[東京 30日 ロイター] - 安倍晋三首相は30日午後の衆議院予算委員会で、東京電力福島第1原子力発電所の事故について、「収束」という言葉を使う状況にはないとの認識を示した。
高橋千鶴子委員(共産)の質問に答えた。
安倍首相は福島第1原発の状況について「汚染水対策を含め、廃炉、賠償、汚染など課題が山積している」としたうえで「今なお厳しい避難生活を強いられている被災者の方々を思うと、収束という言葉を使う状況にはない」と語った。
また同原発で死亡事故が連続して発生していることについて「極めて遺憾だ。政府としても再発防止策の徹底を図り、安全確保を大前提としつつ、迅速に汚染水対策を進めるよう東電を指導していく」と語った。
福島第2原発を廃炉とするかどうかについては「今後のエネルギー政策の状況や新規制基準への対応、地元の意見などを総合的に勘案しながら、事業者が判断するものだ」との見解を示した。
(石田仁志)
「ロイター」より転載
=ブエノスアイレスで2013年9月7日午前11時7分、梅村直承撮影
「毎日新聞」
「福島の状況を「The situation is under control」(状況はコントロール下にある)と発言。
「私が安全を保証します。状況はコントロールされています」。
「汚染水は福島第一原発の0.3平方キロメートルの港湾内に完全にブロックされている」。
「福島近海でのモニタリング数値は、最大でもWHO(世界保健機関)の飲料水の水質ガイドラインの500分の1だ」。
「健康に対する問題はない。今までも、現在も、これからもない」。 」
2013年9月7日の彼の発言と2015年1月30日の彼の発言との齟齬を黙って見過ごして良いのか。
これほど口先だけの男が、「30日午前、首相官邸で菅義偉官房長官、岸田文雄外相と会談し、ISに後藤健二さんが拘束された事件の解決に向け、「引き続き緊張感をもって対応するように」と指示した。政府はISとの交渉を続けるヨルダン政府との連携を深め、情報収集を進めている。
首相は30日の衆院予算委員会で「ヨルダン政府をはじめ、しっかりと情報収集、分析も行い、協力も要請しながら、解放に向け全力を尽くしている」と強調した。」そうだが、その実像を知ればどれほど頼りないことかと慄然とせざるをえない。
フクシマの現状をどうしていくのか、恰好付け発言で事が収まるわけではない。