設立についての記事
http://mainichi.jp/select/news/20150509k0000m040060000c.html

動画(5分51秒)





「レイバーネット」より転載




この原発事故なんか無かったことにしようと言う連中への痛烈な反撃を小出裕章元京都大学原子炉実験所助教が「ブログス」で発言しているので一部抜粋する。


 「1年間に1ミリシーベルト以上の被曝はしてはいけないし、させてもいけないという法律があったのです。放射線管理区域から何か物を持ちだすときには、1平方メートル当たり4万ベクレルを超えているような汚染物は、どんな物でも持ち出してはいけないというのが法律で決まっていたのです。しかし先ほど紹介したような広い地域の多くが1平方メートル当たり6万ベクレルを超えてすでに汚れているのです。それも放射線管理区域の中で汚れた私の実験道具では無い、私の実験着でもない、「大地そのものが全部汚れてしまった」のです。

 これに対して、日本という国は何をしたか? 私は先ほど犯罪者だと呼んだわけですけれども、その犯罪者の日本政府は自分が決めた法律を一切反故にしてしまい、「1ミリシーベルトなんていう基準はもう守れない、20ミリシーベルトの被曝までは我慢しろ」と言って「放射線管理区域の基準は超えているけれども、そこにみんな住め」ということにしてしまいました。今逃げている人に対しても、「帰還しろ」、あるいは「勝手に逃げるなら国は何にも知らない」というようなことを言っています。

 そしていま彼らは、この原発事故をなかったことにしようとしています。日本ではこれまで58基の原子力発電所が作られてきました。そのすべては自民党政権が「安全性を確認した」として作ったのです。

 その原子力発電所が事故を起こしているのに、いま自民党政権は「安全性を確認して、いま止まっている原発を再稼働させる」と言っている。まさに正気の沙汰ではないと私は思います。さらに安倍さんは「新しい原発をつくる」、そして「海外に原発を輸出する」ということまで言っているわけです。

 そしてそれをやるためには、「福島の原発の事故を忘れさせる」ということが彼らにとって必要になっているのだと思います。マスコミもそれに乗っているようですし、福島のニュースはどんどん少なくなってきて、被災者の方々がどれだけ苦しんでいるのかということについても、マスコミ報道はほとんどなされなくなってきていると思います。

 そうであれば、私たちに必要なことは「福島を忘れない」ということです。私もそうしたいと思いますし、今日この会場にいらっしゃって下さっている方はその思いでここに集まって来て下さっていると思います。これからも「福島を忘れない」ということでぜひともお願いしたいと思います。

 私は原子力を研究する人間として、原子力は徹底的に危険だと思います。原発や核兵器などを作ってはいけません。加えて私が原子力に反対しているのは単に危険だからではありません。原子力というのは他者の犠牲の上にしか成り立たないものです。他者の犠牲の上で、差別にもとづかなければ原子力は成り立たないものに私は反対しています。」


こういう良心の学者の警告を無視して、安倍政権は汚染地帯への帰還を強制しようとしている。
子どもたちの将来にどう責任を取るのか。
禍根を残す決定に反対する世論を盛り上げよう。